パンク、オイル漏れ…故障・トラブルは月1回の日常点検で防ぎましょう!
広告:一般社団法人日本自動車整備振興会連合会

パンク、オイル漏れ…故障・トラブルは月1回の日常点検で防ぎましょう!

いつまでも快適なカーライフを楽しむために欠かせない点検・整備【第3回】
目次

タイヤのパンクや空気圧不足によるバースト、オイル漏れやオーバーヒートなどのエンジントラブルなどなど、外出先での故障やトラブルは厄介なものです。
JAFに救援要請したとしても、駆け付けてから修理作業等が完了するまでには、ある程度の時間を要してしまいます。
こういった故障やトラブルに遭った際に、点検を疎かにしていた過去の自分を嘆いても後の祭り。
そこで今回は、無用なトラブルを防ぐのに大いに役立つ日常点検のやり方を解説。
国土交通省が公表している「日常点検15項目チェックシート」 を使えばスムーズに点検できるのでぜひ実践を!

法律で決められている日常点検

日常点検は自分のクルマの健康状態を確認するために大事な作業です。
日常点検は、走行距離や運行状態などから判断して、 適切な時期に点検を行うこととなっています。これは道路運送車両法でも定められており、ドライバーに課せられる義務です。
日常点検整備の内容は、道路運送車両法に基づいて定められた自動車点検基準に記載されており、乗用車の場合、ブレーキ、タイヤ、バッテリー、エンジン、ランプ類、ウインドウォッシャー液およびワイパー等について、点検する必要があります。
とはいえ、日頃、日常点検をあまり行っていない人からすると、どこからチェックすればいいの? と迷ったり、点検自体がめんどくさくなってしまうことも。
そこでご紹介したいのが、国土交通省が公表している「日常点検15項目チェックシート」。
点検項目をエンジンルーム内、クルマのまわり、運転席まわりの3つの場所に分けてわかりやくまとめています。

エンジンルームは5項目をチェック

まずはエンジンルームです。多くの車種では車体の前側にあり、運転席のドア側、インパネ下等にボンネット(エンジンフード)のオープナーがあります。ここでは、

の5つをチェックします。
設置場所は車種により異なりますが、エンジンの周辺にタンクなどが設置されています。
ウインドウォッシャー液はタンク本体や注入口のパイプの目盛りを見て十分あるか、ブレーキ液や冷却水はリザーバータンクの規定の範囲内にあるか、バッテリーは容器の側面で液量を確認します。ただしバッテリーについては、最近は液の確認や補充が不要なメンテナンスフリーの製品も増えています。
エンジンオイルは、エンジンの側面にレベルゲージと呼ばれる棒が差してあるタイプでは、一度抜き取り、付着したオイルをタオル等で拭き取った後、もう一度差し込んでから再度抜いて、オイルの量が規定の範囲内にあるかをチェックします。
エンジンオイルの点検も、エンジンを止めた直後はまだオイルがエンジン各部に残っており、正確な量が測れないので、走行直後の場合には少し時間をおいてからチェックしましょう。
もうひとつ注意したいのは、ハイブリッド車や電気自動車の場合、エンジンルーム内の配線やバッテリーに高圧電流が流れており、何か不具合があった場合、これに触れるとやけどや感電の恐れがあります。特にオレンジ色の配線や注意書きのシールが貼られている部分には触れないようにしましょう。

エンジンの周辺

クルマのまわりを見てタイヤなどを点検

次にクルマのまわりです。ここでは、

の4項目をチェックします。
ランプ類については、ヘッドランプやテールランプ、ウィンカー、フォグランプなどについて、ちゃんと点灯・点滅するか、汚れやヒビ・損傷がないか、ひととおりチェックしておくことが大切です。
タイヤに関しては点検する箇所が3つあります。タイヤは路面に接する唯一の部分だからこそ、念入りにチェックしたいものです。
亀裂や損傷、摩耗については目視でチェックします。その際に釘や石など異物が刺さったりしていないかも併せて確認しましょう。
空気圧については、タイヤを外から見て、たわみが大きくないか調べましょう。エアゲージがあればより正確に空気圧を測ることができます。
溝の深さについては、タイヤ側面の三角印で示された箇所の延長線上に、摩耗状態を調べるスリップサインと呼ばれる場所があり、この深さがタイヤの溝の深さと同じになっていたら、タイヤの摩耗限度となります。

タイヤのスリップサイン

運転席に座って点検することもある

最後に運転席に座って見ての確認です。こちらは、

の6項目の状態をチェックします。
まずエンジンのかかり具合や異音をチェックします。かかりが悪い時は電気系や燃料系などのトラブルの可能性があります。さらにいつもと違う音が聞こえてきた時は、何らかの異常が起こっている可能性が高いので、すぐに整備工場に相談するようにしましょう。
次にウインドウォッシャーとワイパーをチェックします。ウインドウォッシャー液が不足していて出ない場合は補充が必要です。ワイパーを作動させて、雨や汚れを拭き取り切れない場合はワイパーブレードの交換が必要になります。
停止している状態で、ブレーキペダルを踏み込んだ時に普段の踏みごたえと同じ程度かを確認します。パーキングブレーキも引きしろが普段通りかどうかをチェックします。
エンジンの低速や加速の状態については、クルマを走らせ、エンジンが温まった状態で、アイドリング時の回転がスムーズかどうか、等を点検します。走行して点検するので、周囲に人やものがない安全な場所で行いましょう。

運転席まわりは、クルマを走らせるときにはいつも座る場所なので、何気なくチェックしているかもしれませんが、クルマのまわりやエンジンルーム内を見ることは、なかなかないかもしれません。
しかし、日常点検を行う習慣をつけておけば、タイヤの空気圧が減っていることや異物の挟まりなどに気づきやすくなります。
普段からクルマの状態を確認しておくことで、異変や異常が起きたときにどこが悪いのか、発見しやすくなるので、1か月に一度を目安に日常点検を行うようにしましょう。

ワイパーとウインドウォッシャー

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