高速道路を走るバイク

バイクのETC、ようやくクルマと同じになる。「個人情報登録」制度、20年の歴史に幕

二輪車ETCの個人情報登録制度が2026年3月31日廃止に

バイクでETCを使う場合、これまで名前・住所・車両情報を高速道路会社に登録する必要があった。引越しのたびに変更届を提出し、バイクを売却する際にも手続きが伴うなど、手間のかかる制度だった。この制度が、2026年3月31日でついに廃止される。

NEXCO東日本・中日本・西日本など高速道路6社は2026年3月9日、二輪車ETCの個人情報登録制度を終了すると発表した。制度は2006年の二輪ETC導入と同時に始まり、約20年続いてきた仕組みだ。2026年4月1日以降は、バイクのETC利用がクルマと同じ扱いになる。

目次

引越し・売却・移設のたびに必要だった届出が、すべて不要に

2026年4月1日以降、バイクETCの個人情報登録制度は廃止される。これにより、引越しやバイク売却、車載器の移設などに伴う各種届出は不要となる。

場面 これまで 2026年4月1日以降
セットアップ時 個人情報の登録が必須 不要(クルマと同じ)
引越し・連絡先変更 変更届を郵送または電話 不要
バイクを売るとき 登録解除届を提出 不要
車載器を移設するとき 書類による届出が必要 不要
問い合わせ窓口 事務局(平日午前9〜午後5時) NEXCO東日本センター(24時間)

これまでライダーは、引っ越しやバイクの売却などのたびに書類手続きを求められていたが、制度廃止によってそうした手間が解消される。

登録済みの個人情報は道路会社が廃棄。ライダーの手続きはなし

制度廃止にあたり、ライダー側で必要な手続きは原則としてない。これまで登録されていた個人情報は、2026年3月31日までに高速道路会社が責任をもって廃棄する。ライダー自身が抹消手続きをとる必要はない。

なお、2025年12月22日以降にセットアップした人は、そもそも個人情報が道路会社に渡っていないので、同様に対応は不要だ。また、ETC自体の使い方やETCカード、車載器については今まで通り変わらない。バーのある料金所で20km/h以下に減速してゲートを通過する、という基本操作もこれまで通りだ。

なぜバイクだけ個人情報の登録が必要だったのか

クルマでETCを利用する場合、個人情報の登録は不要だ。ETCカードを挿して、車載器をセットアップすれば利用できる。

一方、バイクは別途登録が必要とされていた。2006年にバイク向けETCが解禁された際、高速道路6社は、料金が正常に課金されなかった場合に利用者へ連絡するため、個人情報の登録制度を設けた。

このため、氏名・住所・電話番号はもちろん、自動車検査証の車両情報一式(型式・排気量・重量など)と車載器の詳細まで、専用の「二輪車ETC登録事務局」に届け出る必要があった。

その後も、引越したら変更届を郵送、バイクを売るときは登録解除届を提出などのたびに手続きが発生した。車載器を別のバイクに移設する場合も書類が必要で、受付窓口は平日午前9時〜午後5時のみという使い勝手の悪さも相まって、ライダーの長年の不満の種となっていた。

法改正と新システム導入で、道路会社が個人情報を持つ必要がなくなった

制度廃止の背景には、主に2つの変化がある。一つは2023年9月の道路整備特別措置法の改正だ。料金が未収となった場合でも「車籍照会」によって利用者を特定できるようになり、登録制度が担っていた役割の一部が不要となった。

もう一つは、ETCセットアップシステムの刷新だ。新システムでは、安全通行に関する案内が従来の「郵送」から「メール」で移行できるようになり、道路会社が個人情報を直接管理する必要がなくなった。クルマ向けには先行して新システムが導入されており、バイク向けも2025年12月22日から順次移行が開始された。

2006年の制度開始から約20年。廃止までの流れ

2006年の利用開始から約20年。二輪車ETCの個人情報登録制度は、2025年12月22日以降の新規取得停止を経て、2026年3月9日に廃止される。

同月31日をもって二輪車ETC登録事務局が閉局し、2026年4月1日からは改正されたETCシステム利用規程が適用される。これにより、バイクとクルマのETC利用に関する手続きが統一される。

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