雹(ひょう)害から愛車の価値低下を守る! 走行位置予測で警告する「降雹アラート」機能が登場
“残クレ”利用者にも安心! スマホのカーナビと連動して雹の危険を事前に察知MS&ADインシュランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険会社など3社は、2025年9月にカーナビゲーション機能と連動した走行位置予測に基づく降雹(こうひょう)被害アラート機能を共同開発した。将来のクルマの価値に大きな影響を与える雹害を避けるための必須アイテムの登場だ。
雹によってボディが凹むと雹害車となり価値が下がる
日本各地で短時間のうちに大雨が降りクルマが冠水する被害が続出している。また積乱雲の急速な発達などにより、雹によってクルマのボディが凹む被害も出ている。そこで、保険会社のあいおいニッセイ同和損害保険会社と株式会社ナビタイム、株式会社テムティーアイの3社は、カーナビゲーション機能と連動した走行位置予測に基づく降雹アラート機能を共同開発した。
雹は、発達した積乱雲から降ってくる直径5mm以上の氷の塊のこと。直径5mm未満の氷の塊は「あられ」という。雹は時にはみかんやソフトボールほどの大きさになり、クルマのボディを凹ますだけでなく、カーポートや瓦屋根を壊したりすることもあるのだ。
雹によってボディなどに凹みができたクルマは雹害車と呼ばれ価値が下がる。また凹みのできた天井を修理・交換すると自動車公正競争規約、修復歴判断基準、日本オートオークション協議会の3団体の基準で修復歴車となり価値が下がってしまう。修理してもしなくても価値が下がるので、雹は自動車にとって天敵となっている。
スマホのカーナビと連動して位置を予測し警告する
今回提供を開始した「走行位置予測に基づく降雹アラート」は、ドライバーに対してより広く事前避難を促すべく、スマートフォン専用アプリのカーナビゲーション機能と連動することで、将来の走行位置を予測し、その地点の降雹危険度に応じた音声アラートを発出する。これにより、従来の現在地ベースの注意喚起に加えて、移動中の車両に対しても警戒情報を提供できるようになり、被害の事前回避につなげることが可能となった。
ルート案内中は、カーナビゲーション機能で設定された目的地までのルートから10分から30分後の走行位置を予測し、その地点の降雹危険度が高い場合に危険度に応じた3段階の音声でアラートしてくれる。またルート案内をしていないときは現在地の降雹危険度が高い場合に音声で知らせる。降雹によってクルマがダメージを受けないようにするためには心強い味方だ。
スマートフォン画面の表示と音声案内で雹の降ることを教えてくれる
残価設定ローンなどの利用者にはありがたい機能
最近は、「残クレ(残価設定ローン)」などでクルマを購入するユーザーも多い。もし、残価設定ローンなどの契約中に雹害を受けた場合は、修理歴や見た目の損傷が原因で査定額が下がり、契約終了時に予想残価との差額を負担しなければならない場合がある。
例えば残価が150万円に設定されているクルマが、雹害による修復歴のために査定額が100万円に落ち込んだ場合、差額の50万円を支払う必要が生じる。このようなリスクを回避するためにも、今回のアプリなどを駆使して愛車を守るようにしたい。
これまでは雹が降るか降らないかという情報のみだったが、新サービスでは雹が降る時間とその危険度まで教えてくれる
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