高齢ドライバーのヒヤリハット

信号が赤からなかなか変わらない

シニア世代の思い込み運転を考える
2022.07.09

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

2022.07.09

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

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1年点検を受けると、だれにでもチャンス

高齢者の運転に詳しい専門家が、高齢ドライバーにありがちな思い込み運転やヒヤリハット体験を、同じ高齢者の立場からわかりやすく解説するこのコラム。今回は、初めて行った地方都市で感応式信号の存在に気づかなかった話。慌てず対応できるように、全国にはいろいろな信号機の方式があることを忘れないことが大切だ。

信号が変わるのを待ち続けていると…

初めて行った地方都市でのこと。カーナビに案内されて、狭い街路から幹線道路へ出るため信号待ちをしていた。この道路、停止線にあたる部分の道幅が徳利(とっくり)の首のように少し狭くなっていた。抜け道にでもなっているのか、幹線路側からの左折車が多く、停止位置で待つと邪魔になりそうなので、高齢運転者としては遠慮気味に停止線から離れて待つことにした。

それにしても赤の時間が長い。待つしかないかと思った時、後続車から短く「プッ!」と合図のようなホーンがあった。何かなとバックミラー越しに後ろを見ると、上を見ろと言っているような動作をしていた。

で、もう一度信号機を確認すると、その下に『感応式』とあった。「あっ」と気づく。センサーが効く停止線まで進まないと、信号が変わらない仕掛けだったのだ。後続車に手をあげ感謝し、相変わらず続く左折車に注意しつつ停止線までゆっくり進むと、やがて信号が変わった。
初めて走る道への緊張感もあり、道幅も狭く、必要以上に運転に集中するあまり、肝心な情報に気づかずにいた。

この信号に限らないが、信号機の方式はそこの通行量や交通事情により違うことがある。長い経験から言葉としての知識は持っていても、実際に向き合うと慌てることにもなる。信号機の方式には、対向車側の青信号が長い『時差式』もあり、そのような場合、右直事故の危険性もあるのでカン違いは許されない。行楽地に向かうドライブの前にはこうした慣れない信号機の方式をもう一度おさらいをし、その方式の意味と危険をしっかり高齢脳に刻んでおきたい。

指をさす男性

信号機にはさまざまな方式があることを知り、慌てずに対応!

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