JAF全国ロードサービス競技大会2025のイメージ
撮影=乾晋也

JAF全国ロードサービス競技大会2025 準決勝開催 技術と接客力、団結力の頂上決戦!

全国から8チームが参加。富士スピードウェイの決勝戦に駒を進めたのはこのチーム!

JAF 全国ロードサービス競技大会2025の準決勝大会が9月15、16日に東京都・多摩市のJAF中央研修センターで開催された。この日に向けて訓練を続けてきた全国8地方本部のチームが参加、富士スピードウェイで開かれる決勝大会に向けて技術を競った。

目次

隊員の誇りをかけた頂上決戦! 「JAF全国ロードサービス競技大会」が初の一般公開で開催!

個人競技と学科競技で、選手の技術や知識を問う

室内で安全装備を着用したJAFのロードサービス隊員が車のタイヤ交換作業を行っている。隊員は車の外れたホイールの横で膝をつき、工具を使って作業中。近くにはスペアタイヤと各種工具が置かれている。3人の作業を見守っており、背景には収納ロッカーと安全用の三角コーンが見える。

パンク作業の競技では、パンクしたタイヤを外し、JAF会員限定の貸し出しタイヤを取りつける。スピードと安全性、説明力が求められる

JAFのレッカー車が白い乗用車をけん引している様子。車のタイヤには輪止めが設置されており、周囲にはオレンジ色の三角コーンが配置されている。安全装備とヘルメットを着用した人物が車のそばに立っており、背景にはテント、木々、建物が見える。

狭い駐車場でのレッカー作業の競技は、他のクルマが並んだ駐車場の、最も奥のマスに故障車を収めなければならない。経験と集中力、車両に関する深い知識が必要となる

JAFのレッカー車のそばで隊員が車両けん引作業を行っている屋外の様子。周囲には三角コーンとバリケードが設置されている

落輪した車両を救援する競技。安全かつ迅速に、故障車に傷をつけずに救援できるかが問われる

内でJAFスタッフが赤白のバイクを操作し、他のスタッフが見守っている競技の様子

バッテリー上がりの二輪車を救援する競技。狭い駐輪場からバイクを取り回す。作業スペースも狭いため、正確な車両知識と慎重な作業がカギとなる

教室内でオレンジ色のJAFの制服を着た隊員が机に座り、試験を受けている。前方にはホワイトボードと講師が立っている

ロードサービスの知識を問う学科競技も行われた

パンク作業の競技では、パンクしたタイヤを外し、JAF会員限定の貸し出しタイヤを取りつける。スピードと安全性、説明力が求められる

狭い駐車場でのレッカー作業の競技は、他のクルマが並んだ駐車場の、最も奥のマスに故障車を収めなければならない。経験と集中力、車両に関する深い知識が必要となる

落輪した車両を救援する競技。安全かつ迅速に、故障車に傷をつけずに救援できるかが問われる

バッテリー上がりの二輪車を救援する競技。狭い駐輪場からバイクを取り回す。作業スペースも狭いため、正確な車両知識と慎重な作業がカギとなる

ロードサービスの知識を問う学科競技も行われた

ロードサービス競技大会は、ロードサービス隊員が日々現場で培ってきた接客力や救援技術、迅速な対応力を競い合うもので、2年に1度開催されている。約50年前から行われており、今回は予選を勝ち抜いた隊員が4人で1チームとなり、全国から8チームが参加した。

個人競技は、パンクによるタイヤ交換やレッカー作業などを30分間で行う。技術力が問われるのはもちろん、いかに安全に救援できているか、突然のトラブルに不安を感じているお客様へのコミュニケーション力も評価の対象となる。競技に参加した選手はお客様へていねいに作業を説明しながら、安全を確保して慎重に作業を行っていた。

団体競技は選手同士の連係の高さが、勝利のカギのひとつ

オレンジ色の制服を着たJAFロードサービス隊員が事故対応の試験を行っており、1人はタイヤ作業中、もう1人はメガホンで指示を出している。ピンクの車がレッカー車に積まれており、周囲には見学者も見える

指揮官がてきぱきと作業員に指示を送る

JAFのレッカー車がピンク色の車をけん引している屋外の様子。オレンジ色の制服とヘルメットを着用した指揮官の指示で作業員が操作を行い、周囲には見学者がいる

積み重なる被災車両をレッカー車で吊り上げる

屋外の団体競技の現場で、青い車を作業員が押しており、背景ではJAFのレッカー車がピンクの車をけん引している。周囲には三角コーンやテープが設置され、JAFのテントの下に複数の人が作業を見守っている

被災車両を押して移動する選手。安全のため、ブレーキの作動の有無を確かめてから作業を行う

指揮官がてきぱきと作業員に指示を送る

積み重なる被災車両をレッカー車で吊り上げる

被災車両を押して移動する選手。安全のため、ブレーキの作動の有無を確かめてから作業を行う

4人がひとつの課題に取り組む団体競技。今回は、豪雨によって被災した3台のクルマと1台の二輪車が道路をふさいでいるという想定で、30分以内に2台の被災車両を路肩に寄せ、残った2台をレッカーで撤去する、という課題に取り組んだ。

各チームともにひとりが指揮官となり、残る3人の作業者に指示を伝達し、作業を行っていく。重なるようにして止まっている被災車両に対し、吊り上げるレッカー車をどの位置から寄せていくのか、吊り上げる方法はどのようにするかなどは、指揮官が判断することになる。要救助者やキーの有無の報告を聞いた指揮官が次々に判断して作業者に指示を送る。隊員同士の連携の高さがスムーズな作業のカギとなる。

競技時間は30分と短く、また作業難易度も高いことから限られた時間内で作業を完了するチームもあれば、わずかに時間が足りず車両を撤去できなかったチームもあり、悲喜こもごもの隊員に、周囲からは暖かい拍手が起こった。

JAFの青いレッカー車2台が車両をけん引している様子。周囲には三角コーンやテントが見える

2台の被災車両をレッカーすることで、課題は完了。ここまでたどり着けるチームも、そうでないチームもあった

富士スピードウェイの決勝戦に出場するのは、この3チーム!

2日間の競技で、上位3チームが決勝戦へのきっぷを勝ち取った。出場する3チームに意気込みを聞いた。

第1位通過チーム:九州本部

 JAFのロゴが入った背景の前で、ユニフォームとメダルを着用した九州本部の選手4人が拳を掲げてポーズを取っている

九州本部の選手たち。左から、堂鼻佳史隊員、平井康孝隊員、薬丸遼河隊員、井上真純隊員

「今回の結果が出せた要因は何と言っても団結力ですね。8月には水害などもあり日程が遅れ準決勝間際の夜遅くまで訓練を重ねました。最初はバラバラでしたが、訓練を重ねるたびにチームの連携がとれるようになったのが一番の勝因です。ただ、今回の実技では体力面で不安要素を感じました。若い井上隊員や薬丸隊員の足を引っ張らないよう、堂鼻隊員と私(平井指揮官)は頑張って筋トレをしたいと思います」

堂鼻隊員:磨き上げたチームワークをさらに高めて頑張りたいと思います
平井隊員:指揮官として完璧な指揮をして皆を優勝に導きたいですね
薬丸隊員:つり上げの精度は改善点があるので、さらに磨きをかけて臨みます
井上隊員:決勝に向けてさらに肉体改造をして優勝を目指します

オレンジ色の制服を着たJAFの隊員が、レッカー車でピンク色の車をけん引する団体競技の様子。背景には見学者と三角コーンが見える。

九州本部の団体競技。作業の迅速性が印象的だった

第2位通過チーム:関西本部

JAFのロゴが入った背景の前で、メダルを首にかけた関西本部の選手4人が肩を組み、拳を掲げてポーズを取っている

関西本部の選手たち。左から瀬戸豪隊員、安田舜隊員、下園正和隊員、湊雄太郎隊員

「準決勝の団体順位は3位でしたが、学科を含め個人競技で皆が頑張ってくれたので決勝へは2位で通過することができました。”富士に行く”という目標を掲げて全員で頑張った結果かと思います。今回は作業を完遂できませんでしたが、全員がしっかり声を出しあって安全に作業できたことが良かった点ですね。課題はスピードアップ。判断力を含め作業全体のスピードアップを図っていきたいと思います」(安田指揮官)

瀬戸隊員:関西の優勝は20年前。前回は2位だったので今回は必ず優勝します!
安田隊員:皆さんの笑顔が印象的でしたので、次はもっといい笑顔にさせたいです
湊隊員: 決勝は初の一般公開なので、JAFの凄さを存分に披露したいと思います
下園隊員:今回2位だったことで、決勝に向けてさらに意気込みが増しています!

団体競技で、JAFのオレンジ色の制服を着た関西本部の選手がクレーンでピンク色の車両を持ち上げている。背景には白いテントと見物人が見える

関西本部の団体競技は、メンバー全員が笛を持ってレッカー車の誘導を行うなど、統率が取れた作業を行っていた

第3位通過チーム:東北本部

JAFのロゴ入り背景の前で、メダルを首にかけた東北本部の選手が手を重ねてポーズを取っている

東北本部の選手たち。左から、渡辺雄大隊員、後藤真哉隊員、佐々木太樹隊員、小野寺悟隊員

「訓練の成果もあり、訓練のときよりも各自の役割をテキパキと作業をこなし、余裕を持って作業することができました。東北本部はギリギリまで6名で訓練を重ね、指揮官も直前に変更になるなどさまざまなことを乗り越えてきたので、本番でも臨機応変に練習以上の成果が出せたと思います。東北本部はこれまで準優勝が最高順位なので、今回はぜひとも優勝してチーム全員で優勝旗を持ち帰りたいと思っています」(佐々木指揮官)

佐々木隊員:とにかく決勝ではすべてを出し切って燃え尽きる覚悟です!
小野寺隊員:決勝では今回以上の力を発揮できるように頑張りたいと思います
後藤隊員:東北人らしい謙虚さを持ちつつも、熱い心を秘めて臨みます
渡辺隊員:めったにない機会なので、結果はどうであれ楽しんで来ます

ヘルメットとオレンジ色の制服を着用した選手が、青いレッカー車の周囲で対応している。メガホンやクリップボードを持つ指揮官もおり、三角コーンで現場が囲まれている

てきぱきとした作業を行っていた東北本部のチーム。30分以内で車両の撤去作業を完了した

10月11日の決勝戦は一般公開&ウェブで生配信!

決勝戦は2025年10月11日、静岡県の富士スピードウェイで開催される。今回は初めて競技が一般公開され、現地に行けないという人にはYouTubeで生配信で観戦することもできる。視聴者向けの優勝予想クイズを同時開催。正解者の中から抽選でAmazonギフト券を進呈する。

JAFロードサービスの技術力を目にすることができる数少ない機会となる。活躍する選手たちの様子は、現地やウェブでチェックを!

富士スピードウェイで観戦をしたいという方は、こちらをクリック!

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JAFロードサービス競技会の詳細はこちらをチェック!

ロードサービスの精鋭が集結! JAFロードサービス競技会

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