高齢ドライバーのヒヤリハット

続く自転車の飛び出しに叱りを!

シニア世代の思い込み運転を考える
2022.09.02

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

2022.09.02

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

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高齢者の運転に詳しい専門家が、高齢ドライバーにありがちな思い込み運転やヒヤリハット体験を、同じ高齢者の立場からわかりやすく解説するこのコラム。今回は、自転車に乗った親子が続けて飛び出してきてヒヤッとした話。危険な状況に遭遇すると、冷静さを保てず安全な運転ができなくなることがあるので注意したい。

子供に続いて親の自転車が飛び出す!

夕刻、生活道路が交差する道路を左折しようと、一時停止をし、ゆっくり走り出したとき、左側から少年が乗る自転車が勢いよく飛び出してきた。「ええっ!」と急ブレーキ、肝を冷やす。

こちらを見ながら変わらずペダルをこぎ、車の左側を通過していく少年。思わず瞳を見て、「危ないっ!!!」の叱りを伝えたかったが、伝えられないもどかしさが残った。

事故にならずによかったと車を出そうとした瞬間、今度はその子の母親と思われる自転車が同じ方向から、また飛び出してきた。その母親、急ブレーキを掛けながら、バツの悪さを隠すようにことさらすまし顔で通過していく。その勢いからして、何らかの理由で子供を追いかけていたらしいが、こちらにはなんともいいようのない胸の悪さだけが残った。

この一件、危険は一つでは終わらず、連続して起こるという教訓にもなったが、あとで冷静に考えれば、“高齢者の叱り”のために自転車の少年を見詰めすぎ、前方への注意が遅れ、母親の出現への対処が遅れた側面もあったように思う。常々、運転中の冷静さを保つ感情のコントロールの難しさを感じる場面も多いが、高齢脳の冷静さを保つ教訓としたい。

指をさす男性

危険な場面に遭遇しても、冷静さを忘れないように。

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