出かける前の10分間! 愛車の日常点検を習慣にしよう!
チェック箇所を徹底解説! 【第二回】クルマの点検というと整備工場に依頼するものを想像しますが、ユーザー自らが手軽に行える日常点検をご存知でしょうか? クルマの状態を日頃から意識して気にかけておくことで、安全管理と不具合の早期発見につながります。
聞く! 見る! 触れる! その時の「あれ? 」という違和感に気付けることが大事!
日常点検は、走行距離などから判断して行うこともありますが、日ごろから「聞く」、「見る」、「触れる」を意識しておくことで、車両が正常な状態であるかや、いつも通り走行できているかを知ることができ、不具合があった際には、重要な手掛かりとなることでしょう。
例えば、エンジンルーム内のエンジンオイルの量や色を確認したことはありますか? オイルが少なくなっていたり、汚れたりしているようであれば交換した方が良いでしょう。あまり急激に減っているようであればオイル漏れの疑いも出てきますので、整備工場等に相談しましょう。また、エンジンの始動時間が長い場合、バッテリの電圧不足が原因かもしれません。バッテリは特段問題を感じないようでも、気温が変わりやすい秋から冬といった季節の変わり目で突然寿命を迎えることもあります。
前回乗ったときにはいつも通りだったのに、突然違和感を感じることは十分起こりうることです。日常点検でクルマをチェックしておくことで、保てる安全は少なくありません。日頃から自分のクルマを観察することが大切です。ここで紹介する日常点検時間は5〜10分程度。流れをつかんでおけば効率的に行えるので、さほど手間にもなりません。
日常点検ではここをチェック! (エンジンルーム編)
まずは、クルマの心臓部エンジンルームの点検をしてみましょう。基本は運転前などのエンジンが冷えた状態で点検を行いますが、運転直後などはエンジンが高温状態となっているため注意が必要です。必ずエンジンを止め、時間をおいてから行うようにしましょう。
主にチェックすべき箇所はこの5つです。
- エンジンオイル オイルの量が規定の範囲内(HとLの間)にあるか。
- ブレーキ液 液量が規定の範囲内(MAXとMINの間)にあるか。
- 冷却水の量 冷却水の量が規定の範囲内(FULLとLOWの間)にあるか。
- ウインド・ウォッシャ液 液量が十分に入っているか。
- バッテリ液 液が規定の範囲内(UPPERとLOWERの間)にあるか。
エンジンオイルは潤滑作用のほか、エンジン内部汚れの清浄や冷却作用など、実は様々な役割を担っています。長時間、高温や高圧状態を繰り返すことでオイルが劣化したり、エンジン内部の清浄作用でオイルが汚れたり、またエンジンの燃焼過程で一部オイルが燃えてオイル量が減ったりしてしまうこともあります。適正な状態を保っていないと、エンジンの焼き付きなど、異常をきたす可能性があるため、オイルの管理はとても大切です。
また、最近のクルマはコンピューターで制御されており、エンジンの制御以外にもエアコンやナビゲーション、先進安全支援システム(衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置等)など、さまざまな電子機器を動かすため、バッテリは極めて重要な役割をしています。車体を揺らしながらバッテリの液量が適切かどうかチェックしてみましょう。
冷却水は、高温になったエンジンなどを冷やす役割を果たす大切な存在です。冷却水が不足するとヒーターの効きが悪くなったり、オーバーヒートの原因となる可能性があり、最悪の場合には、エンジン交換を余儀なくされる場合もあります。
これらは、安全な運行に支障が出ることから、日常点検で不具合箇所を発見したり、不安を感じた場合は、早めに最寄りの自動車整備工場に相談しましょう。(※車種により、タンク類やバッテリ位置が異なるため、詳しくは取扱説明書等でご確認ください)
日常点検ではここをチェック! (クルマのまわり編)
次はクルマを一回りしながら、タイヤやランプ類の点検を行います。特に季節の変わり目は、気温変化が大きいこともあって、タイヤ内の空気圧にも影響を及ぼすことがあります。また、適正な空気圧になっていないと、燃費が悪化したり、乗り心地に悪影響を及ぼしたり、最悪の場合バーストすることもあるため、常に気をつけておきたいところです。タイヤが路面と接地する部分が極端に凹んでいるなど、正常でないことが目視でわかる場合は直ちに自動車整備工場やガソリンスタンドなどで空気の充填やパンクしていないか点検をしてもらいましょう。
最近では、タイヤの空気圧を監視し、異常があった場合は運転者に警告する機能(タイヤ空気圧監視システム)を備えたクルマもあります。タイヤの点検は、亀裂、損傷、摩耗のチェックのほか、異物(小石や釘なども含む)を噛み込んだり、タイヤの傷や損傷を放置しておくとパンクや事故につながる恐れもあります。タイヤは、紫外線の影響を常に受けるため、経年劣化は免れません。もちろん溝が少ない場合は早めの交換が必要ですが、溝の深さが1.6ミリメートルを切ると「スリップサイン」が現れ、雨の日に危険があるだけではなく、ブレーキの制動距離に影響を及ぼし、事故に発展する可能性も高まります。
クルマがどれだけ高性能になっても、エンジンの動力を最後に路面に伝えるのはタイヤです。注意深く観察しておくことが非常に大切です。
ランプ類の点灯、点滅及びレンズの汚れ損傷等もチェックしましょう。ヘッドランプ、テール・ランプ、ライセンス・ランプ、バック・ランプ、ブレーキ・ランプの点灯状態やウインカー・ランプ等の点滅に異常はないか、また、それらのランプやレンズ等に汚れや損傷がないかチェックしましょう。ランプ類は車両の動きを周りに知らせる大きな役割を担っているため、正しく機能していないととても危険です。
ブレーキ・ランプが点灯しないと、後方車両に減速したことが伝わらず、それが事故の原因になることもあります。自身の安全だけでなく、重大な事故を引き起こさないためにしっかりとチェックしておくことが大切です。
さらに詳しい点検の方法は、以下のマイカーハンドブックをご参考ください。
日常点検ではここをチェック! (運転席に座ってみよう編)
運転席に座って、ブレーキ・ペダルやパーキング・ブレーキなどを操作した際に、いつもと違う感覚や違和感があるときには、速やかに対処した方がよいでしょう。
例えば、エンジンを始動させた際にエンジンのかかりが悪い場合やエンジンから異音が発生する場合は不具合の可能性が疑われます。また、ブレーキを踏み込んだときにいつもよりもやわらかく感じる場合や床板とのすき間が少ないと感じたときは、ブレーキ液の漏れやブレーキ液に空気が混ざっている可能性もあり、非常に危険な状態です。これらは定期点検の項目ですが、気になったら直ちに整備工場でチェックしてもらうことが重要ですね。
ワイパーの拭き取り状態とウインド・ウォッシャ液の噴射状態もチェックしておきしょう。ワイパーゴムが劣化している場合は運転時の視界の確保に影響が出ますし、ウォッシャ液が不足している場合には噴出させるモーターに負担がかかり故障の原因にもなります。いつ天候が悪くなっても問題ないように、日ごろから、ワイパーを作動させて作動不良はないか、拭き取りの状態はどうかなどを確認して、拭き取り状態が悪い場合は早めにワイパーゴムの交換をしておきましょう。
大切に乗っていても部品の消耗・劣化は避けられません。しばらくクルマに乗らない場合でも(それほど古くはないにもかかわらず)バッテリが弱くなったり、タイヤの空気圧が低下しています。クルマのトラブルは、日ごろの運転に支障をきたすだけでなく、旅行先などでの楽しい思い出が台無しになってしまう場合もあります。安全で、快適なドライブへの第一歩として、出かける前の10分間、日常点検を意識してみましょう。
「いつもありがとう」と、愛車の日常点検を大切にしていきたいですね。
日常点検の詳しいやり方等は、以下のマイカーハンドブックをご参考ください。
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