数センチの積雪で大混乱!? 都市部の降雪によるトラブル防止法|JAFにおまかせ!

数cmの積雪で大混乱!? 都市部で雪が降った場合はここに注意!

#02 都市部での降雪によるトラブル防止法

東京をはじめ都市部で雪が降ると、必ずと言っていいほどクルマのトラブルがニュースで流れます。降雪によるスリップ事故や落輪、高速道路での立ち往生などトラブルの内容はさまざま。そんな「都市部での降雪によるトラブル」について、現役のJAFロードサービス隊員に対処法や防止方法を聞きました。

目次

都市部ではほんの数cmの降雪でも大混乱!?

普段あまり雪の降らない都心部で降雪があると、道路や鉄道などの交通機関に大きな影響が出て、スリップによる事故や立ち往生などのニュースをよく目にします。気象庁の統計によると東京での降雪日数は1~2月が多く、2月は降雪日数が5日以上になる年もあります。しかし、降雪の多い地域とは異なり雪に対する準備をしていない人が多いため、いざ雪が降るとわずか数cmの積雪でも道路交通に大きな影響が出ます。今回はJAF東京支部の原田隊員に、都市部で雪が降った際の運転で注意すべきポイントや、トラブル防止の方法などを教えてもらいました。

雪が降っている都心部でのクルマの走行風景

雪への備えをしていない人が多い都市部では、数cmの積雪でもトラブルが発生する

教えてくれたのはこの隊員!

原田雅弘隊員

JAF東京支部
東東京ロードサービス隊港基地
原田雅弘(はらだ・まさひろ)隊員

【趣味・特技】 バイクツーリング
【好きな言葉】 take it easy
【好きな食べ物】 美味しいものすべて
【休日の過ごし方】 やることがなければボーッと過ごす

――都市部で雪が降ると、どんなトラブルが発生する?

前述のように、都市部では降雪地域に比べ、冬になったらスタッドレスタイヤに履き替えたり、タイヤチェーンをクルマに積んでおくなど、事前に雪への準備をする人が少ないのが現状です。そのため、少しの降雪でも坂道などで「上れない」、「止まらない」という状況になり、JAFに救援要請をいただくことが多いようです。また、東京近郊では四輪駆動車の比率が低いため、スリップしてしまう事例が多くなっています。

橋の上は凍結しやすい!? また気温が下がる翌朝も凍結に注意!

――どんな場所やシチュエーションが危険ですか?

雪が降った際に注意したい場所は、橋の上です。橋の上は風が抜けやすいため路面が凍結しやすく、上れたとしても滑って下りられなかったり、スリップして路肩や歩道に乗り上げてしまうケースが非常に多くなります。坂道も同様にスリップしやすい場所です。また、都市部では地下駐車場も多いため、地上に出るスロープが上れないというケースもあるので、駐車場所にも注意が必要です。

さらに、雪が降った場合、気温が上がる日中よりも、気温が下がる夜間や翌朝に路面が凍結しやすいため、トラブルが多くなります。交通量が増える翌朝の通勤時間帯などは、十分に注意してください。また、都市部ではビル風などの影響で、他より雪が多く積もっている場所もありますので、交通量の少ない路地などを走行する際は気を付けてください。

雪が積もっている東京駅前の様子

雪が降った翌朝は気温が下がるため路面の凍結が起こりやすい。雪が降っていなくても滑りやすいため油断は禁物

トラブルを避けるには、雪が降ったら「クルマに乗らない」!?

――降雪によるトラブルを避けるためにはどうすればいいですか?

降雪によるトラブルを防止するための最善策は、「クルマに乗らないこと」です。降雪が予想される場合は、天気予報などを確認することも重要です。出かけるときは降っていなくても、途中で動けなくなることも考えられます。
スタッドレスタイヤに履き替えていても、他のクルマがスリップして事故に巻き込まれることもありますので、「自分は準備しているから大丈夫」という過信も禁物です。

雪道での救援作業で使用する布製タイヤチェーンを装着する原田隊員

都市部では冬の備えをしていない方がほとんど。現場では緊急用の布製タイヤチェーンを装着して雪のない場所まで自走してもらうこともあるとか。また、自分は冬の装備をしていても、他のクルマのトラブルに巻き込まれることもあるので、雪が降ったら「クルマに乗らない」という判断も重要とのこと

雪道を運転する場合には、しっかりとした準備を!

雪かき用のスコップと手袋

降雪時に運転する場合は、雪かき用のスコップや手袋などをクルマに積んでおこう

「雪が降ったらクルマに乗らない」ことをおすすめしますが、もし運転する場合は、万一に備えて最低限の準備はしておきましょう(ただし、スタッドレスタイヤもしくはタイヤチェーンを装着していることが前提です)。都市部では長時間車内に閉じ込められて身動きが取れなくなるケースは考えにくいため、水や食べ物などを用意する必要はないと思いますが、スリップしている路面の雪を除去するためのスコップや作業用の手袋くらいは積んでおきましょう。それでも走行できなくなった場合は、慌てずJAFへご連絡ください。

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