富士川の平野部に3本目の橋がかかる! 富士川かりがね橋が2024年3月9日に開通!

静岡県庁 交通基盤部 道路局道路整備課は、県道富士由比線「富士川かりがね橋」が、2024年3月9日午後3時に開通すると発表した。開通により、渋滞の緩和や緊急輸送路としての役割が期待される。

目次

開通によって、富士川を挟んだ東西移動が容易に

富士川平野部の橋を示した地図

「富士川かりがね橋」は、日本三大急流の1つである富士川に、2024年3月9日に新たに開通する道路橋だ。

これまで静岡県富士市の平野部には、富士川を渡る有料道路以外の橋梁が「富士川橋(国道1号)」と「新富士川橋(県道富士由比線)」の2本しかなく、交通渋滞が頻発していた。

地元との協議と約20年もの事業期間を経て、富士市平野部で3本目の富士川橋梁として開通する。

具体的には、富士川西岸の富士市木島地区から富士川へ、雁堤( かりがねづつみ)沿いの北側を通過し富士市立岩松中学校付近に到達する。そして、岩松中学校付近より東側は富士市が整備する五味島岩本線に接続するのだ。

橋梁部は742mで片歩道付きの2車線となる。片歩道は富士川の上流側に設置される計画だ。

周辺の景観に配慮し、最新技術を導入

富士川かりがね橋は、周囲の景観に配慮したデザインと、富士川の治水への配慮や先端技術を導入した構造を採用している。

富士川かりがね橋の西岸下流付近からは、富士川を挟んで岩本山や富士山を眺望できる。景観を損なわないために、グレーベージュやダークブラウンなど自然に調和するカラーリングを採用したうえで、照明灯や道路案内標識は目立たせない場所に配置している。

また、富士川かりがね橋付近は、富士川の扇状地となっているため川の流れが複雑になる場所だ。実験や専門家の意見をもとに、治水の影響を極力減らせる橋梁構造を決定した。

耐震性にも優れており、地震発生時の緊急輸送路としての役割も期待される。

「富士川かりがね橋」開通によって渋滞の緩和が期待できる

茶畑の奥に見える富士山

「富士川かりがね橋」の開通により、渋滞の緩和や緊急輸送路の確保が期待される。

富士川かりがね橋は上下線で1日に13,000台の交通量が見込まれる。富士川の東西及び山梨県の南側の、富士山の西側一帯に広がる山梨県峡南地域への交通が促進されることで、地域活性化への貢献が期待できる。

また、通行ルートの選択肢が増えるため、交通渋滞と移動時間を短縮でき利便性が高まるだろう。これまで富士川橋東側では、朝と夕方を中心に渋滞が発生していた。しかし、富士川かりがね橋が開通することで深刻な渋滞は改善されるだろう。

これまで、富士川橋や新富士川橋は、災害時に物資を運ぶ緊急輸送路に指定されていたが、新たに富士川かりがね橋も緊急輸送路として追加される。結果、災害時緊急輸送路が確保され、災害時にも救われる命が増えると期待されている。

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