【1985年5月13日】“街の遊撃手”いすゞ・ジェミニ!|Today's memoriesあの日の記憶
文=津島 孝

FF化で覚醒した2代目いすゞ・ジェミニの真価! 「街の遊撃手」はなぜ伝説になったのか?

広告・デザイン・走りが結実した80年代コンパクトの金字塔、いすゞ・ジェミニ

1985年に登場したいすゞの2代目ジェミニは、FRからFFへ転換した節目のモデル。鮮やかなボディー色と話題のテレビCMで人気を集め、イルムシャーやロータス仕様など走りの魅力も充実。広告、技術、デザインが結実した1980年代を代表する小型車である。

【1985年5月13日】
街の遊撃手で知られる「FFジェミニ」発売!

2代目となるいすゞ・ジェミニ(JT150型)は、同社がFRからFFへと大きく舵(かじ)を切った転換点のモデルである。前年には北米向け輸出が始まり、GMのシボレーブランドでも販売されていたが、国内では「FFジェミニ」として新たなスタートを切った。

ボディーはセダンとハッチバックの2種で、鮮やかなカラーリングとジョルジェット・ジウジアーロがデザインした端正なスタイルが特徴。後に“街の遊撃手”シリーズのテレビCMが大きな話題を呼び、都会的で俊敏なイメージを強く印象づけた。

搭載された1.5Lガソリンエンジン(4XC1型)は73PSを発揮し、軽量ボディーと組み合わせて扱いやすい走りを実現。FF化により室内空間の効率も向上し、当時の小型車市場における競争力を高めた。

1987年2月には内外装の変更が行われ、併売されていたFRの初代ジェミニが生産終了したことから、前輪駆動を示す「FF」の名が削られて車名は「ジェミニ」となる。さらにドイツのイルムシャー社がサスペンションをチューニングしたスポーツモデルや、英国ロータスが足回りを仕立てた「ハンドリング・バイ・ロータス」なども追加され、走りのブランドとしての存在感を強めていく。

社会的な影響として特筆すべきは、前述のテレビCMが受賞を重ねるほど高い評価を得たことだ。全日本CMフェスティバル優秀賞や日経・年間優秀製品賞など、広告と商品力の両面で注目を集め、ジェミニの名を広く浸透させた。また、スポーツモデルを中心にラリーなどでの活躍も見られ、軽快なFF車としての素性を証明した。

ALT 2代目ジェミニのイルムシャー仕様外観

専用サスペンションなどを装備し欧州テイストの軽快な走りが楽しめた「イルムシャー」仕様

2代目ジェミニのイルムシャーのインテリア

レカロシート、モモ社製のステアリングなどを装備しスポーティーさを強調したインテリアも魅力だった

【JT150型 いすゞ・ジェミニ】
●全長×全幅×全高:3995×1615×1370mm ●ホイールベース:2400mm ●車両重量:870kg ●搭載エンジン:4XC1型(1471㏄ 水冷直列4気筒SOHC)

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