高齢ドライバーのヒヤリハット

和み運転は許されない

シニア世代の思い込み運転を考える
2022.06.16

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

2022.06.16

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

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高齢者の運転に詳しい専門家が、高齢ドライバーにありがちな思い込み運転やヒヤリハット体験を、同じ高齢者の立場からわかりやすく解説するこのコラム。今回は、路地から出ようと安全確認していたときの話。心が癒やされる風景を見るとつい和んでしまいがちだが、運転中は常に周囲に気を配っていないと事故につながりかねない。

心温まる風景に和んでいたら…

風の強い日だった。生活道路から幹線道路に右折しようと、車の流れが止まるのを待っていた。やがて車がいなくなり、出ようとしたとき、右手から60代くらいの女性の乗る自転車がやって来た。待っていると、その女性の自転車の後ろカゴから何か布状のものが風に吹かれ、後ろに飛んで行った。

女性は気づかず、こぎ続ける。と、外国人と思われる女性の通行人がその布を拾い、女性に大声で呼びかける。気づかず、さらにこぎ続ける女性。今度はその女性の正面から歩いてくる親子連れが、女性に声をかけ、ようやく気づいた。

感激したのか「ありがとう」のあと、少し恥じらい気味に「サンキュー!」の大きな声。こちらの車内にまで響く。声を受け、外国人女性がそっと手を挙げて応える。その光景に心温まるものを感じ、スタートするのを忘れてしまっていた。

後ろから「プッ!」とクラクションを鳴らされ、慌てて出ようとしたとき、左からのジョギング中の人を急停止させてしまった。心温まる光景と出会っても、運転中は和んでいる場合ではないのだと、思い知る。高齢化は感激中枢も緩ませるのか。

指をさす男性

運転中の“ほっこり”は油断につながるので注意。

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