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【Vol.2】『マイカーを陰で支えるヒーローたち』点検実施者に抽選で豪華賞品が当たるキャンペーン実施中!

2023.07.11

広告:一般社団法人日本自動車整備振興会連合会

文=会田 肇 写真=花村英典
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日本一の自動車整備士、石田俊行さんを訪ねて『マイカーを陰で支えるヒーローたち』Vol.2

私たちがクルマで安全かつ快適に出掛けられるのは、“クルマのお医者さん”とも言える自動車整備士たちの存在があることを忘れてはならない。とは言うものの、その人たちがどんな思いで作業に臨んでいるかを知る機会は多くないと思う。そこで今回は、昨年11月に開催された「全日本自動車整備技能競技大会」でチャンピオンに輝いた新潟県代表のお一人、石田俊行さん(ナカノオート)に、クルマを整備する上で大事にされていることや、仕事への取り組みなどについてお話を伺った。

自動車整備士にとって大切なこととは?

緊張しつつも満面の笑みを浮かべインタビューに答えてくれたのは、2022年11月に開催された「全日本自動車整備技能競技大会」で、見事日本一に輝いた新潟県代表の石田俊行(ナカノオート)さん。

緊張しつつも満面の笑みを浮かべインタビューに答えてくれたのは、2022年11月に開催された「全日本自動車整備技能競技大会」で、見事日本一に輝いた新潟県代表の石田俊行(ナカノオート)さん。

まずは石田俊行さんの人物像から触れてみたい。出身は地元、新潟県。30年ほど前から自動車ディーラーで整備士として歩み始めたのを皮切りに、それ以来ずっとこの仕事に従事してきた。そもそも整備士への道を歩み始めたきっかけは、親戚が農機を扱う仕事をしていたことが大きかったという。もともと“機械いじりが好きだった”石田さんにとって、そういった日々を送っていく中で、整備士に就くのは“極めて自然なこと”だったのだ。

石田さんが整備士となった30年ほど前。その頃は「今のような複雑な電子制御のエンジンはほとんどなく、ひとつひとつの部品を修理するのが一般的でした。時にはオルタネーターを分解して直すこともありました」と振り返る。つまり、その時代は修理に対する整備士個々のノウハウが大きく結果を左右していた時代でもあった。それが今は、故障箇所そのものが見えにくい電子制御で行われる時代を迎え、修理といえばユニット交換が普通になっている。

スキャンツール(コンピュータ診断機)を手に持ち、エンジンのメンテナンス作業を行う石田さん。

スキャンツール(コンピュータ診断機)を手に持ち、エンジンのメンテナンス作業を行う石田さん。

「全日本自動車整備技能競技大会」でPCと格闘する石田さん。卓越したITスキルもプロの整備士に求められるスキルのひとつだ。

「全日本自動車整備技能競技大会」でPCと格闘する石田さん。卓越したITスキルもプロの整備士に求められるスキルのひとつだ。

石田さんによれば、今回の競技大会でも「電子制御装置の故障診断がありましたが、やはりスキャンツール(コンピュータ診断機)を使わなければ不具合箇所の特定は難しい内容でした」と語る。当然ながら、実作業にはスキャンツールの活用は欠かせなくなっており、それだけに「整備士自身も時代に合わせて考え方を切り替えることが求められています」と石田さんは話す。整備士がスキャンツールを駆使して修理に対応するのは、今や当たり前の時代になっているのだ。

今も昔もマニュアルに従って修理することが基本になっている。しかし、それは「悪いところをただ交換するだけで、なぜ故障したのか、その原因を突き詰めることにはつながりません。整備士本来の役割は、故障の原因をいかに見つけられるかが重要です」と石田さんは強調する。つまり、故障の原因を知らないまま、対処療法的に当面の対応で済ませれば再び故障が発生し、結局はお客様との信頼関係を損なってしまいかねないのだ。

重要なのは「説得」ではなく「納得」。その違いとは?

素早く丁寧な手付きでエンジンルームの作業をこなしていく。撮影中でも目つきは真剣そのもの。

素早く丁寧な手付きでエンジンルームの作業をこなしていく。撮影中でも目つきは真剣そのもの。

そこで故障箇所の修理をするにあたって石田さんが行っているのは、「お客様に故障に至るまでの経緯を伝え、それが故障の原因になっていることを説明する」こと。元を直さなければ再び同じ症状が発生する可能性があるということを理解してもらえれば、一度の修理費用はかさむかもしれないが、結果として故障を繰り返すよりは手間がかからず、互いの信頼関係向上にもつながっていく、というわけだ。

さらに石田さんは「お客様に対しては説得ではなく、納得してもらうことが重要だと思っています」と話す。故障箇所の写真を撮って現状を認識してもらい、万一整備後に再び故障した場合にはそれを参照することで対処する。これにより、同じ要因で故障したのか、別の原因なのかがすぐに説明できる。また、見積書についても最悪を想定した内容で作成し、それより安く仕上がればお客様にとっては嬉しい結果となる。石田さんは「こうしたひとつひとつが信頼関係の構築につながり、それは修理方法が変わった今も変わりません」と説明してくれた。

ただ、こうした故障箇所を探求する姿勢は簡単に身につくことではない。なぜなら手間と時間と根気、そして技術力が必要な作業だからだ。それだけに石田さんは、この考え方を若い世代にも伝えていきたいと話す。その取り組みのひとつとして石田さんが実践していることが、“自分で経験した内容を記録し、ファイリングする”ことである。新人が見ても修理の方法がわかるようにしておきたいと考えたのが、そのきっかけだったという。修理マニュアルでは得られない自分の経験を、今の子供たちが整備士として入ってきた時のために記録しておくのだ。

一方で自動車メーカー系列ではない整備工場の場合、様々なメーカーの車両の修理を請け負うことも多い。しかし、近年の自動車に搭載される電子制御装置はブラックボックス化されているため、過去の経験を活かせないこともある。そこで重要となってくるのが最新情報の収集だ。整備作業においてわからないことがあった際に、自動車メーカーへの問い合わせで対応することもあるが、それでもわからないことに対しては、ディーラーに勤める知り合いの整備士から教えてもらうことも少なくないという。整備士同士のコミュニケーションにおいてもいかに信頼関係が大事であるか、その重要性は言うまでもない。

クルマの整備はまるで謎解きゲーム?

クルマをリフトアップし、足回りを点検中の石田さん。クルマの故障にどう対応するのがベストなのか。常にお客さん目線でお話されているのが印象的だった。

クルマをリフトアップし、足回りを点検中の石田さん。クルマの故障にどう対応するのがベストなのか。常にお客さん目線でお話されているのが印象的だった。

最後に今回の競技大会へ参加した感想を語っていただくと、意外にも石田さんからは「正直なところ、競技を終えた時点で手応えはあまりありませんでした」という声が返ってきた。実は2位までに呼ばれなかったらあきらめようと話していたという。そのため、優勝が決定した時、一緒に競技大会に参加した久保 仁さんとは思わず顔を見合わせてしまったそうだ。

競技大会では定期点検を基本作業として進めることとなるが、6カ所の故障箇所が仕組まれた状態でスタートしている。そうした中で優勝に結びついた要因として石田さんは、「最後まであきらめずにやり遂げたことが良かったのかもしれない」と振り返る。作業自体は全体を通してリラックスして行えており、競技中もとにかく「普段通りできることを心掛けました」と語る。そのリラックスぶりは競技開始前に周囲を見ながら審査員とも話しができるほどだったそうだ。

石田さん曰く、「故障の原因を探すのは謎解きのゲームのようなもの」だという。故障の原因を見つけてその部品を替えたら直ったというのは、まさにゲームをクリアした時の達成感に近い。石田さんは「クルマの整備で謎解きゲームをやってみませんか? とアピールして若い人が整備士を目指してくれたら嬉しい」とも話していた。

<プロフィール>
自動車整備士
石田俊行(いしだ・としゆき)
1971年新潟生まれ。幼い頃からの機械いじり好きが高じて自動車整備士の道へ。ディーラーでの勤めを経て、現在は新潟県長岡市に店舗を構える「ナカノオート」で活躍中。石田さんがお仕事をする上で最も大事にしていることは「お客様とのコミュニケーション」。今日も地域に根ざしたカーライフに関する様々なサービスを提供している。

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