軽なのに広すぎる! 軽トラベースのキャンピングカー5選【軽キャブコン&パネルバン】
車中泊が快適になる断熱シェルやポップアップルーフ搭載モデルまで厳選
軽トラックやパネルバンなど“働く軽商用車”ベースの軽キャンピングカーは、小回りが利くのに居住空間が広いのが魅力。背抜き架装で運転席から居住部へ移動できる軽キャブコンを中心に、パネルバンベースの個性派モデルも含めて、キャンピングカーライター・伴隆之さんが厳選した最新モデル5台を紹介!
軽トラベースの軽キャブコンとは? 軽トラキャンとは何が違う?
「背抜き架装」でフロントシート側からシェル内へのアクセスも楽々
「軽キャブコン」は軽トラックをベースに居住スペース(シェル)を一体化した軽キャンピングカー。軽規格ならではの取り回しの良さに加え、独立した居住空間を確保できるのが魅力です。
ポイントは、軽トラックのフロントシート後部にある壁を「背抜き架装」し、軽トラのボディとシェルを一体化していること。これにより、乗車定員2人の軽トラックがベースでありながら、モデルによっては乗車定員最大4人まで登録可能です(今回は紹介していませんがシェルサイズを軽枠以上にサイズアップさせた普通車8ナンバー登録のモデルもあり、こちらは5人乗車を可能にしているモデルも存在します)。
背抜き架装により、フロントシート側からシェル内へダイレクトにアクセスできるのも利点。雨の日や寒い季節など、車外に出ずに移動できます。
また、軽トラキャンが基本的に2人乗車・2人就寝までなのに対し、軽キャブコンは乗車・就寝人数を増やすこともでき、ファミリーユースにも対応。FRPやアルミパネルを用いたシェルは断熱に優れており、軽バンコンとは一線を画しています。
今回はそんな軽キャブコンを中心に、配送業などでよく見かける軽トラックのパネルバンをベースにした個性派軽キャピングカー5選を紹介します。
オートショップアズマ ジンク
AZ-MAX JINKU/全長3390×全幅1470×全高1990mm/乗車定員4人/就寝定員2人
軽キャブコンの生みの親が送り出した高断熱モデル
2003年に軽トラックをベースに国内初となる軽キャブコン「ラ・クーン」を誕生させたのがオートショップアズマ。ラ・クーンは普通車8ナンバー登録のモデルで、その後2007年に軽8ナンバー登録の軽キャブコン「ケーアイ」をリリース。そして今年、最新モデルである「ジンク」を発売しました。
横座りのセカンドシートと後部のマットでリビングに。エントランスの横にキャビネット兼キッチンを配置
同じ軽枠に収めたボディながらもケーアイとは異なり、ジンクはポップアップルーフをあえて搭載せず2人就寝とし、断熱にこだわったスタイリッシュなシェルを搭載しているのがポイント。
一見すると軽バンコンっぽい見た目なのですが、バンコンによく見られる天井だけの断熱ではなくシェルと床に20mmの断熱材が施されており、四季を問わず快適に過ごせるようになっています。
フロア全面をベッド展開可能。サイズは長さ1850×幅1400mmと広々!
室内高は1230mmを確保しており、軽バンコンの定番であるスズキ・エブリイバンの荷室高1240mmやダイハツ・アトレーの荷室高1215mmなどと比べてもほぼ同サイズ。それでいて、インテリアは3面のアクリル2重窓も備わって部屋感があり、横向きのセカンドシートと後部のシートによるリビングは開放感も抜群。
就寝時は背もたれと予備マットを通路に置くだけで、フロア全体がベッドスペースになるのもポイント。ベッド幅がたっぷりあるため、2人就寝でも軽ベースとは思えないほど快適です。
キャビネットの天板を跳ね上げればシンクとコンロがあり、洗面や簡単な調理も可能
上部棚にはオプションの電子レンジをセットすることも可能
上部収納スペースが豊富で積載性に優れているほか、左後部にはコンパクトシンクやコンロも装備しており、オプションで電子レンジの搭載も可能となっています。
それでいて価格は380万円台からと一般的な本格装備搭載の軽バンコンと比較しても見劣りしないリーズナブルさも見逃せません。
セカンドシート下には電装類が集約されている
■標準装備
10L給水タンク/10L排水タンク/走行充電システム/外部入力電源/105Ah鉛サブバッテリー
■価格:386万1000円〜
オートショップアズマウェブサイト
東和モータース販売 バディ108 Type-L
TOWA MOTORS Buddy108 Type-L/全長3390×全幅1480×全高1990mm/乗車定員4人/就寝定員4人
ポップアップルーフを搭載し、大人4人が就寝可能
ヨーロッパでは主流となるコンポジットパネルを採用したシェル構造で、35mmの断熱材を挟んでプレスすることで、クーラーやヒーターの効率を大幅にアップし快適。また、ポップアップルーフを搭載することで休憩や食事にルーフを上げて開放的な空間でくつろげるほか、立ったまま移動や着替えが行え、ルーフ内に2人、フロア2人と合計4人の就寝ができファミリーユースにもしっかり対応できるのが大きな魅力となっています。
タイプLはL字ソファのリビングで動線に余裕があり開放感もある
タイプSは対面でのリビング展開ができる
バディ108は2タイプのレイアウトをラインアップしており、テーブルを挟んでセカンドシートと後部マットで対面にリビングが展開できるタイプSと、横向きのセカンドシートと後部マットでL字のリビングに展開するタイプLを用意。
タイプL/Sともにベッドサイズは長さ1820×幅995(最小)mm。ポップアップルーフ内のベッドサイズは長さ2400×幅1170mm
ベッドマットを立てて固定すれば荷室空間も拡大。キッチンキャビネットには引き出し式シャワー付きシンクも搭載
装備面については、ノーマルモデルは115Ah鉛サブバッテリーを搭載していますが、C³パッケージはDC12Vクーラーに加え、300Ahリチウムイオンサブバッテリー、走行充電EVOシステム、120Aオルタネーターなどの電装システムのグレードアップにより、快適な旅が行えるようになっているのもポイントです。
■標準装備
13L給水タンク/13L排水タンク/走行充電システム/115Ah鉛サブバッテリー/外部入力電源/シャワー付きシンク
■価格:398万2000円〜
東和モータース販売ウェブサイト
MYSミスティック ミニポップフライヤー
MYS MYSTIC Mini POP Flyer/全長3400×全幅1480×全高1990mm/乗車定員4人/就寝定員4人
電動ポップアップルーフにより開閉も楽々!
標準装備するポップアップルーフは片側だけが持ち上がるタイプではなく、ルーフ全体が均一に持ち上がるタイプで、室内高はなんと1890mmと大人が立ったまま楽に移動ができる高さを確保。おまけに開閉はリモコン操作により手間要らずなのも魅力の一台です。
ポップアップルーフ内のベッドは長さ1900×幅1290mmで大人2人の就寝が可能。壁面には断熱用のライナーを取り付けることもできる
ポップアップルーフサイドのテント生地部分にはメッシュ窓が備わるだけでなく、冬場などに活躍する脱着式の断熱ライナーも標準装備というのもうれしいポイント。
大人が立ったまま移動したり、着替えができる余裕の室内高。L字ソファによるリビングで広々感も高い
カウンターにはフタ付きシンクのほか、跳ね上げ式テーブルも備わり食事もしやすい
インテリアは動線をしっかりと考えられた作りで、L字ソファのリビングにキッチンカウンターの配置。カウンターには跳ね上げ式テーブルも備わるほか、15Lと容量のある給排水タンクも内蔵しています
車載用DC12VクーラーやFFヒーターなど空調アイテムが標準装備なのもうれしい
ベッドサイズは長さ1800×幅920mmで子供2人の利用を想定
装備面もDC12VクーラーやFFヒーターといった人気の空調設備に加え、運転の疲労を軽減するレカロシートも標準装備。電装システムについては105Ah鉛バッテリーに走行充電システム、コンバーターなどを装備するほか、リミテッドパッケージを選ぶと200Ahリチウムイオンサブバッテリーに2000Wインバーターなど、電装強化が行えるようになっています。標準装備が充実しているほか、軽キャンパーでも広々とした空間で過ごしたい人にはおすすめのモデルです。
■標準装備
15L給水タンク/15L排水タンク/電動ポップアップルーフ/走行充電システム/105Ah鉛サブバッテリー/外部入力電源/ソーラーパネル/FFヒーター/DC12Vクーラー
■価格:443万6300円〜
M.Y.Sミスティックウェブサイト
バンショップミカミ テントむし F1 Type
VANSHOP MIKAMI TENTMUSHI F1 Type/全長3390×全幅1470×全高1980mm/乗車定員3人/就寝定員3人
乗車定員を3人にし、使いやすいレイアウトを実現
登場から20年を超すロングセラーモデルの「テントむし」は、トミカのミニカーになったり人気漫画に登場したりと、軽キャブコンというより軽キャンパーとしてポピュラーな存在。
F1タイプは単座のFASPシートを採用し、定員乗車3人仕様
テントむしは3タイプがラインアップされていて、そのタイプはセカンドシートの仕様により変わります。
ファミリー仕様向けのFタイプは、セカンドシートにキャンピングカー専用シートである2人掛けFASPシートを採用し、後部のベッドマットと対面リビング展開が可能。
ソロやカップルでの利用に向けて横向きシートを採用したのがSタイプ。そして今回紹介する最新モデル・F1タイプは、1人掛けFASPシートを搭載し、乗車定員が3人となっています。
対面やコの字リビングなど、シチュエーションに合わせて展開ができる
F1タイプの大きな特徴は、単座のセカンドシートを採用することによる展開のしやすさ。リビングは単座のセカンドシートと横向きソファでテーブルを囲むコの字リビングに加え、もちろん対面リビングのどちらにも展開が可能。
さらにポップアップルーフが備わっているため、リビングモードでの開放感は抜群。室内高はいちばん高い部分で約2000mmが確保されています。
ベッドサイズは長さ1840×幅1100mm。ポップアップルーフ内は幅1830×1100mm。どちらも大人2人の就寝が可能
装備面については後部左サイドにスリムタイプのキャビネットを搭載し、18L冷蔵庫やシンクといった水まわりを集約。
電装システムについては105Ah鉛バッテリーに1500Wインバーター、走行充電システムを搭載しています。ほかにも電装を強化したい人にはE-パッケージ(リチウムイオンバッテリー・ソーラー)を用意するほか、DC12VクーラーやFFヒーターなどオプションも豊富。
F1タイプは家族3人旅やソロ、カップルなど幅広い人に使いやすいレイアウトが魅力のモデルとなっています。
後部大型鍵付き扉はオプション。エントランスドアからは入らないような大きな荷物を出し入れしやすくなる
■標準装備
10L給水タンク/10L排水タンク/ポップアップルーフ/走行充電システム/105Ah鉛サブバッテリー/1500Wインバーター/外部入力電源/18L冷蔵庫
■価格:408万1000円〜
バンショップミカミウェブサイト
ミシマダイハツ クオッカジャパンディ
Mishima Daihatsu Quokka Japandi/全長3390×全幅1470×全高1940mm/乗車定員2人/就寝定員2人
和と北欧を調和させた人に優しいインテリア
オーストラリアに生息し、人懐っこい性格で“世界一幸せな動物”といわれる「クオッカ」が車名の由来。
ベース車は配送や配達などで使用されるダイハツ・ハイゼットトラックパネルバンと個性的。既に「クオッカ」「クオッカワナビー」が発売されていますが、第3弾となるのが「クオッカジャパンディ」。
コンセプトは「ひとり旅仕様」で、他モデルと同じくインテリアには地元産の富士ひのきを使用。フロントシート背面は背抜き架装がされています。
静岡に拠点を構えるため、地元産の富士ひのきを使用。温もりあるインテリアが特徴
注目は壁と天井部分に新採用されたドイツの塗装用下地壁紙「ルナファーザー」。これは紙と木が原料で通気性や透湿性がアップするだけでなく、結露によるカビの発生も抑制するという効果があります。
さらに、ルナファーザーを使った下地へホタテの貝殻が原料の漆喰塗装を施工することでシックハウス症候群を予防するという、使う人の健康を考えた人に優しい作りが大きな特徴となっています。
ルナファーザーにホタテと貝殻が原料の漆喰塗装により環境と人に優しいインテリアを実現
インテリアはひとり旅仕様ということもあり、右側にロングソファを配置。このソファは独自のトランスフォーム機構ベッドになっており、軽い力で座面を右壁に押し込むとフレームが簡単に引き出せる優れもの。
ベッドマットも定番のウレタンマットではなく、反発力と通気性に優れたファイバーマットを採用。一見するとマットの薄さが気になりますが、横になってみると反発力がしっかりしていて寝心地も快適。ソロはもちろん2人での利用もできるサイズが確保されているので、2人旅にも対応できます。
持ち上げることなくスッと引き出せるソファベッドも魅力。ベッドサイズは長さ1840×幅1060mm
装備面ではスライド可動式のLEDスポット照明が4個あるほか、100Ahのサブバッテリーに走行充電器などが標準装備。DC12VクーラーやFFヒーター、200Ahリチウムイオンサブバッテリーに1500Wインバーターなど、旅のスタイルに合わせて拡張できるようオプションも充実。
ジャパニーズとスカンジナビアンの造語であるジャパンディからもわかるように、和と北欧を合わせたスタイルや富士ひのきや漆喰塗装による環境と人に優しい作りが魅力の一台となっています。
オプションでカウンターキャビネットも用意。キャビネット内にシンクなどの水まわりを搭載することも可能
■標準装備
走行充電システム/105Ah鉛サブバッテリー/LED照明
■価格:305万2500円〜
ミシマダイハツウェブサイト
軽バンコンにはない空間や断熱性、個性的なスタイルが豊富
軽バンコンでは純正のセカンドシートをはじめ、スライドドアやウインドウの位置などを変更することができませんが、軽キャブコンやパネルバンベースだと室内レイアウトをはじめ、ウインドウの位置やエントランスなどの自由度が高いのがわかっていただけたのではないでしょうか。
また、軽キャブコンだと断熱性が軽バンコンとは大きく異なるのも特徴。FFヒーターやDC12Vクーラー&ポータブルクーラーといった空調設備で対応もできますが、もとから断熱性に優れたモデルなら余計なエネルギー消費の必要もなく、幅広く四季に対応できます。
ボディも軽枠に収まっているため小回り性能がよく、ランニングコストの安さもそのまま。
デメリットとしては車両総重量増により燃費性能や走行性能が低下すること。パワー不足ばかりは残念ながらなんともなりませんが、快適に乗るために旅の荷物を減らす工夫をしたり、サスペンションなどを社外品へ変更するなどの対策は可能。
安全性能については軽商用車にも最新の安全装置が標準装備されてきており、安心感はひと昔に比べて大幅に高くなっています。

伴 隆之
ばん たかゆき 自動車専門誌の編集者を経て、その後独立。2年ほどカリフォルニアに住んでいたこともあり、アウトドアと旅が趣味。ニュージーランドでのキャンピングカー旅が特に好きで南北計4回ほど走破。旅やキャンピングカーを中心にライススタイル誌などに執筆している。愛車は1967年式イノチェンティ・ランブレッタに加え、日産エルグランドをベースに自身で製作した車中泊カー。現在はキャンピングカー専門誌にて全国のRVパークを紹介する連載も担当中。
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おなかの不調に効く腸の新常識
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