5月初旬の酸ヶ湯温泉でまさかの積雪! 身動き取れない夏タイヤのレンタカー
クルマのトラブルがきっかけで生まれる、お客様とJAFロードサービス隊員との間の「ストーリー」。 JAF Mate Online編集部に寄せられたエピソードを毎月ご紹介しています。今月は、5月初旬に夏タイヤのレンタカーで旅行中に、思わぬ積雪に見舞われたケース。
夏タイヤのレンタカーを利用して旅行
5月初旬に兵庫県から青森県の酸ヶ湯(すかゆ)温泉へレンタカーを利用して旅行した高木さん。霧が時々発生してはいたものの路面に雪はなく、山深い温泉地ならではの風情を堪能していた。ところが、翌朝目覚めると辺りは真っ白。風に雪が踊り、屋根から雪が落ちるドサッという音まで……。夏タイヤのレンタカーでの運転は無理だと感じ、JAFに救援を要請した。
- 雪のない市街地まで積載車で搬送
早朝に救援要請があり、自走できる場所まで搬送するために積載車で向かいました。酸ヶ湯温泉は雪深い場所としても知られている通り、市街地とは降雪量や道路状況が異なります。この日も市街地には雪がなかったのですが、現場では景色が一変していました。ボンネットやフロントガラス、タイヤ周辺などの雪を払ってから積載車に積み込み、雪のない市街地まで搬送しました。
高木様は「思わぬトラブルに見舞われたものの、あまりお目にかかれない作業工程や見惚(みほ)れるほどの雪景色に出会えた」と思ってくださったようでした。この地は他県からのお客様も多くいらっしゃいます。楽しみにしていた旅行が、クルマのトラブルによって“最悪の思い出”で終わらないように、少しでも良い印象が残るような対応ができたら……と普段から思っていますので安心しました。
今回のケースは5月初旬でしたが、冬季は一気に積雪となることも少なくありません。路面の凍結にも注意が必要です。雪道の運転に慣れていない方は特に気を付けましょう。天気予報を参考にして降雪確率の高い日はクルマでの移動を控える等の対策もあるかと思います。また、雪道での立ち往生など、いざというときのために暖をとるための毛布などをクルマに積んでいると安心です。(佐藤昭一隊員・青森支部)
JAF RESCUE TRIVIA
積雪で自走できない場合でもJAFに救援を頼める?
JAFでは夏タイヤ装着時に積雪により走行が困難になった場合でも、ロードサービス作業対象車種に限り救援要請を承ります。お出かけ先であれば夏タイヤで走行できる場所まで、ご自宅からの要請で、スタッドレスタイヤをお持ちの場合であれば交換できる工場などまで搬送します。
冬に気をつけたいトラブルあれこれ
積雪時に夏タイヤでの走行は大変危険です。事故の原因となったり立ち往生して渋滞の原因になったりしてしまいます。また、スタッドレスタイヤでも、溝の減った状態や年数が経って硬化してしまった状態では同様です。夏タイヤからスタッドレスタイヤに履き替える際にはタイヤの状態をよく点検しましょう。
冬場は路面凍結にも注意が必要です。橋の上やトンネルの出入り口付近は特に凍結しやすい場所です。気温が3℃以下の日にこういった場所を走行するときは、“凍結しているかも”と思って手前で減速するようにしましょう。
寒い時期はバッテリーが上がりやすくなります。これは、気温が低下するとバッテリーから電気が取り出しにくくなるためです。特に使用年数が長く劣化しているバッテリーだと、バッテリー液が凍結してしまうこともあります。バッテリーの点検を受け、状態を確認しておきましょう。