高齢ドライバーのヒヤリハット

高速道路、高齢者なりのハイ・スピードを

シニア世代の思い込み運転を考える
2022.03.23

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

2022.03.23

文=岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会・理事長)/イラスト=平尾直子

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高齢者の運転に詳しい専門家が、高齢ドライバーにありがちな思い込み運転やヒヤリハット体験を、同じ高齢者の立場からわかりやすく解説するこのコラム。今回は制限速度が高い高速道路を走った経験からわかった、高齢ドライバーにふさわしい高速道路の走り方。無理せず、自分にとって快適な速度を知ることが大切。

流れに乗れなくなったら

新東名高速を走った。2車線区間が減って、ほとんどが3車線となり、最高速度も120㎞/hになった。高齢ドライバーにとっても快適なドライブではあった。だが、本音をいえば、一定の車間距離を維持するのが難しく、その速度にも違和感があった。もともと新東名自体、東名高速より山間部を走っているので、かなりのアップダウンやトンネルがある。さらに風景の広がりも加わり、車速の微妙な変化のコントロールが難しい。結果、いつの間にか車間距離が空き過ぎてしまう、といったことが起こった。

問題はアクセルワークだった。以前のように前車の速度に合わせて、自然に微妙で柔軟な踏み加減ができない。硬化した脳と足首では、つい踏み過ぎる、戻すのが遅れる、といったことが起こる。危険があったわけではないが、全体の速すぎるスピードに引っ張られて運転しているように感じた。

この時、待てよ、と考えた。流れを乱すことなく、周りに迷惑をかけない年齢なりの位置取りやハイ・スピードの走りがあっても良いのではないかと。どうしても老いを嘆き、若い頃のスピードを追いかけ、無理にも追越車線を走ってしまう、といったことをしがちになるが、高速走行時は特に冷静になろう。自分がコントロールしやすい速度や車間距離のとり方を改めて考えよう。たとえば、自分の速度と合いそうな車を見つけてその後ろを走る、大型車の後ろはできるだけ避ける、といった基本的なことから始めるだけでも、肩の力が抜けた自分なりの「安全ハイ・スピード」が楽しめるようになる。

指をさす男性

コントロールできる速度と車間距離で高速道路を走ろう。

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