撮影=岡本真直 スタイリング=綾部恵美子 料理・文=川津幸子

ミラノ風カツレツ

川津幸子さんの「これ、作ってみて!」
川津幸子

一見、とんかつ風。けれど、さにあらず。なんといっても、パルメザンチーズを混ぜたパン粉が風味豊かで、あつあつに、フレッシュトマト、ほろ苦いルッコラをからめ、レモン汁をぎゅっと搾れば、そのおいしさは想像を超えて、行ったことがある人もない人も、一瞬でミラノ気分が味わえます。こつは、焼き方。ちょっとぜいたくですが、ぜひオリーブ油とバターで揚げ焼きにしてみてください。

材料(4人分)

作り方

豚肉の筋を包丁の先で切っているところ

豚ロース肉を焼いたとき、反ってしまって困ったことはありませんか。ポイントは、脂と赤身の境目に数か所深く包丁を入れて、筋を切っておくことです。

コップで豚の切り身を叩く

肉をたたきます。専用の肉たたきがあれば便利ですが、なくても大丈夫。底の広いコップを使い、手前に引くようにたたいて、薄くのばしていきます。

上が肉をたたく前、下がたたいた後。だいたい5㎜くらいの厚さになれば、十分。イタリアでは仔牛の肉が一般的ですが、日本では手に入りにくいので、豚ロースやヒレでどうぞ。

川津幸子

かわつ・ゆきこ 料理編集者、料理研究家。雑誌『オレンジページ』創刊や、栗原はるみさんの『ごちそうさまが、ききたくて。』など数々のヒット作を手掛けた後、1995年から1年間エコールキュリネール国立(現エコール辻東京)でフランス料理を学ぶ。以後は、料理研究家と編集者を兼ねながら、料理の楽しさを伝えている。作る人の視点に立った、簡単でおいしい料理が好評で、『100文字レシピ』シリーズをはじめ、『いつもキッチンからいいにおい』(オレンジページ)、『ごはんよ、急げ!』『さあ、腕まくり』(幻冬舎)、『そろそろ大人のおいしい暮らし』(マガジンハウス)、『100円100品100文字レシピ』(文藝春秋)、『しゃばけごはん』(新潮社)など著書多数。新潮文庫「100文字レシピ」の全シリーズが、電子書籍になって好評配信中。

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