高速道路の合流は命懸け? 安心して合流できるコツを徹底解説
高速道路の合流のポイントを動画で解説「スムースドライビング」について、動画でお伝えする運転レッスン。今回のテーマは「高速道路への合流」です。ハイスピードの車が行き交う中へ合流することへの緊張感……少しでも苦手意識がある方は必見です! 今回は、安心して高速道路の流れに入れるコツを学びましょう。講師はモータージャーナリストの菰田潔さん、生徒は土屋怜果さんです。
緊張感MAX!
高速道路の合流は命懸け?
今回は「高速道路への合流が怖い!」というお悩みについて。特に運転ビギナーは、本線に入るタイミングをつかむことを難しく感じ、加速が不十分なままグイッとハンドルを切って、「えいっ!」と合流……という方もいるようですが、これは周囲の車に迷惑がかかるよくない方法です。
本線の車を怖がるあまりに遅いスピードで合流すると、合流レーンの後続車が詰まったり、本線側の車を戸惑わせてしまいます。スムーズな合流のポイントは「しっかり加速」。恐怖心を軽減する方法についても、こちらでしっかり学んでいきましょう。
もう怖くない! 高速道路への合流を動画で解説
「しっかり加速」が最大のポイント!
加速が怖いという方は…
高速道路への合流で大切なのは、まず合流レーンでしっかりとアクセルを踏み、本線を走る車と同じくらいまで加速すること。本線を走る車との速度差が大きいと、合流するタイミングを逸したり、遅いスピードのまま合流することで本線の車にブレーキを踏ませてしまうことも。
「加速するのが怖い」という方は、走行中に近くを見ている方が多いようです。高速道路で一般道と同じ位置に視点を置いていると、普段より速く周囲の景色が流れているため、スピード感をより強く感じてしまいます。視点を遠くに置くことで、景色の変化が軽減し、加速した際の恐怖感が和らぎます。
1. 加速車線に入ったら、ウインカーを点(つ)け、しっかりとアクセルを踏んで加速。視点は加速車線の終わり辺りに置くようにするのが望ましいです。ウインカーは遅くても本線に入る3秒前には点灯している必要があります。また、先行車がいる場合は加速車線の手前のランプウェイで十分な車間距離を取っておくと、自分のペースで合流できます。
2. ドアミラーや目視で本線を確認。この時、本線を走行する車の一台をターゲットと定め、追いかけるように加速して合流するとスムースです。ハンドルを切る量は、ほんのわずかでOK。平行移動のイメージで、ターゲット車の後ろに自車を滑り込ませるように合流しましょう。
合流するときにハンドルを大きく切ると、スピードがある分車が横に大きく動くことにより強い恐怖感を持つ方もいるようです。しっかりと本線の速度に合わせた加速ができていれば、ハンドルは遊びを取るくらいのイメージで少し切るだけで、滑らかな合流ができるはず。繰り返しになりますが、ポイントは「しっかり加速」! 周囲の状況にも気を付け、ぜひ実践してみてください。
JAFでは、交通安全とエコドライブの普及・啓発のためにさまざまな講習会を行っています。また、ウェブを活用した交通安全トレーニングや調査・実験データなど情報を提供しています。ぜひご覧ください。
菰田 潔
こもだ・きよし モータージャーナリスト、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会長、BOSCH認定CDRアナリスト、JAF交通安全・環境委員会委員など。ドライビングインストラクターとしても、理論的でわかりやすい教え方に定評がある。