JAF会員3万人に聞いた「防災意識と今の備え」の実態
アンケート結果から見えた防災への準備と見直しのポイント地震や豪雨など、いつ起こるかわからない災害に備えることは、日常生活に欠かせないテーマだ。
そこで今回は、JAF会員を対象に実施した防災に関するアンケートの結果をもとに、防災意識の現状と、具体的な備えの実態を整理した。
3万人以上の回答結果から見えてきたのは、「防災への意識は高いが、具体的な備えには見直しの余地も大きい」というリアルな姿だった。
※アンケートはJAF Mate Online編集部が独自に行いました。
JAF会員の防災…「防災グッズは準備している」が大多数
まず、「現在、防災グッズをどの程度準備しているか」を尋ねた結果を見てみよう。
Q 現在、防災グッズをどの程度準備していますか?
| 回答 | 実数 | 割合 |
| 一部のみ準備している | 25,890人 | 約76.7% |
| 必要なものはほぼそろっている | 4,608人 | 約13.7% |
| まったく準備していない | 3,244人 | 約9.6% |
- ※回答者数:33,742人
「一部のみ準備している」が最も多く、全体の約8割を占めた。一方、「必要なものはほぼそろっている」と答えた人も一定数いることから、多くの会員が防災を意識し、何らかの行動を起こしていることがわかる。
ただし自由記述からは、「最低限は用意したが十分かわからない」、「何を基準にそろえればよいのか迷っている」といった声も目立ち、防災意識と実際の備えの間にギャップがあることもうかがえる。
JAF会員が実際に持っている防災グッズと備えの優先順位
次に、実際に持っている防災グッズについて見ていこう。
Q 持っている防災グッズ
| 項目 | 実数 | 割合 |
| 懐中電灯・ランタン | 29,392人 | 約86.8% |
| 飲料水 | 25,664人 | 約75.8% |
| 非常食 | 19,558人 | 約57.8% |
| モバイルバッテリー | 16,989人 | 約50.2% |
| ヘルメット | 15,432人 | 約45.6% |
- ※回答者数:33,851人(複数回答)
照明や飲料水、非常食といった「まず必要になるもの」は高い保有率を示した。このほか、「ラジオは必需品」、「下着の替えは必要」といった、実際の状況を想定した備えも多かった。
| 使い捨てトイレ | 8,456人 | 約25.0% |
| 救急セット | 4,971人 | 約14.7% |
しかし、救急セットや使い捨てトイレは所持率が低く、後回しになりやすい傾向が見て取れる。
自由記述でも、「水と食料は用意したが、トイレ対策まで考えていなかった」、「ケガへの備えが不足していた」という声が多く、これらは災害時の生活の質を大きく左右するにもかかわらず、後回しにされがちな傾向が見て取れた。
命をつなぐための最低限の備えは重要だが、実際の避難生活を想定すると不足しがちなアイテムも少なくない。
ほかにも、「カイロや防寒用の衣類も必要」、「ペット用の食料も準備したい」、「赤ちゃんのおむつやミルク、ベビーフード」といった声もあり、こうしたおのおのの状況に応じた備えも必要となる。
一方、カセットコンロや寝袋、テントなど、キャンプ用品を災害時にも活用するといった回答や、ポータブル電源やクルマからの100V電源
、ソーラーパネルも準備しているといった、電源不足を心配する現代ならではの備えも見られた。
アンケート結果は、防災グッズを「点」ではなく「生活の視点」で見直す必要性を示している。
防災グッズの保管場所は「すぐ使える」状態になっているか
防災グッズをどこに保管しているかも重要なポイントだ。
Q 防災グッズの保管場所
| 保管場所 | 実数 | 割合 |
| 自宅の居間・寝室 | 20,539人 | 約60.7% |
| 自宅の玄関付近 | 11,086人 | 約32.7% |
| クルマの中 | 4,095人 | 約12.1% |
| その他 | 2,693人 | 約8.0% |
- ※回答者数:33,851人(複数回答)
日常的に過ごす居間や寝室に置いている人が最も多かった。すぐ手に取れるという利点がある一方、自由記述では「押し入れの奥にしまっていて取り出せるか不安」、「夜間の停電時に場所がわからなくなりそう」といった声も見られた。
さらに物置や車庫など「家が倒壊した場合に備えて屋外に置いている」という声もあった。防災グッズは持っているだけでなく、いざというときに使える状態にあるかが重要で、保管場所の見直しも防災対策の一環といえる。
防災グッズの点検・補充はできている?
防災グッズを最後に点検・補充した時期についても確認した。
Q 防災グッズを最後に点検・補充した時期
| 時期 | 実数 | 割合 |
| 1年以内 | 20,598人 | 約63.1% |
| 1年以上前 | 7,694人 | 約23.6% |
| 覚えていない | 4,352人 | 約13.3% |
- ※回答者数:32,644人
「1年以内」が約6割を占める一方、3割以上は点検が十分に行われていない可能性がある。
自由記述では、「久しぶりに確認したら非常食の期限が切れていた」、「電池が液漏れしていた」といった具体的な体験談も寄せられ、防災が「準備して終わり」ではないことを物語っている。
アンケートから見えた「災害への備え方」~無理なく続ける防災へ
今回のアンケートから、JAF会員の多くが防災を意識し、災害への備えを行動に移していることがわかった。一方で、備えの内容や管理方法にはばらつきがあり、見直しの余地も少なくない。大切なのは、
本当に必要なものがそろっているか
すぐに取り出せる場所にあるか
定期的に点検・更新しているか
の3点。
自由記述には、「一気に完璧を目指さず、少しずつ整えたい」、「家族で話し合うきっかけになった」といった前向きな声も多く寄せられた。
防災は特別なことではなく、日常生活の延長にあるものだ。まずは今日、飲料水の量を確認する、保管場所を見直すなど、小さな一歩から始めてみてはいかがだろうか。その積み重ねが、いざというときの安心につながる。
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