コンセントがあれば、EVは充電できる?

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Q.電気自動車(EV)の購入を検討していますが、自宅のガレージにあるコンセントで充電できるのでしょうか?

A. EV充電用のコンセントに変更する必要があります。100Vでは充電時間が長くかかるので、200Vを使うのがオススメです。

電気自動車(EV)は環境にやさしいエコカーとして注目され、最近では多くの自動車メーカーが販売しています。ガソリン価格の高騰もあってEVの購入を検討する人も増えていますが、購入前に気になるのがご質問のような自宅での充電方法。コンセントがあれば充電できそうですが、実際はどうなのでしょうか。

EV専用のコンセントに変更すれば、普通充電はできる

まず、EVの充電には「普通充電」と「急速充電」がありますが、急速充電は充電時間が短いものの、充電機器は高額で工事も大がかりになります。そのため、個人宅では充電機器などのコストが安く済む、普通充電を行うのが一般的です。

普通充電は一般的な家庭で使用している100Vで充電できますが、一般的なコンセントでは異常発熱による火災や、ブレーカーが作動して停電したり、他の電気機器の故障などが起きる危険性があるので、EV・PHEV(プラグインハイブリッド車)専用のコンセントを設置する必要があります。EV・PHEV専用のコンセントなら、毎日使うことを想定した耐久性がありますし、ケーブルが外れないようにロック機構も備わっています。

充電時間短縮のため、200Vに変更するのがオススメ

充電用コンセントには「200V」「100V」の2種類がありますが、100Vでは充電に時間がかかるため、200Vのコンセントを設置するのがオススメです。たとえば、バッテリー容量が40kWhのEVの場合、出力3.0kWの200Vコンセントなら、12時間ほどで満充電にできますが、出力1.5kWの100Vコンセントでは、同じ12時間充電しても半分程度しか充電できません。車を使う頻度にもよりますが、100Vでは充電時間がかかって不便な点から、200Vコンセントを選ぶ人が多いようです。

充電に加え、EVを蓄電池として使える設備も

ここまで説明してきたのはEVに充電する方法ですが、充電するのに加えて、EVに蓄えた電気を家庭で使うことができるV2H(Vehicle to Home)という充電設備もあります。導入費用は高額になりますが、200Vの普通充電器より早く充電できるうえ、EVを災害等で停電したときの蓄電池として使えます。

一般的な小型の蓄電池は容量が小さく、使える電気製品や時間も限られますが、EVの充電用バッテリーは大容量のため、家庭で使う電気製品すべてを使用することができます。EVのバッテリー残量や電気製品の使い方によって変わってきますが、40kWh/62kWhのバッテリーを備えた日産リーフ(ZE1型)の場合、一般家庭の約2〜4日分の電力をまかなうことができるそうです。

なお、充電設備の設置については、国や自治体から補助金を受けられることがあるので、お住まいの自治体などに問い合わせてみるといいでしょう。

関連する情報はこちらから!

JAF(日本自動車連盟)
災害(JAFユーザーテスト)

一般社団法人 次世代自動車振興センター
充電インフラ補助金サイト

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