車からオイル漏れする絶望的な光景を眺めて
アウトドアを楽しむとき、車で悪路や未舗装路を走って目的地へ向かうケースは多い。茨城県の倉田一美さんがトラブルに遭遇したのは、友人とふたりで登山を楽しんだ帰路。路面が枯葉で覆われた峠道で、車の下に尖った岩石が直撃! その後に立ち寄った温泉で、痛恨のオイル漏れを発見することに……。この救援要請に対応したのが、群馬支部の堀政章隊員だ。
最初に電話で状況を伺ったとき、倉田さまは温泉近くのガソリンスタンドにおられました。車に岩が当たった後にオイルチェックランプが点かず、温泉まで自走できたということは、オイルはゆっくり漏れている。それなら現地で応急処置できる程度の小さな傷ではないか、と考えました。
現場に到着すると、そこは公共交通機関のないエリア。おふたりとも明るく振る舞っていらっしゃいましたが、帰宅できないかもしれない不安は大きかったはず。なんとか自走で帰れるようにしたいと思いました。故障箇所をチェックすると、予想どおりエンジン下部に小さなヒビが入っている程度でした。ヒビを埋める処置が完了した後は、途中まで同行して再度確認。帰る途中で車を止めて、オイル漏れしていないか見てください、とお伝えしました。それにしても、温泉に立ち寄って、オイル漏れを発見できたことは良かったですね。もしも一気に帰宅していたら、高速道路でエンジンが焼きついた可能性もあったので。
こうした路面落下物によるオイル漏れやパンクは、避けろと言われても難しいですよね。山道など目標物のない場所でトラブルが発生したときは、GPS機能がある救援アプリ「JAFを呼ぶ」での救援要請が便利です。すぐに現場が特定できるので、安心ですよ。(堀隊員)
JAF Mate 2019年5月号掲載
JAF RESCUE TRIVIA
オイル漏れ現場のその後、気になりませんか?
JAFのレッカー車は「オイル吸着材」や「オイル吸着マット」を搭載しています。オイルが大量に漏れると路面を汚すだけでなく、その上を歩行者や自転車、二輪車が通行した際に、転倒する可能性があります。そんな事故を防ぐため、JAF隊員は現場をきれいにしてから帰るのです。