ダイハツ・コンパーノの衝撃! 日本の“国民車”を変えた革新とデザイン哲学とは?
多彩なボディー展開と欧州調デザインが切り開いた、ダイハツ乗用車の新時代とは?軽三輪の製造がメインだったダイハツが、乗用車市場へ踏み出す転換点となったコンパーノ。多彩なボディー展開と欧州車を連想させるスタイリングで新たな価値を提示し、日本の大衆車文化に確かな足跡を残した!
【1963年4月5日】
ダイハツ初の量産小型車「コンパーノ バン」発表!
ダイハツのコンパーノは、日本の自動車史において“国民車のもうひとつの解”と呼べる存在だった。同社が本格的に乗用車市場へ踏み出すために投入した初の量産小型車であり、大きな転換点でもあった。
戦後のモータリゼーションが進むなか、手頃な価格、扱いやすいサイズ、そして欧州車のようなスマートなスタイルを備えたコンパーノは、初めてクルマを持つ家庭にとって魅力的な選択肢といえた。
シリーズの口火を切ったのは、ダイハツが1963年4月5日に発表した商用のバン(1963年5月発売)。その後はワゴン、セダン、クーペ、スパイダーなどがラインアップに加わり、用途に応じて選べる多彩なバリエーションをそろえた。この“生活に合わせて選べる”という発想は当時としては先進的で、日本の自動車メーカーにライフスタイル提案型の商品企画を根付かせるきっかけになった。
スタイリングはイタリアの代表的カーデザイナー・ヴィニャーレによるもので、コンパクトながら品のある佇まいは、国産車デザインに新たな基準を提示した。とくにスパイダーは軽快な走りで評価が高く、ダイハツの技術力を印象づけた。
手頃な価格と扱いやすいサイズで人気を博したダイハツ・コンパーノ。バンがヒットしたことでワゴンやセダン、クーペ、そしてスパイダーなどさまざまなバリエーションが加わった(写真は1963年6月に追加されたワゴン)
【F30V型 ダイハツ・コンバーノ バン】
●全長×全幅×全高:3790×1425×1440mm ●ホイールベース:2220mm ●車両重量:750kg ●搭載エンジン:797cc 水冷直列4気筒OHV