【ハイウェイテクノフェア2025】高速道路の最新技術と安全対策を徹底レポート|自動車交通トピックス
文=萩原文博

高速道路の未来がここに! ハイウェイテクノフェア2025で見えた最新技術と安全対策

点検ロボットや、雪氷対策車両、ETCGOまで進化する日本の道路インフラを一挙紹介!

2025年10月16日から17日の2日間、有明にある東京ビッグサイトで「ハイウェイテクノフェア2025」が開催された。2025年は名神高速道路全線開通60周年、上信越道が同20周年という節目を迎え、道路のリフレッシュ工事も進められている。工期の短縮をはじめ、ユーザーにとってメリットとなるさまざまな新技術を紹介しよう。

目次

最新技術の導入によりユーザーが受ける恩恵も多い

2025年は名神高速道路が全線開通して60周年。また上信越道が20周年などアリバーサリーイヤーを迎えている。同時に2025年10月20日から11月8日には、日本の大動脈である東名高速道路の東京ICと大井松田IC間の上下線で昼夜連続・車線規制を行った集中工事が予定されており、日本の高速道路網は新規開通と補修が同時に行われている。

NEXCO各社は、できるだけ集中工事にかかる時間を短縮してユーザーの負担を軽減するため、ドローンやAIなど最新のデジタル技術を駆使している。そんな道路に関わる数々の技術が出展されたのが、「ハイウェイテクノフェア2025」だ。

「ETCGO」によりキャッシュレス化が進み便利に!

アマノ株式会社が出展していたETC GOの料金表示画面

現在使用しているETCカードで駐車場や有料道路でのキャッシュレス決済が可能となるETC GO。今後は対応する駐車場や優良道路のほか、カード会社も増加する予定

NEXCO西日本が開発しているETCゲート

NEXCO西日本が開発している走行しながら過積載を計ることができるETCゲート。過積載は重大事故の原因となるほか、道路に負担がかかるので防止策として考えているそうだ

日野自動車が展示していたAT仕様の雪氷対策車両用トラックシャシー

近年ではMT車を操作できる人が減っているため、よりスムーズな除雪を行うため、日野自動車はトルコン式ATを搭載した雪氷対策車両用トラックシャシーを開発・出展していた

神田製作所のトイレットペーパーホルダー

片手でトイレットペーパーをカットすることができるペーパーホルダー。SA、PAにも順次採用していくそうだ。紙切部に刃(ギザギザ)がないため、子供でも安心して使える

現在使用しているETCカードで駐車場や有料道路でのキャッシュレス決済が可能となるETC GO。今後は対応する駐車場や有料道路のほか、カード会社も増加する予定

NEXCO西日本が開発している走行しながら過積載を計ることができるETCゲート。過積載は重大事故の原因となるほか、道路に負担がかかるので防止策として考えているそうだ

近年ではMT車を操作できる人が減っているため、よりスムーズな除雪を行うため、日野自動車はトルコン式ATを搭載した雪氷対策車両用トラックシャシーを開発・出展していた

片手でトイレットペーパーをカットすることができるペーパーホルダー。SA、PAにも順次採用していくそうだ。紙切部に刃(ギザギザ)がないため、子供でも安心して使える

まず注目したいのは、2001年に導入され現在の利用率は95%以上にまで高まっているETC。このETCを活用して、現金でしか支払ができなかった駐車場や有料道路などでもワンストップ&キャッシュレスで快適に利用できるサービスが、アマノ株式会社が出展していた「ETCGO」。

「ETCGO」は特別な申し込みは不要で、現在使用しているETCカードがそのまま利用できるサービス。駐車券や現金も不要のため、チケットの紛失などもストレスが軽減。また精算のために、クルマを精算機に幅寄せする必要もないのでホイールやボディーを擦る心配もなくなる。

これまでETCによる精算ができなかった、神奈川県にある逗葉新道や三浦縦貫道路などの有料道路で利用可能。また国立競技場近くの首都高速・千駄ヶ谷駐車場などでも利用でき、今後利用できる駐車場や有料道路は拡大していく。現在は「ETCGO」で使えるETCカードはトヨタファイナンス会社など6社に限られているが、各カード発行会社と交渉を進めているので、サービスは充実していくはずだ。

ロボットによる最新の安全技術なども注目

鴻池組が展示していたトンネル内を点検するロボット

鴻池組はトンネル内の安全をチェックするための4足歩行型ロボットを出展。危険な場所ではドローンやロボットなどが人間に変わって活躍する時代となっている

そのほかの注目技術は、鴻池組が展示していたトンネル内をチェックするための4足歩行型ロボットのほか、従来から工期を40%削減できるインフラテック社のプレキャスト壁高欄など。こちらはエポキシモルタル接着により強固な一体性を確保し、湿潤状態での施工が可能となっている。

レジャーだけでなく、日本の物流を支えている高速道路網。こうした最新のテクノロジーによって安心・安全がユーザーに提供されているのだと再認識できるイベントだった。

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