回答者=会田 肇(カーライフアドバイザー)/イラスト=中井 涼

通信型のドライブレコーダーとは?

クルマにまつわるお悩みを解決!

Q.カー用品店やテレビCMで通信型ドライブレコーダーというものを見ましたが、一般的なドライブレコーダーと何が違うのですか?

A. 通信機能により映像をクラウド(インターネット上のデータ保存場所)に保存し、自動的に指定した家族や緊急通報サービスなどに通報してくれるドライブレコーダーです。

※カーライフアドバイザーの会田肇さんがお答えします。

マイカーにも急速に普及が進んでいるドライブレコーダー。その役割は走行中の映像を音声とともに記録し、事故などで衝撃を検知すると、その前後の映像と音声を自動的に本体メモリーに保存することにあります。保存した映像を再生することで事故に至る経緯が把握できるわけです。これはあおり運転への対応にも有効で、より安心なドライブを楽しむにもドライブレコーダーはもはや欠かせないアイテムになっていると言っていいでしょう。

ただ、ドライブレコーダーを取り付けたからといって、事故やあおり運転に遭わなくなるわけではありません。加えて、そのデータを警察や保険会社に届けるのはあくまでドライバー自身で行う必要があります。そこで注目したいのが、通信機能を備えた「通信型ドライブレコーダー」です。

ドライバーに代わり、ドラレコが自動的に通報!

交通情報などさまざまな情報が必要なカーナビでもないのに、どうして通信機能が必要になるのでしょうか。ご存じのように、ドライブレコーダーが本来の役割を果たすのは、事故やトラブルが発生したときです。そのような場合、たいていの人は冷静さを失ってしまっているはず。その状況を家族や警察などに知らせたいと思っても、落ち着いてうまく説明することは難しいでしょう。

それが通信機能を備えることで、衝撃の検知と同時に自動的に指定先へ通報し、その映像や位置情報までも送信できるようになります。これによって、通報を受け取った人から適切なアドバイスを受けられますし、必要なら警察や救急などに通報してもらうこともできます。また、機種によっては衝撃によってヘルプネットなどの緊急通報サービスに自動通報し、専門のオペレーターからより適切なアドバイスを受けることもできるのです。

クラウドへのアップで、映像を確実に保存

また、記録した映像は通信を使って自動的にクラウドにアップロードされますから、万が一、第三者がドライブレコーダーを取り外したり、破壊したりしても、映像が消去されてしまう心配もありません。さらにこの機能は駐車中の愛車監視にも生かせます。駐車中の当て逃げや車上荒らしなどで衝撃を受けると、指定先にその映像を送信することもできるからです。これらはまさに通信機能を備えたことでもたらされるメリットと言えるでしょう。

ただ、この機能を利用するのには通信料が発生します。この負担が気になるなら自動車保険の特約として加入する方法がおすすめです。保険会社は事故報告の効率化を目指してこの普及に力を入れており、それだけに自動車保険料として通信料もコミコミで請求されます。また、普段の運転を分析・診断し、安全運転度が高かった場合、翌年の保険料を割り引く保険会社も出てきています。

通信型ドライブレコーダーはこれまで法人向けがメインでしたが、一般ドライバー向けにも発売され始めており、徐々に普及の兆しがあります。クラウドへダイレクトに保存することでデータの改ざんを防止できるようになれば、証拠能力も一段と高められるでしょう。その意味でも、通信型ドライブレコーダーはその理想型として今後発展が期待されています。

会田 肇

あいだ・はじめ カーライフアドバイザー、日本自動車ジャーナリスト協会会員、デジタルカメラグランプリ審査員。カーナビ黎明期より進化の過程を追い続け、近年はディスプレイオーディオを含むインフォテイメント系やドライブレコーダーのレポートを行う。自動運転や電動化などITS系にも詳しい。使い手の立場で書かれたレポート記事はわかりやすく、掲載媒体は自動車専門誌からモノ系雑誌にまで及ぶ。

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