飲酒運転できないクルマを展示! 酒気帯び運転を防止する「アルコール・インターロック」とは

酒気帯び運転を防止する「アルコール・インターロック」とは?

アルコール・インターロックを搭載した「飲酒運転できないクルマ」が、福岡県にあるイオンモール筑紫野で展示されている。アルコール・インターロックを開発・製造する東海電子株式会社は、展示を通じて装置を周知するとともに、アルコール問題を抱える方や飲酒運転を心配する家族に寄り添い、不安解消につなげたいとのことだ。

目次

飲酒運転防止につながるアルコール・インターロックとは

アルコール・インターロック

ドライバーは、運転前にマウスピースを咥えて装置に息を吹きかけ、アルコール濃度を確認する

アルコール・インターロックとは、飲酒運転をしない・させないための装置のことだ。アルコールの検知、エンジン始動の制御、データ記録などを行う装置で、日本では東海電子株式会社が実売品を開発・製造している。

ドライバーは、マウスピースを咥えて装置に息を吹きかけ、アルコール濃度を確認。基準値以上のアルコールが検知されると、クルマのエンジンが始動しない仕組みだ。検査結果が記録されるため、不正や検査漏れが防げるのが特徴だという。

トラックやバス、事業用自動車のみならず、自家用車での個人利用も可能。あとを絶たない飲酒運転を撲滅するため、アルコール・インターロックの普及が急がれている。

アルコール検知器との違い

企業を中心に広く使われているアルコール検知器は、呼気からアルコールを検知し数値化するのが主な機能だ。一方、アルコール・インターロックは、アルコールの検知と数値化に加え、エンジン始動の自動制御が可能。

アルコールを検知するとエンジンがかからない点がアルコール検知器との大きな違いであり、このような強制力のある装置はアルコール・インターロックのみとなる。

アルコール・インターロックの日本での普及状況

アルコール・インターロックの日本での普及状況

アルコール・インターロックの販売実績より、利用の増加がわかる。

アルコール・インターロックの販売実績を公表している東海電子株式会社によると、2009年の発売から2023年12月29日までの累計出荷台数は約3,200台で、ほとんどがトラック業での導入だ。

海外では飲酒運転違反者への罰則として、自家用車にアルコール・インターロックが強制的に装着されるケースも。日本ではトラック業などの限られた企業での利用にとどまっているが、開発・製造を行う東海電子株式会社は、今回のイベントなどを通じて、アルコール・インターロックの普及と自家用車への利用拡大を狙う。

なお、アルコール・インターロックに関する特設サイト(下記)では、世界での普及状況や購入者の感想などが公開されている。

「飲酒できないクルマ」の展示は、イオンモール筑紫野の1階セントラルコートで、2024年9月19・20日の各日午前10時から午後8時まで実施されている。アルコール・インターロックが展示されるほか、飲酒運転の疑似体験やアルコールの体質チェック、子供向けの催しも実施。

飲酒運転の危険性を改めて認識し、飲酒運転をしない・させないためにすべきことを考えるきっかけにしたい。

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