【1980年6月2日】サーフボードを積んで街へ!? 5代目「ファミリア」発売!|Today's memoriesあの日の記憶
5代目ファミリアの特別仕様車「スポルトヨーロッパ」は、ターボエンジンを搭載した3ドアハッチバック。安定した高い走行性能とスポーティーなデザインで人気となった
文=津島 孝

赤いファミリアが“若者の合言葉”になった日! マツダを押し上げたFFボーイズレーサーの素顔

室内空間・操縦安定性・デザイン――“合理的がカッコいい”を証明した80年代コンパクト

1980年に誕生した5代目マツダ・ファミリアは、同社初の一般的な横置きエンジンレイアウトのFF車で、走りと室内空間を刷新し、爆発的ヒットを記録した革新モデル。鮮烈な“赤いファミリア”として若者文化を象徴し、マツダ再生の原動力となった!

【1980年6月2日】
サーフボードを積んで街へ!? 5代目「ファミリア」発売!

5代目マツダ・ファミリア(BD型)の外観

前軸荷重を抑えた設計は、軽快なターンインと安定した直進性を両立し、当時の小型車としては異例の操縦性を実現。広いグラスエリアと短いオーバーハングは、良好な視界と運転のしやすさを実現するための合理的なパッケージングの成果だった

1980年6月に登場したマツダの5代目ファミリア(BD型)は、同社初の一般的な横置きエンジンレイアウトを採用した歴史的なFFモデル。当時の国産小型車はFRが主流で、FF化は思い切った挑戦だったが、これにより室内空間の拡大と直進安定性の向上を同時に実現した。

直線基調のシャープなスタイリングと新パッケージの魅力が相まって、ファミリアは一躍ベストセラーカーへと成長。発売後わずか1年半で生産累計50万台、2年3か月で100万台を達成し、月間販売台数でトヨタ・カローラを抜いて1位になる月もあったほどの大ヒットとなった。

ボディーは3ドア/5ドアハッチバックでスタートし、同年9月には4ドアサルーンを追加。エンジンは1.3Lと1.5LのSOHCを中心に、後にEGI(インジェクション=電子制御燃料噴射装置)仕様やターボモデルも投入され、幅広いユーザー層に応えるラインアップを構築した。

なかでも若者から圧倒的な支持を集めたのが、1.5Lを搭載した最上級グレードの3ドアハッチバック「XG」だった。鮮烈な“サンライズレッド”のボディーカラーは社会現象となり、街中に赤いファミリアがあふれた。当時はサーフィンブームで、サンライズレッドのファミリアのルーフにサーフボードを載せて街に繰り出す「陸(おか)サーファー」が社会現象になる。前席のフルフラットシートや後席のラウンジソファシート、電動スライドサンルーフなど、遊び心ある装備も人気を後押しした。

若者文化と密接に結びついたファミリアは、後のデートカー文化の先駆けとも言える存在。5代目ファミリアは、時代の空気を見事に捉えた名車であり、マツダの歴史におけるターニングポイントとなった。

【BD1051型 マツダ・ファミリア1500 XG】
●全長×全幅×全高:3955×1630×1375mm ●ホイールベース:2365mm ●車両重量:820kg ●搭載エンジン:E5型(1490 cc 水冷直列4気筒SOHC)

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