伊勢志摩連絡道路に国道167号磯部バイパス開通! おうむ石トンネル開通で志摩スペイン村や賢島が身近に
2025年3月23日に開通三重県志摩市で国道167号「磯部バイパス」が、2025年3月23日に開通する。今回の開通区間には、全長1,823mの「おうむ石トンネル」が新設され、より安全で快適な通行が可能となる。磯部バイパスの開通により、伊勢志摩エリアの賢島や志摩スペイン村へのアクセス向上をはじめ、災害時の迅速な物資輸送及び安全な救急搬送ルートの確保が期待されている。
伊勢志摩の観光をつなぐ大動脈、国道167号磯部バイパスとは?
国道167号磯辺バイパスの位置国道167号磯辺バイパスの位置
伊勢志摩連絡道路は、伊勢自動車道および伊勢二見鳥羽ラインと伊勢志摩エリアの観光地をつなぐ役割を持ち、移動の利便性を高める目的で整備された全長20kmの道路である。その一部である磯部バイパスは、志摩市磯部町恵利原から磯部町五知まで全長2.5kmだ。磯部バイパスの前後には、すでに供用されている鵜方磯部バイパスや第二伊勢道路があり、新たに整備された磯部バイパスと2つの道路が接続することで、より円滑な交通が実現する。
伊勢志摩エリアは国内有数の観光地として知られ、伊勢神宮や鳥羽水族館、志摩スペイン村をはじめとする人気スポットが集中している。観光シーズンや週末には多くの車両が流入し、特に国道167号沿線は慢性的な渋滞が発生していた。また、一部は津波浸水想定区域に指定されているなどの課題もあった。
そこで国・県や地元自治体が連携して道路整備を進め、交通を分散させるルートとして開通したのが磯部バイパスである。
磯部バイパス開通でどう変わる? 観光地へのアクセス向上など3つのメリット
磯部バイパスの開通により、以下3つのメリットが見込まれる。
まず、磯部バイパスの道路網整備によって、伊勢・鳥羽・志摩地域における観光業の発展への貢献が期待できる。道路ネットワークの整備によって、志摩スペイン村や賢島、英虞湾など伊勢志摩地域へのアクセスが向上し、観光客の増加と地域観光産業のさらなる活性化が見込まれる。
次に、災害時における緊急輸送機能の向上。伊勢志摩エリアは海に面しているため、突発的な天候変化が多く、これまでの道路では台風や大雨の影響で通行止めになることもあった。磯部バイパスの開通により、今後そうした危険区域を回避したルートができ、志摩市へのスムーズな救援や物資供給が可能となる。災害発生時に強力な緊急輸送道路として活用される。
最後に、救急搬送がより早く安全になる点が挙げられる。たとえば、志摩から伊勢赤十字病院への搬送時間は現在約37分だが、磯部バイパスの開通後は約6分短縮される見込みだ。救急医療では1分1秒でも早く病院へ到着することが重要であり、この時間短縮は大きなメリットだろう。
また、現在利用されている県道伊勢磯部線は、カーブが連続しており、揺れが大きくなることで、患者に大きな負担がかかっている。磯部バイパスを利用することにより直線的な移動が可能に。その結果、走行中の揺れが減り、患者への負担軽減も期待される。
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