今週のクルマお悩み相談

電動キックボードは歩道も走れる?

クルマにまつわるお悩みを解決!

2022.07.20
2022.07.20
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●当記事は、2022年7月当時の情報をもとに作成しています。2023年7月以降の変更点については、文末のリンクをご参照ください。


Q.最近、街中で電動キックボードをよく見かけます。便利そうで興味があるのですが、歩道も走れるのでしょうか?

A.2022年7月現在、電動キックボードで歩道は走行できませんが、道交法が改正され、時速6km以下のものに限り、歩道を走行できるようになります(2年以内の施行予定)。

都心を中心に最近見る機会が増えている「電動キックボード」。短い距離を手軽に移動できる便利さと、電動で小型のため、通常の自動車やバイクよりCO2の排出量が大幅に削減できるエコな乗り物として注目されています。

現状では歩道走行は禁止! 車道走行が原則

上の写真のように歩道を走行している電動キックボードも見かけますが、現状これは違反です。2022年7月現在、電動キックボードは市販されている個人所有のものと、一部事業者によるシェアリングサービスのレンタル車両がありますが、前者は原動機付自転車、後者は小型特殊自動車に該当するケースが多くなり、いずれも基本的に「車道の最も左の通行帯」を走らなくてはいけません。

電動キックボードはここ数年急速に普及してきて、通販サイトでも手軽に購入できるぶん、交通ルールを十分理解しないまま利用している人もおり、歩道走行や飲酒運転が問題になっています。利用する車両に応じた運転免許が必要になるのはもちろん、車両区分に沿った交通ルールに従う必要があります。また、ヘルメットの着用(一部事業者では任意)、自賠責保険の加入も義務付けられています。

また、電動キックボードには前照灯や方向指示器、バックミラーなどの保安部品、さらにナンバープレートの装着も義務付けられています。通販サイト等で購入する場合、それらの保安部品が装着されているのかを確認するとともに、ナンバープレートを装着するため、管轄する市区町村への登録が必要です。

道交法改正で、今後は一部車両の歩道走行が可能に

2022年4月、道交法改正案が国会で可決され、電動キックボードに関するルールが変更されることになりました(施行は2年以内の予定)。大きな変更点としては、最高速度が時速20km以下に制御された電動キックボードは特定小型原動機付自転車となり、運転免許が不要になります。また、時速6km以下に制御された車両に限り、歩道走行が可能になります(自転車通行可の歩道のみ)。

電動キックボードを運転する様子

タイヤが小さく、段差等では注意が必要

電動キックボードはこれまでと同じように16歳未満の運転は禁止されます。また、歩道走行も一部車両のみで自転車通行可の歩道に限られるものの、以前より大幅な規制緩和になります。今後、電動キックボードの利用者がさらに増えることが予想され、事故の増加を危惧する声も少なくありません。とくに電動キックボードはタイヤが小さく、荒れた路面や段差の影響を受けやすくなります。また、立ち乗りのため重心が高く、急ブレーキ時にバランスを崩しやすくなります。ヘルメットは努力義務となりますが、転倒時などの安全性を考えて必ず装着するようにしましょう。

「特例特定小型原動機付自転車」の基準を満たせば、電動キックボードでも歩道通行可に

2023年7月1日から、特定小型原動機付自転車(電動キックボード等)に関する交通ルールが創設され、車道通行が原則ながら、「特例特定小型原動機付自転車」の基準を満たすものは歩道を通行できるようになりました。

詳細は下記をご覧ください。

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