高齢ドライバーのヒヤリハット

“ダッチリーチ”で、ドア開け事故を防ぐ

シニア世代の思い込み運転を考える
2022.03.30

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

2022.03.30

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

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高齢者の運転に詳しい専門家が、高齢ドライバーにありがちな思い込み運転やヒヤリハット体験を、同じ高齢者の立場からわかりやすく解説するこのコラム。今回は車から降りる際のドアの安全な開け方。後方から来る自転車やバイクとの衝突事故を防ぐ、オランダ発祥のドアの開け方とは?

柔軟な身体でないとムリ?

ダッチリーチという車のドアの開け方がある。どこに座っていても、ドアから遠いほうの手を使い開ける。そうすることで上半身を捻り、自然と後方への注意が向く。試せば納得である。自転車あふれるオランダの知恵で後続の自転車やバイクとの衝突を防ぐために考えられた。

交通事故総合分析センターの2014年のドア開け事故分析では、約27%を60~69歳が占め、いちばん多い。乗員の誰が開けてもこの事故は運転者が責任を負う。ドアを開けるときは一呼吸おく、同乗者がいる場合は「後ろを見て!」の声掛けが大切。さらに高齢者としてオランダの知恵を生かすには、捻りを維持できる身体が肝心。コロナ禍で家に閉じこもりがちな毎日、柔軟な身体を保つためにも、みな一緒に、日々励もう。

今回の話は2020年のJAFMate7月号で紹介した記事だが、残念ながら、ドライバーにあまり普及している知恵とはなっていない。自転車側に目を向けると、関連団体等のウェブサイト(下記)で海外の事例等を交え、この事故の“痛さ”を紹介しているものがある。自転車の目線で紹介するものもあり、高齢ドライバーとしても追体験し、ドア開け時の安全の徹底を図りたい。

一般社団法人 日本サイクルツーリズム推進協会(JCTA)
The Dutch Reach〜車のドアを開ける時は左手で!

指をさす男性

降車の安全はドライバーの責任。ひと声かけて手間かけて。

シニア向け講習会情報

シニア向け講習会の様子

「ドライバーズセミナー シニアコース」は、50歳以上のベテランドライバーを対象とした交通安全講習会です。マイカーを使用し、陥りやすい事故形態を想定した実技体験などを通じて、『自分のクセ』と『自分の身体能力の変化』を認識し、安全運転につなげていただける講習です。詳しくは下記をクリック!

エイジド・ドライバー総合応援サイト(高齢運転者向けウェブトレーニング)

運転に関する能力は年齢とともに低下する傾向にあります。大切なのが、今の自分の能力を正しく把握し、能力に応じた運転やトレーニングを続けること。また、加齢と運転に関する正しい知識も欠かせません。下記の「エイジド・ドライバー総合応援サイト(高齢運転者向けウェブトレーニング)」をご活用ください!

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