皿洗いのときも、サーキットへ連れていってくれるテーマソング〈Brian Tyler / Formula 1 Theme〉
アカペラボーカルグループRAG FAIRの土屋礼央さんが、とっておきのドライブソング4曲を紹介!音楽好きの著名人たちが、月替わりで自動車やドライブにまつわる音楽との思い出とともに至高のドライブミュージックを紹介します。 今月お届けする4曲の選曲を担当するのは、アカペラボーカルグループRAG FAIRのメンバーで、ソロ活動やテレビ・ラジオ出演など多彩な活動を続ける土屋礼央さんです。
4曲目
〈Brian Tyler / Formula 1 Theme〉
ピットレーンでのスピードと高速道路の制限時速は同じ!?
鈴木亜久里さんとかアイルトン・セナとかが活躍してた頃、中学時代の僕もF1にドハマリしたんです。その後、他の事にも興味が移るようになって、観なくなっていったのですが、3年前のモナコGPのときに角田裕毅さんという20歳くらいのドライバーが話題になっていたこともあってチェックし始めたんです。同時にNetflixでドキュメンタリー『Formula 1:栄光のグランプリ』を観始めて、人間ドラマも面白く、どんどんハマっていきました。
妻は基本的にスポーツを観ないんですけど、F1はハマってますね。深夜に中継があった日は一切情報を遮断して、翌日息子を学校に送り出して一緒に録画をかじりつくように観てます。毎回この曲がかかると、もうテンションが上がるんですよ! 最近は皿を洗うときに流してます(笑)。
どうしても生で観戦したくて、去年ついに鈴鹿に行きました。マネージャーにわがまま言って休みをもらって(笑)。放送だとセーフティーカー(トラブル時にレースを先導する車)はすごくゆっくり走ってるように見えるんですけど、実際にはものすごく速いんです。もちろんレース参加車20台は200〜300km/hで走ってるんで、もう人間業じゃないですよね。公道でチョロチョロしてる走り屋を「そんなスピードで粋がってちゃダメだよ」と優しい目で見るようになりました(笑)。
ピットレーンに入るとき、どれくらいのスピードが出ているかわかります? 僕は30km/hくらいかと思ってたんですけど、実際は80km/h。それを知ってから、高速道路を走るときに「ピットレーンと同じだ!」と興奮するようになって(笑)。その時にこの曲をかけると、レーサーの世界を体験できるような気がして最高!
僕は鉄道も好きですけど、元をたどるとどちらも「企業努力」に魅力を感じているんです。F1は100分の1秒を争う技術の結晶ですよね。鉄道も160円という運賃でどれだけ快適にお客さんを運ぶかというサービスの積み重ね。野球もJリーグも落語も、僕はいろいろ好きなものがありますが、同じ部分に惹(ひ)かれているんです。
土屋礼央さんのプレイリスト
土屋礼央1曲目 失恋して北に向かう車中、音楽ではじめて涙した夜
〈CARPENTERS / I Need To Be In Love〉
土屋礼央2曲目 自分を見失っていたとき、原点に帰ったLAの3時間ドライブ
〈Donny Hathaway / What's Going On〉
土屋礼央3曲目 新鮮な耳でいられるのは、息子とのクルマ時間のおかげ
〈Mrs. GREEN APPLE/ 私は最強〉
土屋礼央4曲目 皿洗いのときも、サーキットへ連れていってくれるテーマソング
〈Brian Tyler / Formula 1 Theme〉
土屋礼央
つちや・れお 2001年RAG FAIRのメンバーとして、サングラスと白いファーを巻いた印象的なスタイルでデビュー。瞬く間に学生からの支持を受け、アカペラ史上最高の動員数を全国各地で記録する。紅白歌合戦、オリコンシングル1、2位独占するなどアカペラブームの立役者となる。現在のレギュラー出演番組は「鉄旅・音旅 出発進行!~音で楽しむ鉄道旅~」(NHKラジオ)、「レジェンドの目撃者」(NHK BS1)など