学科試験予備校のキービジュアル
問題制作・監修=長 信一/イラスト=若林 夏

車種ごとに異なる最高速度の学科試験問題を〇×形式で出題

初心者もベテランも、交通ルールを楽しく学び直し!
長 信一

“疑問解決!? JMO特命調査団”で好評だった、運転免許学科試験問題企画がついに連載化! 「運転に役立つ! 学科試験予備校」としてスタートしました! 運転歴の長いベテランドライバーの皆さん、運転免許を取得するために学んだ学科試験の内容、交通ルールを今もしっかりと理解していますか? ここで出題される学科試験の〇×クイズで、安全運転に必要な知識をブラッシュアップしましょう。さあ学科試験予備校の開校です!

目次

今回の学科試験クイズは「最高速度」について5問出題

この学科試験予備校で出題される試験問題は、自動車運転免許研究所の長 信一先生が実際の学科試験問題と同様の基準に従って独自に作成したものです。今後、本当に学科試験で出題されるかもしれませんよ。

参考=「交通の方法に関する教則」

問題1: 高速自動車国道の本線車道での普通自動車(三輪とけん引車を除く)の法定最高速度は、時速120kmである。

正解 ×

普通自動車(三輪とけん引車を除く)の法定最高速度は、時速100kmです。

問題2: 図の標識がある高速道路において、総排気量750ccの大型自動二輪車の最高速度は時速100kmであるが、250ccの普通自動二輪車は時速80kmである。

正解 ×

自動二輪車の最高速度は、いずれも時速100kmです。

問題3: 高速自動車国道の本線車道における大型貨物自動車の法定最高速度は、時速90kmである。

正解 〇

大型貨物自動車の法定最高速度は、時速90kmです。

問題4: 高速自動車国道の本線車道での乗用自動車の法定最高速度は、大型も中型も時速100kmである。

正解 〇

乗用自動車の法定最高速度は、大型(観光バスなど)も中型(マイクロバスなど)も時速100kmです。

問題5: 図の路面標示がある一般道路の車道において、特定小型原動機付自転車の最高速度は、時速30kmである。

時速30km制限の路面標示

正解 ×

図の標示があっても、特定小型原動機付自転車(電動キックボードなど)は時速20kmを超えて運転してはいけません。

【長先生の解説コラム】車種だけでなく道路によっても異なる最高速度のルールをしっかり把握しよう

皆さんは車を運転するとき、あるいは同乗しているとき、今走っている道路では、いったい時速何kmまで許されているのか、きちんと把握していますか? たとえば、近年の高速道路は自動車の性能向上や道路環境面の充実もあいまって、一部区間で最高速度の上限が時速100kmから時速120kmに引き上げられました。 このように、日本の道路は交通環境や車の種類によって、ルールとして最高速度が細かく規定されているのです。

たとえば今回の問題1の解説にある通り、高速道路における普通自動車(三輪とけん引車を除く)の法定最高速度は時速100kmです。この法定速度とは、標識や路面標示で示されていない場合のこと。ですが、標識等で時速120kmと示されている場合は、その規制速度が適用されて時速120kmで走行できます。

最高時速120kmの高速道路を走る車のイラスト

また、大型貨物自動車などの法定最高速度も見直されました。これはドライバーの労働環境見直し等に伴い、トラックによる物流が停滞するおそれがあるという「2024年問題」の影響を受けたもの。トラックでの大量輸送時代を反映した措置とも言えます。 これにより、従来は高速道路における大型貨物自動車と特定中型貨物自動車の法定最高速度は時速80kmでしたが、2024年4月より時速90kmに引き上げられました。

一方、一般道路においては最近、都市部や観光地で電動キックボードの普及が目につくようになりました。 正式には「特定小型原動機付自転車」といい、16歳以上であれば運転免許証がなくても運転できます。 車体の大きさや構造が定められた基準に該当することが前提ですが、車道での最高速度は時速20km、歩道では時速6km(特例特定小型原動機付自転車に限る)となります。

歩道を電動キックボードで走るイラスト

このように、車をとりまく技術はどんどん進化し、環境も変わっています。安全運転をするためにも、交通にまつわる情報には常にアンテナを張っておきたいものです。

解答時間は3分! 結果はすぐに表示!

出題テーマの別問題をオンライン形式で受験できます

今回の学科試験出題テーマ「最高速度」について、オンライン(Googleフォーム)で追加の問題を5問用意しました。
制限時間は3分が目安で、正解は解答後すぐに表示されます。もっと学科試験にチャレンジしたい! という方は、ぜひ下記「オンライン試験はこちら」から受験してください。

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長 信一

ちょう・しんいち 1962年生まれ。1983年、都内の自動車教習所に入社し、学科や実技の指導員に。24歳のとき、全種類の運転免許証を完全取得。教習生への親身な指導をモットーに普通免許、自動二輪免許、第二種免許など数多くの合格者を送り出した。現在は自動車運転免許研究所の所長として運転免許関連の書籍を執筆。その数、実に200冊以上。

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