高齢ドライバーのヒヤリハット

サンキューハザードの誤解

シニア世代の思い込み運転を考える
2022.10.30

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

JAF Mate Onlineでの連載は終了しました。季刊誌JAF Mateでは引き続き連載しておりますのでこちらでお楽しみください。
2022.10.30

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高齢者の運転に詳しい専門家が、高齢ドライバーにありがちな思い込み運転やヒヤリハット体験を、同じ高齢者の立場からわかりやすく解説するこのコラム。今回は、多くのドライバーに定着している“サンキューハザード”の話。お礼の気持ちも大事だが、それによって危険な運転になったり周囲を惑わすことになれば、本末転倒である。

挨拶代わりに使えば、事故の危険性も

いつの頃からか、道を譲ってもらったら短くハザードランプを点(つ)けて、後続車にサンキューの意思表示をする習慣が一部で定着している。“サンキューハザード”と呼ばれるこの行為、マナーを守った合流に対しては譲ったほうもこのハザードの挨拶に心も和むが、危険な割り込み時に免罪符のように使われるとカチンとくる。

そうした感情論とは別に、合図が誤解される危険性があるという意見も多い。この合図はあくまでも、緊急時や夜間の停止時に使うものであって、挨拶代わりに使うべきではない。もし誤解があれば、事故にもなりかねないからだ。

高齢者にはこの“挨拶”、運転中に余計な動作を強いることもある。同年輩のドライバーの車に同乗したときのことだ。都市高速で合流したあと、メーターパネル辺りを探している。なにかと思えば、道を譲ってくれた後続車へサンキューを伝えたいという。

だが、運転しながら片手を離し、慣れた車のはずなのに赤い△マークを探る姿は見ているこちらも不安になる。少し間がありハザードを点ける。それも短くではなく、少し長いのだ。後続車の困惑を思う。あのタイミングで出されたら、急停止するのかと身構えるのではないか。

当のドライバーはお礼が伝わったと満足気な顔であった。「緊急時」と「ありがとう」の相反する意味を持つ合図。両立は難しく、本来の使い方に一本化すべきだろう。

指をさす男性

ハザードランプは本来の目的で使おう。

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