撮影=岡本真直/スタイリング=綾部恵美子/料理・文=川津幸子

石狩鍋

川津幸子さんの「これ、作ってみて!」
川津幸子

ご存じ、北海道自慢の鍋料理。地元の人に作り方を聞くと、「味つけは、みそで」とか、「いやいや、酒粕がおいしいよ」など、いろいろなアドバイスが返ってきて、石狩鍋がいかに愛されているかがわかります。これは、函館の居酒屋のおかみさんに習ったもので、にんにくをコロン、コロンと丸ごと入れるのがポイント。にんにくが鮭特有のくせを上手に消してくれて、さらに煮上がったときはほくほくという、うれしいおまけつきです。みそは、お手持ちのものでかまいません。個人的には、白みそで作ってもおいしいと思うと言ったら、北海道の人は驚くかな?

材料(4人分)

作り方

湯通しし、やや白くなった塩鮭

塩鮭は、食べやすい大きさに切り、湯通しします。これは生臭さを取るためで、表面の色が変われば十分です。

にんにくを丸ごと入れるのがポイント。切ったり、すりおろしたりするのに比べると、にんにくが入っているとは気がつかないほどの淡い香りですが、鮭のくせを和らげるいい仕事をします。量はお好みでどうぞ。

川津幸子

かわつ・ゆきこ 料理編集者、料理研究家。雑誌『オレンジページ』創刊や、栗原はるみさんの『ごちそうさまが、ききたくて。』など数々のヒット作を手掛けた後、1995年から1年間エコールキュリネール国立(現エコール辻東京)でフランス料理を学ぶ。以後は、料理研究家と編集者を兼ねながら、料理の楽しさを伝えている。作る人の視点に立った、簡単でおいしい料理が好評で、『100文字レシピ』シリーズをはじめ、『いつもキッチンからいいにおい』(オレンジページ)、『ごはんよ、急げ!』『さあ、腕まくり』(幻冬舎)、『そろそろ大人のおいしい暮らし』(マガジンハウス)、『100円100品100文字レシピ』(文藝春秋)、『しゃばけごはん』(新潮社)など著書多数。新潮文庫「100文字レシピ」の全シリーズが、電子書籍になって好評配信中。

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