九州豪雨で深刻なクルマ不足。被災地に「不要なクルマ」の寄付を
寄付車両を確保し生活再建を後押し日本カーシェアリング協会は、2025年夏に発生した九州豪雨で深刻なクルマ不足が続いている被災地を支援するため、全国から不要なクルマの寄付を呼びかけている。多くの世帯が移動手段を失い、通院や買い物、仕事への移動に大きな支障が出ており、復旧・復興を妨げる大きな課題となっている。被災者にとって、1台のクルマがそのまま生活再建の力になる。
支援現場で本当に求められている「クルマ」
(画像=日本カーシェアリング協会)
豪雨被害を受けた地域は公共交通の便が悪く、クルマがなければ生活が成り立たない場所が多い。しかし豪雨でクルマを失った家庭が多く、被災地では支援車両が圧倒的に不足している。協会によると、九州豪雨支援にはまず500台規模のクルマを寄付で集め、被災地支援に役立てたいと考えている。
実際に、8月17日から被災者への無償貸出しが始まった鹿児島県霧島市では申し込みが順番待ちになる状況が生じている。クルマの準備が追いつかず、必要な台数を確保できていないという。
さらに8月21日からは熊本県熊本市内でも無償貸出支援が始まった。必要な車両は一層増える見込みで、寄付による協力が欠かせない。
不要なクルマが支援につながる仕組み
(画像=日本カーシェアリング協会)
協会は、活用寄付とリサイクル寄付の2つの方法で寄付を受け付けている。活用寄付は、車検が残っていて安全に走れるクルマの募集で、そのまま被災地で住民やボランティア団体の移動手段として使われる。九州豪雨への支援車両は「西日本在住」「車検が3か月以上残っている」「車齢15年以内で走行15万km以下」が条件の目安だが、相談可能。
リサイクル寄付は、動かないクルマや車検切れのクルマが対象。提携業者が引き取り、廃車や中古車として再利用し、その売却益が被災地支援の活動資金になる。引き取りは無料で、全国から申し込み可能だ。
実績と広がる支援
2025年8月12日現在、リサイクル寄付は545台に達している。2024年の「廃車で被災地支援プロジェクト」では、275台のクルマの寄付が集まり、約1,080万円の支援金が生まれた。集まったクルマや資金は能登半島地震の被災地支援に活用され、現地の暮らしを支えた実績がある。協会は2025年も能登での支援を延長しながら、同時に九州豪雨への支援体制を強化しており、全国からの協力を呼びかけている。
九州豪雨の被災地に「一台のクルマ」を
九州豪雨の被災地では、クルマ不足が復興を妨げる深刻な課題となっている。不要になったクルマはただの廃車ではなく、人々の暮らしを取り戻すための大切な一台になる。日本カーシェアリング協会は「九州豪雨の被災地で、一台でも多くのクルマが必要だ」と訴えている。詳細や申し込み方法は公式ウェブサイトで確認できる。
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