【1987年4月12日】フジテレビがF1全戦放送を開始|Today’s memoriesあの日の記憶
文=津島 孝

なぜ1987年のF1放送開始は日本を熱狂させたのか? フジテレビ×ホンダ黄金期の舞台裏

深夜放送なのに視聴率急伸。フジテレビがF1を国民的エンタメに変えた理由とは?

1987年4月12日深夜、フジテレビがF1全戦放送を開始した。ちょうど中嶋悟選手のデビューとホンダ黄金期が重なり、人気は急上昇。F1は家庭で楽しむイベントへと拡大し、日本のモータースポーツ文化を大きく変える転換点となる。

【1987年4月12日】
バブル経済を背景にF1のテレビ放送が始まった!

1987年4月12日深夜、フジテレビがF1世界選手権のテレビ放送をスタートさせた。初回放送(録画)は開幕戦のブラジルGPで、日本人初のフル参戦ドライバー・中嶋悟選手のデビュー戦を全国へ届けることとなる。

ちょうど日本はバブル景気の絶頂期。海外志向や高級志向が社会全体に広がり、F1が象徴する「世界最高峰の技術とスピード」は時代の空気と見事に合致していた。

テレビ放送の前後に、ホンダがエンジンを供給するウィリアムズやロータスが勝利を重ねていたことも大きい。世界の頂点を争う日本メーカーの存在は視聴者の誇りを刺激し、フジテレビが全戦放送に踏み切る強力な後押しとなった。

放送開始後は、一部の愛好家のものだったF1が“家庭で楽しむスポーツ”へと変貌。深夜帯にもかかわらず視聴率は伸び、アイルトン・セナをはじめとする実力派ドライバーが国民的な人気を獲得する土壌が整う。企業のスポンサー活動にも影響が及び、F1の国際性はブランド戦略の新たな潮流を生み出した。

1990年の日本GPで表彰台に上がった鈴木亜久里選手

当時のフジテレビは音楽・ファッション・スポーツを融合した総合エンタメ路線を推進しており、F1は若者層を惹きつける理想的なコンテンツだった。中嶋悟、鈴木亜久里、片山右京などの日本人選手の活躍もあり、日本中が大いに沸いた(1990年の日本GPで3位表彰台を獲得した鈴木亜久里選手=写真右)

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