ミラノ風カツレツ
川津幸子さんの「これ、作ってみて!」一見、とんかつ風。けれど、さにあらず。なんといっても、パルメザンチーズを混ぜたパン粉が風味豊かで、あつあつに、フレッシュトマト、ほろ苦いルッコラをからめ、レモン汁をぎゅっと搾れば、そのおいしさは想像を超えて、行ったことがある人もない人も、一瞬でミラノ気分が味わえます。こつは、焼き方。ちょっとぜいたくですが、ぜひオリーブ油とバターで揚げ焼きにしてみてください。
材料(4人分)
- とんかつ用豚肉
- 4枚
- プチトマト
- 200g
- ルッコラ
- 適量
- レモン
- 1個
- 塩、こしょう、小麦粉、溶き卵
- 各適量
- A(パン粉50g、粉チーズ30gを混ぜる)
- オリーブ油
- 適量
- バター
- 60g
作り方
- 1.プチトマトは縦横4つ割りにし、塩、こしょう各少々をふってオリーブ油小さじ4を混ぜる。
- 2.豚肉は筋を切り、コップの底などでたたいて薄くのばし、塩、こしょうをふって小麦粉、溶き卵、Aの順に衣をつける。
- 3.2枚ずつ焼く。フライパンにオリーブ油大さじ3を熱し、バター30gを溶かしたら、(2)の肉2枚を入れて弱めの中火で焼く。香ばしい焼き色がついたら、裏返して焼く。
- 4.器に盛り、(1)のトマトとざく切りのルッコラをのせ、くし形切りのレモンを添える。
豚ロース肉を焼いたとき、反ってしまって困ったことはありませんか。ポイントは、脂と赤身の境目に数か所深く包丁を入れて、筋を切っておくことです。
肉をたたきます。専用の肉たたきがあれば便利ですが、なくても大丈夫。底の広いコップを使い、手前に引くようにたたいて、薄くのばしていきます。
上が肉をたたく前、下がたたいた後。だいたい5㎜くらいの厚さになれば、十分。イタリアでは仔牛の肉が一般的ですが、日本では手に入りにくいので、豚ロースやヒレでどうぞ。
川津幸子
かわつ・ゆきこ 料理編集者、料理研究家。雑誌『オレンジページ』創刊や、栗原はるみさんの『ごちそうさまが、ききたくて。』など数々のヒット作を手掛けた後、1995年から1年間エコールキュリネール国立(現エコール辻東京)でフランス料理を学ぶ。以後は、料理研究家と編集者を兼ねながら、料理の楽しさを伝えている。作る人の視点に立った、簡単でおいしい料理が好評で、『100文字レシピ』シリーズをはじめ、『いつもキッチンからいいにおい』(オレンジページ)、『ごはんよ、急げ!』『さあ、腕まくり』(幻冬舎)、『そろそろ大人のおいしい暮らし』(マガジンハウス)、『100円100品100文字レシピ』(文藝春秋)、『しゃばけごはん』(新潮社)など著書多数。新潮文庫「100文字レシピ」の全シリーズが、電子書籍になって好評配信中。