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VICSセンター「カーナビへのプローブ情報活用サービスの実証実験」を全国へ拡大

2022.09.26

広告:一般財団法人道路交通情報通信システムセンター

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1年点検を受けると、だれにでもチャンス

渋滞を回避するには充実した交通情報の提供が欠かせない。その情報を提供しているVICSセンターが2022年7月、プローブ情報を活用した実証実験を全国へと拡大した。これはドライバーにとってどんなメリットがあるのだろうか。

普段カーナビ上で何気なく使っている交通情報。最近、その情報が大幅に増えていることにお気付きだろうか。

実はこの交通情報、一般に“VICS情報”と呼ばれるもので、道路交通情報通信システムセンター(VICSセンター)によって提供されている。その情報が先行して展開していた関東1都6県、札幌エリア、愛知県、大阪府に加え、2022年7月4日から全国レベルで情報を約2倍にまで増やして提供するようになったのだ。

プローブ情報活用の実証実験エリアは、2022年7月、全国へ拡大した

「VICS WIDE」で情報量は2倍にアップ!渋滞回避が可能に

そもそも道路交通情報は、全国の都道府県警察や高速道路などの道路管理者が道路上の感知器などを使って収集し、それを日本道路交通情報センター(JARTIC)が集約して渋滞情報や交通規制情報として提供している。TVやラジオなどの交通情報もこの情報が元になっている。VICSセンターもこの情報を使い、カーナビ用データとして送信しているのだ。

見逃せないのは、すべてのカーナビで渋滞回避をしたルート案内ができていたわけではなかったということだ。

渋滞を回避したルート案内をするには、交通情報の中に旅行時間情報を含んでいる必要があるが、当初、この情報を受信できていたのはオプションの光ビーコンを装備した場合だけ。大半のカーナビで利用されているFM多重放送によるVICS情報ではこれが反映されず、画面上の渋滞情報や交通規制を見ながら自分で避けるしか方法はなかったのだ。

そんな中、FM多重放送によるVICS情報は2015年4月、「VICS WIDE」へと大きな進化を遂げた。これを境にVICSは伝送容量を約2倍にまで増やし、噴火や津波などの情報を表示可能としたほか、ついに「リンク旅行時間(つまり旅行時間情報)」への対応も実現した。

ただ、この時点で提供されていた交通情報は7.5万kmほど。全国約128万km近くある道路全体からすると対象道路はわずかだ。これでは迂回路へ誘導するには心もとない。

プローブ情報の活用で渋滞回避の精度は一気に向上

そこでその解決策としてVICSセンターは、自動車/カーナビメーカーが独自に収集してきたプローブ情報に着目した。これはクルマがセンサーとなって走行データを収集し、交通情報として生成するもの。プローブ情報は感知器等のインフラが不要なため、情報提供対象道路は従来と比較して大幅に増加することが期待された。

この充実した交通情報をVICS情報に活用できれば、渋滞回避の精度は一気に向上する。折しも大規模な国際イベントが2020年夏に開催されることが決まっており、VICSセンターはこれを日本の技術力をアピールするチャンスにつながると捉えたのだ。

そして2020年4月、まずは関東1都6県で実証実験として提供。しかも、「VICS WIDE」の機能として、交差点での方向別情報まで提供する高精度ぶりを発揮する。その結果、多くの利用者から評価する声が届き、全国展開を狙っていたVICSセンターはその方向性が正しいことを確信した。

22年1月には札幌エリア、愛知県、大阪府に拡大し、ついに22年7月4日、この実証実験は全国へと拡大。対象道路も従来の2倍を超える約17万kmにも達し、これによって一般道での高精度な渋滞回避を含めたメリットがもたらされた。これが今回の全国へ広がる「プローブ情報を活用した道路交通情報サービス」である。

プローブ情報なし

プローブ情報あり

プローブ情報を使うメリットは交通情報が増えただけではない。災害にも強いのだ。たとえば停電で感知器が作動しなくなってもプローブ情報ならこれをカバーできる。携帯電話に大規模な通信障害が発生しても、他のキャリアを使っている利用者からのプローブ情報を活用することで情報提供を継続できるという。

災害時に停電で感知器が止まった道路でもプローブで情報を提供

しかも、これらの恩恵はすべてのVICS対応カーナビが対象だ。渋滞回避や災害情報を含めた機能は「VICS WIDE」対応カーナビである必要があるが、表示そのものはこれに非対応であっても構わない。つまり、プローブ情報によって増えた情報を見ながら渋滞を迂回することはできるのだ。

VICSを使いこなすコツは、「順調表示」をONにすること

最後にこの増えたVICS情報を活かすポイントを一つお伝えしたい。それは渋滞していない道路を対象としたグリーンまたはブルーで表示させる「順調表示」機能をONにして使うことだ。これをしないと、せっかく情報が提供されていても空いている道路が確認できない。また、「VICS WIDE」対応カーナビなら目的地設定をして、その効果を実感することもオススメだ。

VICSセンターが将来に向けて狙うのは“渋滞ゼロ社会”の構築だ。もちろん、そう簡単に実現できることではないが、プローブ情報の全国展開はその実現へ向けた大きな一歩と言っていいものだ。クルマがコネクテッド化され、ドライバーのアシストが進む中で、VICS情報が果たす役割はますます重要度を増している。そんな近未来への第一歩をあなたのカーナビでもぜひ体験して欲しい。

「カーナビへのプローブ情報活用サービスの実証実験」についての詳細は以下から。

一般財団法人道路交通情報通信システムセンター お客様相談窓口

〒104-0031 東京都中央区京橋2-5-7
TEL:0570-00-8831
平日 9:30~17:45(実証実験期間中は⼟曜・⽇曜・祝⽇も対応、年末年始休暇を除く)
※全国どこからでも市内通話料金でご利用になれます。
※IP電話等からはご利用できません。
※内容を正確に確認するため、録音させていただいております。

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