KK線が2025年4月廃止へ! 首都高八重洲線(神田橋JCT~西銀座JCT)も2035年度まで通行止め

東京都心のKK線が2025年4月廃止へ! 首都高八重洲線(神田橋JCT~西銀座JCT)も2035年度まで通行止め

東京高速道路株式会社は、日本橋区間の地下化計画にともなって2025年4月上旬にKK線(東京高速道路)を廃止、さらに首都高八重洲線(神田橋JCT~西銀座JCT)も2035年度まで通行止めとすになると発表した。長年、都心の交通を支えてきた東京高速道路(KK線)は、ついにその歴史に幕を下ろすことになる。

目次

KK線廃止区間と首都高八重洲線通行止め区間の詳細

廃止・長期通行止め位置図

廃止・長期通行止め位置図
出典:東京高速道路株式会社

KK線の廃止区間は京橋JCT~汐留JCT(双方向)。KK線と接続する首都高八重洲線も、神田橋JCT~西銀座JCTが2035年度まで北行き・南行きともに長期通行止めとなる。都心環状線の日本橋区間の地下化計画による、都心環状線のルート変更にともなう措置だ。今回のKK線廃止と八重洲線長期通行止めにより、以下の出入口が利用できなくなる。

・KK線: 新橋出入口、土橋入口、西銀座入口、新京橋出口
・八重洲線: 八重洲出入口、丸の内出口

ただし、東銀座出口と汐留出入口は、KK線廃止・長期通行止め開始後も引き続き利用可能だ。

KK線とは? 無料で利用できる都心の自動車専用道路

現在の東京高速道路(KK 線)北数寄屋ビルと外堀通り

現在の東京高速道路(KK 線)北数寄屋ビルと外堀通り
出典:東京高速道路株式会社

現在の東京高速道路(KK 線)土橋カーブと東海道新幹線

現在の東京高速道路(KK 線)土橋カーブと東海道新幹線
出典:東京高速道路株式会社

KK線とは正式名称を「東京高速道路」といい、1966年に開通した全長約2kmの自動車道のこと。京橋JCTと汐留JCTで首都高都心環状線に接続している。

KK線の特徴は、その独特な構造にある。高架橋の構造のため、下にビルが建ち並んでおり、その賃貸収入で道路の維持管理費を賄っている。そのため、KK線は無料で通行することができる。また、構造上の理由から大型車は通行できないという制限もある。

KK線が廃止される理由は老朽化と都心環状線のルート変更

KK線廃止の背景には、首都高速道路の日本橋区間地下化事業がある。この事業にともない、都心環状線のルートが変更され、KK線の役割が大きく低下することが主な理由。さらに、1966年に全線共用開始されたKK線は老朽化が進み、維持管理に多額の費用がかかるようになっていた。大型車が通行できないなど不便な点があったことも、廃止の決定を後押ししたといえるだろう。

KK線廃止後の跡地はイベント空間や公園に! 都民の憩いの場へ

KK 線再生に向けた検討内容をイメージ化したもの

イラスト:イスナデザイン
注:この図はKK 線再生に向けた検討内容をイメージ化したものです。

KK線は、東京都の「東京高速道路(KK線)再生の事業化に向けた方針」に基づき、自動車専用の道路から歩行者中心の公共的空間に生まれ変わる。既存の高速道路出入口などを活用した5か所を基本に階段やエレベーターが設置され、緑豊かな遊歩道やカフェ、高架から街を眺めるなど誰もが楽しめる居心地のよい空間が誕生する予定。

跡地利用の具体的な計画はまだ発表されていないが、都民の憩いの場となることが期待されており、2030年代から2040年代の完成を目指しているという。

KK線廃止で都心の交通が変わる! 渋滞回避ルートをチェックしよう

KK線廃止と首都高速八重洲線の長期通行止めは、都心部の交通網に大きな変化が予想される。ドライバーは、新たなルートや交通状況を事前に確認しておく必要がある。今後は、首都高速道路株式会社が発表、発信する最新情報をこまめにチェックしておこう。首都高速八重洲線長期通行止めに関する最新情報や渋滞予測は、公式ウェブサイト で確認できる。

KK線は、60年近くにわたり都心の交通を支えてきた。その役割は終わりを迎えるが、跡地は新たな姿で都民に貢献することが期待される。

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