開かない、始動しない、時間もない。七難八苦の結末は…
朝、コンビニまで愛車で出かけた大阪府の佃さん。自宅に戻ってから数時間後に出かけようとしたところ、運転席のドアが開かない。ハザードランプを消し忘れてしまっていたことに気づいたが、時すでに遅し。なんとかドアを開けて乗り込んだものの、今度はエンジンがかからない。出かける時間が迫るなか、焦る気持ちを抑えながらJAFに救援を要請した。
救援の要請は「スマートキーでドアが開かない」という内容でした。このような場合は、スマートキーの電池切れなども考えられますが、バッテリー上がりが原因であることも多いため、車両のけん引作業も想定しながらレッカー車で向かいました。
現場に到着すると、すでにドアは開いている状態でした。これまでの経緯とこれからの予定を伺うと、ドアは佃様がご自身でスマートキーに内蔵されている鍵を使って開けられたようでした。また、すぐに出かけなければならない用事があって急いでいる、とのことでした。早速、バッテリーの点検をひと通り行った後に、ブースターケーブルをつないでエンジンを始動させました。点検時には電圧が低い数値を示していましたが、それほど時間もかからずにエンジンが始動したので、佃様も「これなら用事に間に合うように出発できる」と安心したご様子でした。
ところが、「発進しようとすると他の部分に違和感があり、このまま運転して行くのは不安なので、症状を確認してほしい」とのご依頼を受けました。違和感の状態や症状などをチェックしていると、佃様から「時間もないので、所有している別のクルマで出かけたい。自動車販売店に連絡をして、点検してもらう手はずを整えたので搬送してほしい」とのお申し出がありました。そこで、レッカー車でけん引し、無事に自動車販売店へ引き渡すことができました。(松原昂平隊員〇大阪支部)
JAF RESCUE TRIVIA
バッテリーが上がるとドアは開かなくなるの?
スマートキーやリモコンキーは、バッテリーの電力で解錠作動をしているため、バッテリーが上がってしまうと解錠ができなくなります。スマートキーには、鍵穴に差し込んで使うタイプのメカニカルキーが内蔵されています。いざというときのために、取り出し方法や解錠方法を確認しておきましょう。この方法を覚えておくと、スマートキーの電池切れの際にも役に立ちます。
ハザードランプの消し忘れにご用心!
駐車する際に他車へ駐車動作中であることを知らせるためにハザードランプを使用することがあると思いますが、駐車後の消し忘れには注意しましょう。また、施錠した際にドアがロックしたことを知らせる「アンサーバック機能」でハザードランプが数回点滅することがありますが、そのせいで消し忘れに気づかないことがあるので、間違えないようにしましょう。