ヒャダイングアムの旅イラスト
文=ヒャダイン / イラスト=大山功一

グアムのリゾートホテルで究極の贅沢旅を

ビーチとお酒でひたすらまったりして休暇を満喫
ヒャダイン

忙しさのあまり殺伐としてしまいがちな2月に、ひょんなことからグアムへ一人旅をしたヒャダインさん。リゾートホテルに籠(こ)もって、飲んで、ビーチでぼーっとして寝ての無限ループへ! ふと部屋から見えた夕日の美しさにハッとしたり。何もしないことこそが最高の贅沢だと思えるグアム2泊の旅をお届けします。

目次

直前予約でグアム行きを決断。とにかく暖かい場所へ!

2月って忙しいですよね。というのもお正月休みの後バタバタと忙しくなって、さらに寒い日が続くので2月は心が殺伐としてしまいます。なんで私はこんなに働いているのだ。馬車馬じゃないか。心が毛羽立ってしまい、「これはとりあえず南国だろう」と沖縄を検索したのですが、せっかく毎日続けている英会話を生かしたいというスケベ心もあったので、もう12年ほど行っていないグアムへ2泊の弾丸旅を一昨年の出発5日前に予約しました。

チケットとホテル以外はなんの予約もなし、現地情報も予習ゼロ。とにかく暖かいところでのんびりしたいんだ。東京の一軒家の寒いベッドで寝るのは辛いんだ。いさんで出発した日、なんと雪です。真っ白な風景を眺めながら京成スカイライナーで成田へと。遠いのよ。這々の体(ほうほうのてい)で成田にたどり着き一目散にラウンジに入ります。まだ午前中だというのに知るもんか、一人でワインや焼酎をあおります。ああ楽しい。飛行機の中でもワインいったれ。この時点で最高だな。

ユナイテッド機内で出されたワイン

ユナイテッドのサービス、昔より良くなっていました

豪華ホテルの窓から望むオーシャンビュー

3時間半でグアムに到着。うーむ。入国審査が長蛇の列です。まあしゃあないんだけど、このストレスだけは慣れないなあ。並んでいる観光客、見る感じ韓国人だらけでかつて日本人だらけだったグアムはもう過去の話なのだなあと時の流れにうらぶれてしまいます。しかしなんだかんだ30分くらいでパスポートチェックまでたどり着くとまあ係員が感じいい。めっちゃ会話してくれます。「一人で来るなんてどういうこと?」「ただリラックスしたくてね」みたいな小粋な会話の後、さっさとタクシーをつかまえてホテルへ向かいます。ああ気温が暖かい。27℃。乗ったドライバーも陽気に話しかけてくれて、コロナのときは大変だったんだよ、とか最近じゃほとんどが韓国人だよとか教えてくれたのでちょっとチップ弾んでしまった。

今回、グアムで一番新しいホテル、というザ・ツバキ・タワー のいい部屋を取りました。そう。オーシャンビューです。真新しいロビーを抜けてたどり着いた部屋の景色に息をのみました。

グアムのホテルのテラスからの景色

テラスからこれですよ。もう優勝

ラウンジでラム酒をあおりパラダイス

とりあえず一人で叫んでおきました。やったー! おっしゃー! さいっこー! 3つぽっちのボキャブラリーを吐き出し終わって半袖半パンに着替えて、「さて、どうしよう……」何も決めていない。いや! 「何もしない」をしにきたんでしょう。そう言い聞かせてテラスで軽く昼寝をかましても体が冷えない。東京の我が家みたいに足先が冷えたりしない。もう帰りたくない。しかし小腹が減ったのでクラブラウンジに行くことに。そう、今回は奮発してクラブラウンジに行き放題のプランにしたのです。最上階近くにあるクラブラウンジは景色がバコーンと見える背の高いガラスが印象的な空間で、なんとビュッフェが食べ放題、そしてお酒飲み放題と! もちろんお一人様は私一人ですが知るかよそんなこと。カップル席を一人で使いひたすらラム酒を飲んでごきげんさんです。

夕焼けの海とラム

夕焼けの海とラム。天国です

5杯くらい飲んだんでしょうか。結構フラフラになりながら部屋へと帰るとちょうどマジックアワーで空が茜(あかね)色に染まっています。夕暮れの風も優しく頬をなでてごきげんがMAX、こりゃBGMが必要だなと感じてグアムだけどハワイアンの適当なメドレーをかけるとこりゃいいや。なんだっていいんだよ、気持ちよければ!

グアムの夕日

この空の色、たまらんです

海を眺めながらいつの間にか寝落ち

まあまあクラブラウンジで食べたということもあり、あとはお酒だけでいいや。なぜかフリーサービスでビールが何本か入っていたので夜風を浴びながらひたすら飲酒です。朝から飲んでいるなあ。そしていつ寝たかわからないんですが気付けば寝ていました。

翌日、とりあえず一回はビーチに行っておこうと思いましてノロノロ歩いてホテルのビーチへ向かうとパラソルとリクライニングチェアがいくつかあり、どうやら無料で使えるようです。そしてなにより人が少ない。まさにプライベートビーチ、といった感じで軽く海に入って水中メガネでお魚さんを観察してプカプカし終わったらリクライニングチェアでチルですわ。

ホテルのプールの日陰にて

日陰に入ったら永遠にいられる

ルームサービスの高級バーガーで大満足

その後部屋に戻って、さてランチはどうしようと考えたのですが街まで徒歩10分が煩わしい。だって考えてみてくださいよ。暑い中往復20分、そしてレストランに入ったらカップルだらけの中一人で惨めに飯食わなきゃならんのでしょ? しかもチップとか払ったらなんだかんだで高くなる。そうだそうだ、と自分の中の委員会が満場一致でルームサービスを選択、25ドルのハンバーガーがこちらです。

ルームサービスでとった高級グルメバーガー

4,000円です。ぴえん

高いことには目をつぶって食べたハンバーガーは思っていた何倍もうまく、特に肉が日本ではなかなかない味わいでこの選択が間違いなかったことを再確認しました。フレンチフライはさすがに食べきれませんでしたが。

そして皆さん、そろそろお気付きでしょうか。そうなんです、この旅、何も起きませんでした。毎回何か起きると思ったら大間違いだぞ。その後も部屋でダラダラとワインボトルを開けるだけというだけ。さすがに飲みすぎたせいでしょうか、成田に帰って来たとき体がまあダルいダルい。旅行行く前より疲れてしまい、何のために行ったのだろうか。ま、こうして記事にできたからいっか。「何もしない」にはとてもいい場所でした、グアム。しばらくはいい、かな。

プールサイドで飲んだ1杯

プールサイドでも飲んでたわ

ヒャダイン

音楽クリエイター。1980年大阪府生まれ。本名 前山田健一。3歳でピアノを始め、音楽キャリアをスタート。京都大学卒業後、本格的な作家活動を開始。さまざまなアーティストに楽曲提供を行い、自身もタレントとして活動。「musicるTV」「久保みねヒャダこじらせナイト」「サウナを愛でたい」「おはよう朝日です」などテレビのレギュラー多数。

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