バイクのトラブルもJAFにおまかせ! 救援事例とトラブル予防のポイントを紹介
#12 バイクのトラブル防止策JAFはクルマだけでなくバイクに対するロードサービスにも力を入れており、全国どこでも24時間365日対応可能な体制を整えている。2022年からはJAFが独自開発した「二輪アタッチメント」を導入しバイクの救援体制を強化。ツーリング中や通勤・通学時に起こりやすいトラブルの傾向やその防止策について、JAFロードサービス隊員に聞いた。
教えてくれたのはこの隊員!
宮城支部ロードサービス隊 仙台基地
舘内好佑(たてうち・こうすけ)隊員
【趣味・特技】 バイクと車、ものづくり
【好きな言葉】 やらない後悔よりやる後悔
【好きな食べ物】 ラーメンと餃子
【休日の過ごし方】 キャンプ、バイクツーリング
バイクシーズンが始まる4月から11月頃まで救援要請が多い
──バイクの救援件数は年間どのくらいありますか?
JAFは、クルマだけでなくバイクを対象としたロードサービスも提供しています。2024年度のバイクの救援件数は年間で9万2632件。約220万件のクルマ(四輪)の救援件数に比べると少なく感じますが、年間10万件近い救援を行っています。クルマと同様に全国どこでも24時間対応可能です。
時期的にはバイクに乗りやすい気候になる4月から増え始め、11月頃までが多い傾向にあります。通勤や通学で利用されている方や、趣味で乗られている高齢の方まで年齢はさまざまですね。基地のある仙台は通勤や通学でバイクを使用する方も多いので、スクーター系の救援も多い印象ですが、三輪のトライクや側車付き(サイドカー付き)の車両など、さまざまな車種に対応しています。
意外と多い!? バイクのキー閉じ込みに注意!
バイクを取り扱う際は、傷や汚れを付けないように細心の注意を払って作業します。固定ベルトをかける位置などもお客様に確認しながら進めるようにしています(舘内隊員)
──バイクはどんなトラブルが多いですか?
バイクの主なトラブルは、バッテリー上がり、パンク、キー閉じ込み、転倒(事故)などで、高速道路ではガス欠による救援要請も多くなります。また、最近では市街地での利用が多い電動キックボードの電欠トラブルも発生しています。
意外に多いのがバイクのキー閉じ込みです。シートの下にヘルメットを収納できる「メットイン」機能が装備されているスクーター系に多いのですが、荷物と一緒にキーをシート下に入れてしまい、何かの拍子にシートが閉まってロックされてしまう場合があるので、ご注意ください。
──バイクの救援作業はクルマよりも難しい?
バイクはレッカー車などサービスカーが走行できない場所にも入っていけるため、人力での救援作業も多くなります。地下駐車場からハンドルロックがかかったバイクを3人がかりで持ち上げ、地上まで運んだケースもありました。また、林道でオフロードバイクが自走不能になった際には、サービスカーから必要な機材を持って1時間歩き、山の中で作業をしたこともありました。
さらに近年は旧車ブームもあり、クラシックバイクを扱うこともありますが、そんな時は普段以上に気を使います。基本的にバイクは趣味として大切に乗られている人が多いため、傷や汚れを付けないように、取り扱いには細心の注意を払って作業を行っています。
レッカー車でバイクをけん引できるアタッチメントをJAFが開発!
2022年にはJAFが独自に開発した「二輪アタッチメント」を導入し、レッカー車でのバイク搬送が可能になりました。これにより、原付から大型バイクまで安全かつ迅速にけん引できるようになり、対応力が大幅に向上しています。JAF会員であれば、車両に関係なくサービスを受けられるため、ツーリングや日常の移動時にも安心です。
二輪アタッチメントはパーツごとに分解した状態でレッカー車に搭載してあります。これらを現場で組み上げてバイクをけん引します。迅速に作業できるよう日々訓練しています(舘内隊員)
バイクのトラブルを防ぐには?
トラブルを防ぐには走行する前の点検が重要です。具体的にはエンジンオイルの量やタイヤの空気圧、燃料残量などです。また燃料は漏れがないかを目視や臭いなどでチェックしておきましょう。いつも停めている場所の地面にオイルのシミがあるようなら、オイル漏れがないかチェックしてみてください。
また、乗りなれていないバイクに乗る際には、走行感覚の違いだけではなく、備わっている機能も事前に確認しておくことをおすすめします。
バイクのトラブルを防ぐには、走行前の点検が重要です。オイルの量やタイヤの空気圧、燃料の残量などは簡単にチェックできますので、忘れずに!(舘内隊員)