わたしのドライブミュージック

tofubeatsがライブ後のクールダウンタイムを楽しむ一曲〈Róisín Murphy/CooCool〉

音楽プロデューサーtofubeatsさんが、とっておきのドライブソング4曲を厳選して紹介!

tofubeats
2023.06.26

文= tofubeats / 編集=赤井大祐・神保勇揮(FINDERS編集部)/ イラスト=若林萌

2023.06.26

文= tofubeats / 編集=赤井大祐・神保勇揮(FINDERS編集部)/ イラスト=若林萌

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1年点検を受けると、だれにでもチャンス

音楽好きの著名人たちが、月替わりで自動車やドライブにまつわる音楽との思い出とともに至高のドライブミュージックを紹介します。

今月の選曲を担当するのは、6枚のアルバムリリースに加え、数多くの楽曲提供や、森高千里、KREVA、藤井隆ら人気アーティストとのコラボも行う、国内ポップミュージックシーンを代表する音楽プロデューサー / DJのtofubeats(トーフビーツ)さんです。

4曲目
Róisín Murphy/CooCool

「パーティーがあるから一人の時間がある」

平日は一人でウンウン言いながら音楽を作り、週末はイベントに出て数百人から数千人を相手にすることも……こんなに落差がある仕事はそんなに多くないのではないだろうか。

イベントに向かうときは使用する機材やセットの準備など、物理的にもやることがたくさんあるのだが、出番が終わってクラブやライブハウスを出ると、急に一人で放り出されたような感じがする。

自分の音楽をたくさんの人に聴いてもらって神輿(みこし)を担がれ、まやかしの全能感のようなものに襲われたとて、そんな時間はすぐに終わるのだ。友達と会った帰り道の落差をもっと増幅した感じといえばわかりやすいであろうか。

この「落差の間」にいる時間というものがある。

この事実はなぜか自分にとってかなり勇気づけられるような瞬間でさえあると言ってよい。パーティーがあるから一人の時間を感じることができ、一人の時間があるからパーティーが貴重なのである。実際のイベントは時間が終わればストンと終わってしまうのだが、この落差に心が追いつくまでの時差……遠回りして家に帰りたくなるような気持ちを味わえるのはこの仕事の醍醐味である。

そんな帰り道が自分の運転する車であるときはなお良い。車は、「落差の間」にいる時間を一人でゆったり過ごすことができるからである。

tofubeatsさんのプレイリスト

tofubeats

トーフビーツ 神戸出身の音楽プロデューサー/DJ。学生時代からさまざまなアーティストのプロデュースや楽曲提供、楽曲のリミックスを行う。2013年4月に「水星 feat.オノマトペ大臣」を収録した自主制作アルバム『lost decade』を発売。同年11月には森高千里をゲストボーカルに迎えた「Don't Stop The Music」でワーナーミュージック・ジャパン内のレーベルunBORDEからメジャーデビュー。2014年10月にメジャー1stアルバム『First Album』をリリースし、以降もコンスタントに作品を発表している。2022年5月には約4年ぶりとなるニューアルバム『REFLECTION』と、初の書籍『トーフビーツの難聴日記』を同時に発表した。2022年11月3日に『REFLECTION』のLP盤及び『REFLECTION REMIXES』を配信リリース。2023年1月にはUKのDJ QとのコラボEP『A440』もリリースし、国内外でも注目を集めている。
HP: https://www.tofubeats.com
Tw: @tofubeats
IG: @tofubeats
YouTube: https://www.youtube.com/tofubeats
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