愛車のスポーツカーで走りを満喫も、峠道の駐車場でまさかの立ち往生……
長らくバイクに熱中してきた平野昂志さんは、30代で初めて車を購入。選んだのは、操る楽しさを堪能できる新車のスポーツカーだ。 その日は涼を求めて、隣県にある標高の高い峠道へ。山の中腹にある駐車場で休憩後、再出発しようとしたとき、エンジンの回転数が上がらない……。回転数はどんどん下がり、ついにエンジン停止。普段からメンテナンスを自分で行う平野さんでも原因がわからず、JAFへ救援を要請した。
平野様の車は、バッテリーの電圧を測ると正常値で、セルを回してクランキングはするものの、エンジンがかからない状態でした。電子制御のエラーを調べられる診断機を使用しましたが問題なし。そこで、平野様にキーを回してもらい、燃料ホースをつまんだところ、ガソリンが流れていないことが判明。イモビライザーが誤作動して燃料をカットする場合があるので、バッテリーのマイナス端子を外して5分ほど放置してリセットする方法を、平野様に許可をいただいて実行してみましたが、残念ながら効果がありませんでした。
燃料ポンプなどの部品が故障の原因となると、現場では応急処置ができませんので、修理工場へのレッカー移動を提案しました。自動車保険(※)に加入しているJAF会員への優遇サービスについて説明すると、平野様も加入されているということで、無料サービスの適用範囲が拡大され、搬送先が長距離でも無料で収まりました。
無料サービスの適応範囲拡大をご存じないお客様も多いので、現場では漏らさず説明しています。自動車保険の契約内容によっては、帰宅費用の負担などもカバーしてくれるので、金銭的負担も軽くなります。積極的に利用していただきたいですね。(南場隊員)
JAF Mate 2021年6月号掲載
JAF RESCUE TRIVIA
最低地上高が低い車のパンクは要注意!
最低地上高が低い車がパンクすると車高がさらに下がり、車載ジャッキが入らず、自分でスペアタイヤとの交換ができない場合も。複数の角材やジャッキを組み合わせることで交換は可能ですが、安全に作業するにはさまざまなコツや守るべき基本がありますので、無理せずJAFへ救援要請を!