【2023年度】チャイルドシートアセスメント最新結果を公表!新たに6商品の安全性能を評価
国土交通省およびNASVA(自動車事故対策機構)は、試験によりチャイルドシートの安全性能を評価する「チャイルドシートアセスメント」の結果を公開した。この試験評価は、市販のチャイルドシートを対象に毎年行われているもので、2023年度は6商品を対象に実施。衝突試験の結果や使用感の評価を公表している。
乳幼児の命を守るチャイルドシートの安全性・使いやすさを評価
評価試験方法は、ダミーの子どもを乗せたチャイルドシートを時速55kmで走行する台車に設置して行う「前面衝突試験」と、チャイルドシートの取り付けやすさ、説明書のわかりやすさ、装着のしやすさなどをテストする「使用性評価試験」の2種類。
2024年5月には、2023年度に試験を実施した6つのチャイルドシートについて評価結果を公表。詳細は、国土交通省とNASVAが発行するパンフレット「チャイルドシート安全比較BOOK」およびNASVAウェブサイトで確認できる。
アップリカ、ジョイー、スマートエンジェル、サイベックス。新たに試験評価されたチャイルドシート6商品
アップリカ「フラディア プラス」
【特徴】
日本のベビー用品メーカー「アップリカ」が2023年8月に発売。
背もたれを倒して平らにできる、フルリクライニング式。
頭やおなかが楽で呼吸がしやすく、まるでおうちで寝ているかのような感覚に。
赤ちゃんを乗せたままシートが360度回転するので、楽に乗り降り可能。
機種区分 | 乳児・幼児兼用 |
前面衝突試験結果(乳児用ベッド型) | 優 |
使用性評価試験結果(乳児用ベッド型) | 24 / 25点(2023年) |
前面衝突試験結果(乳児用) | 優 |
使用性評価試験結果(乳児用) | 23 / 25点(2023年) |
前面衝突試験結果(幼児用) | 良 |
使用性評価試験結果(幼児用) | 23 / 25点(2023年) |
アップリカ「フラディア グロウ ISOFIX セーフティープラス AB」
【特徴】
「一歩進んだ安全性」を追求し、2021年8月に発売。
アップリカの代名詞ともいえる「平ら」なシートを採用。
シールドとクッションで、前後左右から赤ちゃんを優しく保護。
360度回転式で、乗り降り・取り付けのしやすさも考慮した設計。
機種区分 | 乳児・幼児兼用 |
前面衝突試験結果(乳児用ベッド型) | 良 |
使用性評価試験結果(乳児用ベッド型) | 24 / 25点(2023年) |
前面衝突試験結果(乳児用) | 良 |
使用性評価試験結果(乳児用) | 23 / 25点(2023年) |
前面衝突試験結果(幼児用) | 良 |
使用性評価試験結果(幼児用) | 23 / 25点(2023年) |
アップリカ「クルリラ ビッテ エックス AB」
【特徴】
アップリカとアカチャンホンポが共同開発し、2023年10月に発売。
頭部にはヘルメットのようなクッション、ボディーの側部にはサイドクッションを採用。
頭から足まで包み込むようなシートで、さまざまな角度からの衝撃を緩和。
シートとベースが分かれるセパレート式で、1人でも簡単に取り付け可能。
機種区分 | 乳児・幼児兼用 |
前面衝突試験結果(乳児用) | 優 |
使用性評価試験結果(乳児用) | 24 / 25点(2023年) |
前面衝突試験結果(幼児用) | 良 |
使用性評価試験結果(幼児用) | 23 / 25点(2023年) |
ジョイー「アイ・アーク 360°」
【特徴】
イギリスのベビー用品メーカー「ジョイー」より、2020年7月に発売。
片手で回せる360度回転式のシートで、簡単に赤ちゃんの乗り降りが可能。
ドア側からの衝撃に備える「ガードサラウンドセーフティパネル」を搭載。
横にせり出したヘッドレストで、頭を包み込むようにガード。
機種区分 | 乳児・幼児兼用 |
前面衝突試験結果(乳児用) | 良 |
使用性評価試験結果(乳児用) | 18 / 25点(2023年) |
前面衝突試験結果(幼児用) | 良 |
使用性評価試験結果(幼児用) | 18 / 25点(2023年) |
スマートエンジェル「ターンレジェネクスト ST」
【特徴】
西松屋のプライベートブランド「スマートエンジェル」より発売。
6段階のリクライニング式で、子どもの成長に合わせて使用可能。
インナークッションの表側はニット素材、裏側はメッシュ素材を採用。
肌触り・通気性にもこだわった、座り心地のよいシート。
機種区分 | 乳児・幼児兼用 |
前面衝突試験結果(乳児用) | 普 |
使用性評価試験結果(乳児用) | 19 / 25点(2023年) |
前面衝突試験結果(幼児用) | 推奨せず |
使用性評価試験結果(幼児用) | 18 / 25点(2023年) |
サイベックス「パラス G i-Size」
【特徴】
ドイツの育児用品メーカー「サイベックス」より発売。
サイベックス独自の「インパクトシールド」が衝撃を吸収し、衝突時に首や肩にかかる負担を軽減。
シート座面とバックレストに熱を逃がすエアホールがあり、通気性も考慮。
機種区分 | 幼児用 |
前面衝突試験結果(幼児用) | 良 |
使用性評価試験結果(幼児用) | 16 / 25点(2023年) |
「チャイルドシートアセスメント」で安全性を確認して購入を
6つのチャイルドシートの詳しい評価結果や、過去のテスト結果の詳細については、下記のNASVAウェブサイトで確認できる。安全性の高いチャイルドシートであっても、正しく使用しなければ効果が発揮されない。NASVAのウェブサイトには、チャイルドシートの使い方や取り付け時の注意点などの解説もあるので、使用前にぜひチェックしてほしい。