走行中のガタガタはトラブルの合図!? 異物を踏んで後輪がパンク…
クルマのトラブルがきっかけで生まれる、お客様とJAFロードサービス隊員との間の「ストーリー」。 JAF Mate Online編集部に寄せられたエピソードを毎月ご紹介しています。今月は、走行中にガタガタし始め、止まって見たらパンクしていたケース。
お祭りイベントへ向かう途中に…
地元開催のイベントに孫が出る予定だったので見に行こうとしていた愛知県の城殿さん。会場までご主人が送ってくれるというのでお願いして出発。少し走ると運転していたご主人が「なんかガタガタする」と言い出した。確かに助手席でも違和感を覚えたが、ほどなくイベント会場に到着。孫の発表を見終わって早々にクルマに戻ると、右後輪が……ぺっちゃんこ。「これはタイヤ交換してもらうために自動車販売店まで運んでもらわないといけないだろう」と、その後の予定変更も覚悟しながらJAFに救援を要請した。
- パンクの状態は応急処置が可能な範囲
救援要請は「パンクしたので自動車販売店まで運んでほしい」という内容でしたが、お客様了承のうえ一番早く到着できる四輪駆動タイプのサービスカーで向かいました。この日はイベントのために交通規制がかかっていて、会場に向かう人やクルマも多かったのですが、連絡を取りながら臨時駐車スペースにクルマを止めている城殿様と合流しました。クルマは、右後輪の空気が抜けていたのでパンクしていることは一目瞭然でした。
日頃からパンクの救援の際は応急処置で済むのか、それとも交換が必要なのかを迅速に判断するように心掛けています。なぜなら、応急処置ならその場で作業が完了するので、それほどお待たせせずに済みますが、交換が必要でサービスカーに積載しているスペアタイヤが適合しない場合は、自動車販売店等まで運ぶ必要があり、そうなるとさらに時間がかかってしまい、お客様のその後の予定にも影響が出てしまうからです。今回も四輪駆動タイプのサービスカーで出動しているので、積載して搬送する場合は、別の積載可能なサービスカーの手配が不可欠でした。また、臨時駐車スペースということもあったので、早急に判断する必要がありました。
そこで、まずはタイヤを外して点検してみると、すぐに異物が刺さっている部分を発見できました。タイヤの側面には影響はなく、刺さった部分の傷を修復すれば走行可能になりそうでした。早めに異変に気づき、その後長距離を走行しなかったので、傷が大きくならずに済んだようです。
応急処置が可能であることを城殿様にお伝えすると、ほっとされたご様子でした。応急処置はどのようなことをするのか興味を持っておられたので、ひとつひとつの工程を「次はタイヤに空気を入れてみます」「次は異物が刺さって穴が開いた部分に修復剤を流し込みます」などと説明しながら作業を進めると、いつのまにかイベントに来ていたほかの人も集まっていて、イベントのデモンストレーションのような雰囲気になっていました。最後に安全確認をして作業を完了しました。(林 俊雅隊員●愛知支部)
JAF RESCUE TRIVIA
パンクした状態で走行することは危険!
特に前輪がパンクした場合はハンドルが取られ、真っすぐに走行することが困難となり事故につながる可能性が高いです。
これからの時期はスタッドレスタイヤで走行することも多いと思います。スタッドレスタイヤがパンクした場合は注意が必要です。スペアタイヤを装備しているクルマでもスペアタイヤはスタッドレスタイヤではないため、走行が困難になることもあります。
パンクに気が付いたときは、すぐに安全な場所に停車しJAFに連絡してください。まずはお体の安全が第一です。高速道路上など危険な場所では車外に避難してください。ガードレールなどがある場合はその外側が安全と言われています。クルマの後方に立ち、後続車がよく見える状態で連絡をしてください。
パンクしても応急修理は可能?
パンクした状態で走行してしまうと応急修理が困難になります。これは走行することで、タイヤの内面がホイールと路面に挟まれ損傷することが多いからです。
スタッドレスタイヤは応急修理が難しいです。山が高く、細かい溝がたくさんあるため、パンク修理材がうまく入らないことがあります。スタッドレスタイヤでパンクした場合は搬送作業となることがありますのでご了承ください。