初めて走る住宅地の細道で、車体が傾き、右前輪落輪!
赤ちゃんが生まれたお宅に訪問する地域の母子保健推進員である加納真奈美さんが、初めて訪れた住宅地の細道へ車で入って行ったときのこと。目的地をキョロキョロ探しながらゆっくり走行していると、なぜか車体が右に傾いたので急いで停車。恐る恐る車を降りて確認してみると、一か所だけ蓋が開いていた用水路に右の前輪が落輪していた……。
4コマ漫画は、岐阜県・加藤真奈美さんのエピソードを基に作成しました。
現場で状況を確認すると、右前輪が落ちた用水路はかなり深く、車体の底が地面に接触している状態でした。このままサービスカーのウインチで引っ張ってしまうと、お客様の車に余計なダメージを与えてしまうので、作業前に車体のチェックを入念に行い、タイヤや足回りなどに不具合がないかを確認。ウインチで引いたときに車体がどのように動くかをイメージしてから作業手順を決めました。
まずはジャッキアップしたときに車体が傾かないように、ウインチで車体を引いて軽く固定します。そして、車体の後方に2、3個のジャッキを入れて車体を持ち上げることで前方に隙間を作りました。このとき、一気にジャッキアップせず、車体が安定していることを確認しながら、ゆっくりと慎重に作業を進めます。十分な隙間ができたら、ボディの頑丈な部分と路面との間に木材を数本挟んでいき、配置した木材の上を滑らせるようなイメージで、ウインチで車を引っ張り、無事に道路へ戻すことができました。加納様の車にダメージはなく、作業後も自走できる状態でした。
JAFのロードサービスは、現場作業の完了だけに止まらず、お客様が安心して帰宅されるまでがサービスです。もし運転中に違和感や不安があったら、いつでもJAFを呼んでください。(星崎隊員)
JAF Mate 2021年11月号掲載
JAF RESCUE TRIVIA
落輪して、車から脱出するときに注意することは?
落輪の救援時は、お客様の車に傷を増やさないように万全の準備をしてから作業を行っています。
星崎裕之隊員・岐阜支部
落輪時の速度などによっては、車両が大きく傾いてしまうこともあります。このようなときは、万が一にも横転しないよう、車体が落ちていない側のドアから脱出してください。また、落輪した車を人力で引き上げることは非常に危険なので、自ら行わないようにしてください。
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