西九州自動車道(佐世保道路)の一部が4車線化! 無料高速が有料に
2024年11月の様子【画像出典:NEXCO西日本】

西九州自動車道(佐世保道路)の一部が4車線化! 無料高速が有料に

佐々IC~佐世保大塔IC間が2025年3月23日より新料金へ

NEXCO西日本九州支社は、西九州自動車道(佐世保道路)の佐々ICから佐世保中央ICにかけての4車線化工事が2025年3月23日に完了すると発表した。工事完了と同時に、管理が国土交通省からNEXCO西日本に変わるため、新しい料金体系が導入される。工事完成と同日の2025年3月23日午前6時から新料金に切り替わる予定だ。

目次

西九州自動車道(佐世保道路)の一部が4車線に! 無料区間が実質有料へ

西九州自動車道(佐世保道路)の一部が4車線になる

2025年3月23日より4車線となる区間
【画像出典:NEXCO西日本九州支社

4車線化するのは、西九州自動車道(佐世保道路)の佐々ICから佐世保中央ICまでの9.9kmだ。料金の変更は、2025年3月23日の朝6時より実施される。料金はETC搭載車と非ETC車で異なり、以下のとおりとなる。

2025年3月23日より適用される新料金

2025年3月23日より適用される新料金
【画像出典:NEXCO西日本九州支社

佐々ICから佐世保中央ICまでは無料区間となっている。しかし、佐々ICから佐世保大塔ICまで通行する場合はETCの搭載を問わず、普通車は一律370円かかる。そのため、無料区間は実質有料化されたといってもいいだろう。

これにより、通行料金を安くするために一時的に一般道へ下りた車両によって、渋滞が予測される。NEXCO西日本九州支社は、対策措置として連続走行とみなす乗り直しにかかる時間の条件を設けた。

連続走行(乗り直し)とみなす走行について

2025年3月23日より適用される連続走行とみなす走行の解説

2025年3月23日より適用される連続走行とみなす走行の解説
【画像出典:NEXCO西日本九州支社

連続走行とは、高速道路を走行中に料金所を出て一般道に下り、再び同じ料金所から高速道路に乗り直すことである。通常、高速道路を下りると再度乗り直した際に新たな料金が発生するが、特定の条件下では、連続走行とみなされ料金が通算される場合がある。

西九州自動車道では、4車線化された区間を通行するETC車が、佐世保中央ICで一般道に下り、再度乗り直した場合、佐世保大塔ICまでの通行料金が安くなる。ただし、 一定時間以内に再度高速道路に乗る場合は連続走行とみなされ、連続走行した場合と同じ通行料金となる。なお、連続走行と見なされる時間の条件は以下となっている。

・佐々ICから相浦中里ICで下りて同じICで乗り直す:15分以内
・佐々ICから佐世保中央ICで一般道に下りて同じICで乗り直す:15分以内
・佐々ICから佐世保中央ICで下りて佐世保みなとICで乗り直す:20分以内

なお、一般道に下りたあと、反対車線へ再度乗った場合も同様に連続走行とみなされる。

対面通行の改善により安全性の向上や物流の効率化に期待

これまでの道路の状態は対面通行だったため、対向車線への飛び出しや逆走が発生するリスクがあった。しかし、今回の4車線化工事により対面通行から一方通行化され、上下線が分離される。それにより、事故発生の抑制効果が見込まれる。

また、分離化は災害の影響を最小限に抑えられるメリットも期待される。例えば、大雨による災害などによって道路が埋まった場合でも災害発生時に片方の車線が通行可能であれば、迂回路として活用できる。これにより、被災した車線の復旧工事を行いながらでも通行が可能だ。

加えて、救急医療活動の支援にも効果が期待される。佐世保市消防局の緊急車両は、管轄対象地域が広く、佐世保道路を利用することもある。4車線により一般道路と佐世保道路の渋滞による到着の遅れを解消できるだろう。

さらに、物流の効率化によって新しい企業の進出や地域産業振興も見込める。西九州自動車道の周辺は工業地帯が広がっており、中でも相浦中里IC付近にある佐世保相浦工業団地は土地が売り出されている。アクセスの向上により新たに土地を購入する企業が増えれば、産業も盛んになると見込まれている。

この記事はいかがでしたか?
この記事のキーワード
あなたのSNSでこの記事をシェア!