羊と雲の丘 4月末から10月末まで、黒い顔と手足が特徴のサフォーク羊を数十頭放牧。朝や夕方の涼しい時間帯には小屋から出て草を食む様子が見られる。牧場の入り口で餌を購入して餌やりもできる。士別市西士別町5351 Tel.0165-22-2991

丘を越えて ~北海道・士別市、剣淵町、和寒町、幌加内町、旭川市

北海道・士別(しべつ)市、剣淵(けんぶち)町、和寒(わっさむ)町、幌加内(ほろかない)町、旭川市
撮影=飯田安国

日本全国をドライブで旅する「日本の魅力、再発見」、今回は、北海道・士別(しべつ)市、剣淵(けんぶち)町、和寒(わっさむ)町、幌加内(ほろかない)町、旭川市へ。羊、絵本、かぼちゃ、そば、家具など、個性にあふれた北の町々を巡ります。

目次

士別市、剣淵町、和寒町

羊、絵本、かぼちゃ
個性あふれる北の町を巡る

旭川空港から北へ、車で約1時間。士別市は、黒い顔がチャーミングなサフォークという羊に会える「羊のまち」だ。
のどかな風景をレトロなバスが走り抜けていった。これは昭和の時代に主流だったモノコックバスで、現在定期運行しているのは全国でこの1台だけだそうだ。

なだらかな丘が広がる剣淵町は、36年前から「絵本のまち」としてまちづくりを行っている。剣淵町絵本の館を訪れると、子供たちや親子連れが絵本を手に取り、思い思いの時間を過ごしていた。懐かしい名作絵本もたくさんあり、童心に返って絵本の世界に没入してしまった。

和寒町は、かぼちゃの作付面積が日本一の「かぼちゃのまち」。一般的な品種はもちろん、ペポカボチャという一風変わった品種も作られている。実ではなく種を主に食べるもので、「ペポナッツ」として加工・販売されている。健康食品として注目されているそうだが、コクとうまみがあり、おつまみやおやつにもよさそうな味だった。

モノコックバス(士別軌道)

モノコックバス(士別軌道)
今年製造42年目を迎えるモノコックバスが定期運行。全国から愛好家が訪れるそう。今年の運行は10月20日まで。運行状況は曜日により異なるので詳しくは士別軌道に確認を。士別市西2条6 -1931(本社営業所) Tel.0165-23-4151

北の菓子工房 もり屋

北の菓子工房 もり屋
士別らしい羊にちなんだお菓子もあるパティスリー。写真の「めェ~いっぱい」( 1 枚205円)は、米粉クッキーに甘酸っぱい木きいちご苺クリームをサンド。米も木苺も士別産。士別市東5条5 -12 Tel.0165-23-3825 【JAF優待】

ペコラキッチン

ペコラキッチン
農場直営のレストラン。脂の甘みと臭みのなさが特徴の上質なサフォークラムが味わえる。焼き加減はレアがおすすめ。写真はランチの上焼肉セット(3,800円)。士別市東4条21-473-103 Tel.0165-22-4545

剣淵町のご当地ポスト

剣淵町のご当地ポスト
絵本作家の絵がデザインされた、「絵本のまち」ならではのかわいい郵便ポスト。町内3か所に設置されている。左から剣淵町役場、剣渕郵便局、道の駅 絵本の里 けんぶちにあるので、巡ってみてはいかが。

眺望の丘

眺望の丘
剣淵町を舞台にした映画『じんじん』のロケ地になった、田畑が広がる美しい丘。取材時は奥の畑に菜の花が咲いていた。映画撮影のために設置されたバス停が今も残されており、目印になっている。剣淵町南桜町 Tel.0165-26-9022(剣淵町町づくり観光課)

剣淵町絵本の館

剣淵町絵本の館
約4万冊の絵本を所蔵。靴を脱いで自由な格好で絵本が読めたり、書棚が低くなっていたりと、子供への配慮にあふれている。10万個の木の玉が入ったボールプールもある。剣淵町緑町15-3 Tel.0165-34-2624

松江堀川めぐり

ビバアルパカ牧場
北海道で最初にできたアルパカの牧場。もこもこのアルパカとふれあえるだけでなく、敷地内の山をバギーなどでドライブする体験もできる。剣淵町東町3733 Tel.0165-34-3911 入場料700円 【JAF優待】

わっさむ町 食と観光情報案内所

わっさむ町 食と観光情報案内所
ペポカボチャの種「ペポナッツ」のほかにも、焼き菓子、かりんとう、アイスなど、和寒産かぼちゃを使ったさまざまな商品が購入できる。和寒町北町200 交流施設ひだまり内 Tel.0165-32-6810

わっさむ かぼちゃの王国

わっさむ かぼちゃの王国
かぼちゃソフト(350円)はかぼちゃの風味がしっかり感じられる。ほくほくのかぼちゃコ
ロッケやかぼちゃの種入りせんべいなども販売。和寒町日の出85 Tel.090-6871-7950

幌加内町、旭川市

北の大地で守られてきた記憶と生み出されるもの

幌加内町は、そばの作付面積と収穫量が日本一の「そばのまち」。そんな町でそばの会社を営む坂本勝之さんは、廃駅「沼牛駅」の管理人でもある。
「昔は活気があって、子供の頃は憧れの場所だった。当たり前にあったものがなくなるのはやっぱり悲しい。後世に残したい、と管理を引き受けました」
駅舎の前で駅員らしいポーズをとる坂本さんの笑顔に、かつて沼牛駅に憧れていた少年の面影を感じた。

旭川市は言わずと知れた北海道の大都市で、動物園が有名だが、「家具のまち」という一面もある。旭川家具は品質とデザイン性の高さが特徴。旭川デザインセンターで実際に触れると、その良さがよくわかる。
グルメでいえば、ラーメンのほかに「げそ丼」も名物。旭川の味を口いっぱいに頰張った。
旅の最後に、旭川空港にほど近い「就実の丘」をドライブ。大きく起伏した道を走った先には、どこまでも続く広大な大地が広がっていた。

白銀の丘

白銀の丘
7月中旬~8月下旬には白いそばの花が一面に咲き(写真)、「幌加内は二度雪が降る」とも形容される。いくつかあるビューポイントのひとつ「白銀の丘」は、直線道路の両側にそば畑が広がる。幌加内町新成生 Tel.0165-35-2380(幌加内町観光協会)
写真提供=幌加内町役場産業課

幌加内そば 雪月花

幌加内そば 雪月花
茨城県から移住した店主が自ら栽培したそばの実を丁寧に挽いて仕上げたそばは、少し緑がかっており香り高い。天ぷらそば(1,650円)が人気。幌加内町幌加内交流プラザ1 階 Tel.0165-26-9229 【JAF優待】

沼牛駅

沼牛駅
1995年に廃線になったJR深名線の木造駅舎。駅舎内は通常非公開。8月31日、9月1日の「幌加内町新そば祭り」に合わせて駅舎内も公開し、手打ちそばを数量限定で販売予定。幌加内町下幌加内 Tel.090-2698-1048

髙砂(たかさご)酒造

髙砂(たかさご)酒造
旭川では開拓期から日本酒造りが盛ん。明治32年創業の髙砂酒造は「国士無双」が代表銘柄。創業当時の酒蔵が直売店になっている。旭川市宮下通17-右1  Tel.0166-23-2251【JAF優待】

就実(しゅうじつ)の丘

就実(しゅうじつ)の丘
ジェットコースターのように上下する直線道路を上った先に絶景が広がり、奥には大雪山連峰が見える。ドラマ『ガリレオ』をはじめ、CMやMVの撮影地にもなった。旭川市西神楽就実地区 Tel.0166-25-7168(旭川市観光課)

旭川デザインセンター

旭川デザインセンター
旭川市近辺の約30のメーカーが手掛けた家具が並ぶショールーム。家具のデザインコンペの受賞作品を展示するミュージアム(写真)や木工体験ができる工房、ギャラリーショップもある。旭川市永山2条10-1-35 Tel.0166-48-4135

らーめん 橙(だいだい)ヤ 本店

らーめん 橙(だいだい)ヤ 本店
スープは辛さとコクのある「橙みそ」がいちおし。写真は、こだわりのチャーシューが5枚ものった橙みその炭火焼きちゃーしゅーめん(1,370円)と、げそ丼(単品・780円)。旭川市東旭川南1 条1-2-2 Tel.0166-36-5738【JAF優待】

伊勢ファーム

伊勢ファーム
世界一のチーズを作るという夢を持つ伊勢昇平さんが手掛ける「江丹別(えたんべつ)の青いチーズ」は、"臭くないけどクセになる"ブルーチーズ。髙砂酒造の酒粕(さけかす)を使ったコラボ商品もある。旭川市江丹別町拓北214 Tel.0166-73-2148

※JAF優待の内容や利用方法などの詳細は、記事内の各施設「JAF優待」をクリックしてください。JAFナビからも検索可能です。
※記載のデータは2024年6月現在のもので、料金は大人1名分(税込)です。変わる場合もありますので、お出かけ前にご確認ください。
取材協力=士別市、剣淵町、和寒町、幌加内町、旭川市

「日本の魅力、再発見」 掲載自治体のご紹介

JAF Mate Onlineに掲載していないドライブコースやおすすめスポットなども掲載!

JAF会員限定プレゼント 2024年8月31日(土)締切!

北海道・士別市、剣淵町、和寒町、幌加内町、旭川市 名産品プレゼント

魅力あふれる5市町の名産品を合計15名様にプレゼント!

士別産「ゆめぴりか」(士別市)

A 士別産「ゆめぴりか」(士別市)
3
士別市は、全国4位、北海道2位の長さを誇る天塩(てしお)川の源流域。天塩川の澄んだ水で育った、低タンパクで甘みの強い「ゆめぴりか」をお届け。計5 ㎏。

キヌアとお米のセット(剣淵町)

B キヌアとお米のセット(剣淵町)
3
剣淵町で栽培された、栄養価の高いスーパーフード「キヌア」と、3 種のお米(各3合)を食べ比べられるギフトセットをあわせてお届け。

和寒町名産品セット(和寒町)

C 和寒町名産品セット(和寒町)
3
ペポカボチャの種の加工品「ぺポリ」(メープル味、塩こんぶ味)、かぼちゃの焼き菓子、甘じょっぱいかぼちゃのかりんとう、ミニトマトジュースを詰め合わせ。

幌加内そば(つゆ付き)

D 幌加内そば(つゆ付き)(幌加内町)
3名
幌加内町の良質な玄(げん)そばを石臼にかけ、丁寧に製粉したそば(250g×6袋)。さらに、鰹節などの風味原料を贅沢に使用した化学調味料無添加のつゆ(185mL)をセットに。

純米酒 国士無双&梅酒セット(旭川市)

E 純米酒 国士無双&梅酒セット(旭川市)
3名
髙砂酒造の代表銘柄「国士無双」の純米酒は、北海道産米の味わいを生かした旨みとまろやかな飲み口が特徴。清酒「国士無双」を使用した梅酒とセットでお届け。各720mL。

  • 写真はすべてイメージです。
  • ウェブ応募のみとなります。
  • 応募は1名様1回のみ可能。応募後の応募内容の変更はできません。
  • 応募方法:上記応募フォームをクリックしてログインIDとパスワードを入力。
  • 応募にあたってはJAFマイページと同じID・パスワードでのログインが必要です。
  • 当選者数:15名(当選者にのみ、2024年10月中旬までに当選通知を発送いたします)
  • 応募締切:2024年8月31日(土)

ドライブスタンプラリー開催!

2024年6月29日(土)~10月31日(木)、「士別・和寒・剣淵・幌加内ぐるっとドライブスタンプラリー2024」を開催。合計4 か所の道の駅や情報案内所のスタンプスポットを巡って特産品を当てよう!

飯田安国

いいだ・やすくに 「ヤスクニさん」の愛称で親しまれる写真家。
東京・新橋生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、サンフランシスコ・アート・インスティテュートで芸術を遊ぶ。
長年にわたり連載をもつ『JAF Mate』をはじめ、『翼の王国』など雑誌を中心に活躍。
現在、スマートロードスターをスニーカー代わりにしている。

士別市、剣淵町、和寒町、幌加内町、旭川市ドライブガイド

士別市・剣淵町・和寒町・幌加内町・旭川市には、四季折々で楽しめるスポットがたくさんあります。気になった場所をドライブで回り、その魅力を再発見してみませんか?

『JAFナビドライブ情報』 で、ご当地ドライブコースも公開中!

1.道の駅 羊のまち 侍・しべつ

士別市の中心街にある道の駅。士別サフォークラムを使った料理が食べられる「レストラン武士(たけし)」や新鮮野菜を取り扱うアンテナショップがある。
士別市大通東5-440-23 
Tel.0165-26-7353

2.世界のめん羊(よう)館

「羊と雲の丘」にある施設で、世界各国の珍しい羊とふれあうことができる。8月には、牧羊犬が羊を追い込む「シープドッグショー」を期間限定で開催。
士別市西士別町5351
Tel.0165-23-1582 
入館料300円

3.満天の星の丘

「羊と雲の丘」近くにある丘。360度の大パノラマに広がる星空を眺めることができる。夜だけでなく、草原が夕焼けに照らされる日没直前もおすすめ。
士別市西士別町学田 
Tel.0165-26-7717(士別市商工労働観光課)

4.剣淵町 B&G海洋センター艇庫

絵本「もりのやきゅうちーむ ふぁいたーず」のキャラが描かれた、絵本の町らしいシャッターアート。ポーズをとって写真を撮れば「ふぁいたーず」の一員に。
剣淵町東町5258 
Tel.0165-26-9025(剣淵町教育委員会)

5.剣淵温泉 レークサイド桜岡

緩やかな丘に囲まれた桜岡湖畔の宿泊施設。大浴場の大きな窓からは雄大な自然を眺望できる。剣淵観光の拠点に最適。
剣淵町東町5141 
Tel.0165-34-3100 
日帰り入浴料600円

6.道の駅 絵本の里 けんぶち

剣淵町のテーマである絵本、食、農業を形にした道の駅。絵本コーナーで自由に絵本が読めるほか、地元食材を使った料理が食べられるレストランや、焼き立てパンの販売も。
剣淵町東町2420 
Tel.0165-34-3811

7.金子精肉店

北海道産の野菜やスパイスで作ったタレに羊肉を漬け込んだ「和寒ジンギスカン」を製造販売する精肉店。タレは甘口、中辛、辛口の3 種類。店舗のほか通販でも購入できる。
和寒町南町14 Tel.0120-298-240

8.三笠山自然公園 こどもの国

ハイスクリュータワー、ゴーカート、豆汽車など子供が楽しめる遊具が揃う。基本は土日祝のみ開園だが、夏休みは火~金も営業。
和寒町三笠 
Tel.0165-32-2138(土日祝)
0165-32-2042(平日)
(道北環境整備協同組合)

9.塩狩峠記念館(三浦綾子旧宅)

三浦綾子の小説『塩狩峠』の舞台、和寒町に立つ記念館。建物は旭川市にあった旧宅を復元したもので、『氷点』執筆時の書斎を再現した「氷点の間」もある。
和寒町塩狩543
Tel.0165-32-4088 
入館料300円

10.山のカフェ KAKURE-覚礼-

人里離れた山の中にある自然に囲まれたカフェ。夏は開放的なテラス席でくつろげる。この地に昔から伝わる湧き水「元気が出る水」を使ったコーヒーを提供。木金土定休。
和寒町福原253 
Tel.0165-32-5400

11.朱鞠内湖

1943年、雨竜第一ダムの完成により生じた日本最大の人造湖。幻の魚と呼ばれるイトウが棲息しており、釣り人が集まる。訪れる際はヒグマ対策を。
幌加内町朱鞠内 
Tel.0165-38-2029(レークハウスしゅまりない)

12.道の駅 森と湖の里ほろかない

幌加内町を縦断する国道沿いに立つ道の駅。物産館では熊笹パウダーを練りこんだ「熊笹ソフト」や名産のそばを使った「そば蜜サンデー」「そばジェラート」を提供している。
幌加内町政和第一 
Tel.0165-37-2070 
入浴料500円

13.せいわ温泉 ルオント

道の駅 森と湖の里ほろかないに併設された温泉施設。ロビーには無料の足湯も。施設内のダイニング「そばの里」では幌加内産そば粉の本格手打ちそばが楽しめる。
幌加内町政和第一 
Tel.0165-37-2070 
入浴料500円


14.カウ&カーフ

伊勢ファームに隣接。濃いミルク感とすっきりした後味が特徴のソフトクリームはドライブの清涼剤にぴったり。「江丹別の青いチーズ」も購入可能。
旭川市江丹別町拓北214 
Tel.0166-73-2148

15.上野ファーム

北国ならではの気候を生かした「北海道ガーデン」をテーマに掲げる、2,000種以上の花が咲き誇る庭園。苗の販売やのんびり過ごせるカフェスペースも充実。
旭川市永山町16-186 
Tel.0166-47-8741 
入場料1,000円


16.あさひかわ乗馬クラブ

気軽に乗馬や引き馬体験ができる施設。屋内馬場もあるので天候に関係なく乗馬が楽しめる。まずはふれあうだけでもOK。旭川市花咲町5 花咲スポーツ公園馬場内 
Tel.0166-51-1832 
体験料800円~

17.北鎮(ほくちん)記念館

人気漫画・アニメにも登場する旧陸軍第七師団や屯田兵など北海道の防衛と開拓の歴史も学べる、陸上自衛隊の活動を紹介する施設。現役自衛官によるガイドは必聴。
陸上自衛隊旭川駐屯地隣 
Tel.0166-51-6111(内2496)

18.鳥料理 小野木

養鶏場をルーツに持つ大正11年創業の鳥料理専門店。サクサクの衣が特徴の千鳥揚げ(写真)や、鶏の足を焼いた新子焼など、絶品鶏料理が味わえる。
旭川市東旭川北1条6-10-27 
Tel.0166-36-1146

19.スープカレー 森のバター

大人も子供も安心して食べられる、化学調味料不使用のスープカレーが自慢のお店。トッピングも豊富なので自分好みの一皿を。
旭川市旭神2条3-1-20 旭神ヴィレッジ箱庭 
Tel.0166-73-8480 

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