JAFロードサービスストーリー

有終完美の誕生日。忘れられない思い出に

2022.10.19

イラスト=花くまゆうさく

2022.10.19

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稲刈り作業がひと段落したある日のこと、パートナーの誕生日記念に2人で高原の紅葉を見に出かけた岩手県の千葉さん。ゴンドラ遊覧で美しい景色を堪能し、帰ろうとしたところ愛車のエンジンがかからない。来る途中のトンネルでライトを点灯し、そのままにしてしまったことに思い当たり、JAFに救援を要請した。

投稿エピソードを基にした4コマ漫画

作=花くまゆうさく
4コマ漫画は岩手県・千葉さんのエピソードを基に作成しました。

「ライトを消し忘れてバッテリーが上がった」ということで救援要請を受けましたが、別の可能性もあるので、千葉様に今一度経緯をお聞きしながら、エンジンルームを点検し、キーがオフのときに電気が流れていないかも点検しました。また、バッテリーの電圧を測定すると、通常12Vのところ約9Vと若干低い数値でした。ここに来るまでは普通に走行できていたことや、ライトを消し忘れて愛車を離れてしまったことから、やはり過放電によるバッテリー上がりであることが推測できました。

次に、ブースターをつないでエンジンを始動させ、発電機の点検、特にバッテリーに流れている電流を測定しました。経験上、数値が低い場合は、長期間乗らずにバッテリーが上がったのではないかと考え、逆に極端に高い場合はバッテリーの内部破損などを疑うなど、自分なりの判断の目安があります。今回の場合は、この後安全に走行できる値であると判断し、作業完了となりました。最後に、帰宅まで2時間ほどということで、途中でエンジンを止めないことと、念のために帰宅後には点検をしたほうが良いことをお伝えしました。

千葉様は「けん引して運ばないといけないのではないか」と不安に思っていたそうで、エンジンがかかった際にとてもうれしそうに笑顔で喜んでくださったのが印象的でした。
(星吉夫隊員○岩手支部)

JAF RESCUE TRIVIA

バッテリーが過放電状態になる原因は大きく分けて2つ

1つ目はライトなどの消し忘れにより、バッテリーの電気を消費した場合。2つ目はエンジンがかかっているときに充電が十分できなかった場合です。短距離走行が多い、エアコンやデフォッガー(ウインドーの結露や凍結を除去する装備)の使用などで消費電力が多い際に起こることがあります。

岩手支部星隊員の画像

ライト消し忘れの警告音に注意しましょう。
星吉夫隊員〇岩手支部

JAFの出動理由1位は「バッテリー上がり」

JAFの救援要請の中で最も多いのは「バッテリー上がり」です。原因として、ヘッドライトやスモールライトの消し忘れがあげられます。多くのクルマは、消し忘れているとエンジンを止めてドアを開けた際に警告音が鳴るようになっていますので、聞き逃さないように注意しましょう。

駐車する際にハザードを点滅させることも多いかと思いますが、この消し忘れも意外と多くみられます。ドアロックのアンサーバック(キーレスエントリー装着車で、リモコンを操作したときにウインカーが点滅してロックまたはアンロックの作動を知らせる機能)と勘違いして、ハザードを点滅させたままクルマを離れてしまうのかもしれません。また、ルームランプも注意が必要です。最近は、30分程度で消灯するタイマー機能がついている車種もありますが、降車する際には目視で確認するようにしましょう。

補機用バッテリーはハイブリッド車や電気自動車にも搭載されていて、エンジンを始動したり、システムを起動したりする際に必要な電力を供給します。トラブルにならないように、定期的な点検や交換が必要です。

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