ポップアップルーフを展開した軽バンコンの真横の写真
編集=伴 隆之

軽キャンパーなのに4人就寝&車内で立てる! ポップアップルーフ搭載の軽バンコン3選

就寝定員アップだけじゃない! 車内高約2mの開放感!
伴 隆之

取り回しがよく人気の軽キャンピングカーですが、車内が狭い、就寝人数が限られるといった悩みも。そんな弱点を克服してくれるのが、「ポップアップルーフ搭載モデル」です。車内で立ったまま着替えられるほどの開放感に加え、ルーフベッドによって就寝人数もアップ! 今回はポップアップルーフを搭載した軽バンコンの中から、装備や使い勝手に特徴のある3モデルを紹介します。

目次

ポップアップルーフで居住性はもちろん、通気や採光も高めてくれる

軽キャンピングカーのポップアップルーフの寄り写真

ポップアップルーフ側面のテント生地部分は、写真のようにメッシュウインドウが装備されていて開閉できるモデルも多く、採光や通気がアップ

キャンピングカーには限られた車内空間を拡張させるための装備として「ポップアップルーフ」というものがあります。名前からもわかりますがルーフ(屋根・天井)部分を架装することで、縦方向の空間を拡張することができます。

クルマのルーフ部分をカットしてボディを補強し、FRP(繊維強化プラスチック)を使ったルーフと、側面はテントなどに使われる帆布などを取り付けて架装するのが一般的となっています。

軽キャンパーのポップアップルーフ内部の2枚写真

最大で2m近くにもなる室内高により立ったまま着替えられたり、休憩時などは開放感が味わえる。ルーフの開け閉めはフックに付属するベルトを緩めたり絞ったりして行う

ポップアップルーフの前方を支点に持ち上げるタイプと、水平に昇降する2タイプの並び写真

前方もしくは後方を支点に持ち上げるタイプ(写真左)と、水平に昇降(写真右)する2タイプがある

そんなポップアップルーフには屋根の前後どちらかを支点に、反対側を持ち上げるタイプと、全体を水平に持ち上げるタイプの2タイプがあります。

今回はそんなポップアップルーフを搭載した、軽ワンボックスがベースの軽バンコンと呼ばれるキャンピングカーを3モデル紹介します。

ホワイトハウスキャンパー N-VAN COMPO STYLE1&2 POP

 N-VANベースのキャンピングカーのポップアップルーフを展開している写真

WHITE HOUSE CAMPER N-VAN COMPO POP / 全長3395×全幅1475×全高2000mm /就寝定員4人

オリジナルの樹脂製家具を採用した2タイプを用意

ポップアップルーフの製造数・製造車種数ともに日本一を誇る老舗ビルダーのホワイトハウスキャンパー。

モデル名の由来は、構成要素の意味を持つ“コンポーネント” で、趣味の秘密基地がコンセプト。今回紹介する「スタイル1」や「スタイル2」以外に、シンプル装備の「キャビン」の3モデルを用意。

軽キャンピングカーのベッドルームと収納庫の2枚写真

スタイル1は上部収納が豊富で、ベッド面積が広いのが特徴。ベッドサイズは長さ2100×幅1120mm

一般的に家具類には合板などの木材を使いますが、スタイル1&2の大きな魅力は樹脂製を採用しているところ。そのメリットとしては木製家具にはない曲面を多用した家具による、開放的な空間を実現しています。

軽キャンパーのラゲッジ部。棚とシンクが内蔵

写真はスタイル1。最後部のテーブルには折りたたみシンクも内蔵。リアゲート網戸は開閉が行えるほか、壁面にはスペースを無駄にしないマルチバックも搭載

スタイル1&2に共通して、通気性を高めるリアゲート網戸や収納性を高めるマルチバック、アウトドアで使いやすいアウトドアテーブルに寝心地にこだわった肉厚のベッドマットを装備。

さらに、装備面ではFFヒーターや電子レンジ、42Ahサブバッテリーに走行充電システムなどがどちらも標準で備わっています。

軽キャンピングカーのベッドルームと収納庫の2枚写真

スタイル2は荷室右サイドに収納スペースや電子レンジを集約。ベッドサイズは長さ2100×幅1100mm。運転席側は回転シートが付くため、長さが1710mm

インテリアはスタイル1のほうはサイドからリアの天井部を囲むように上部収納庫を装備。スタイル2は右キャビネットに加え、リアから左サイドに3段の収納棚を備えた収納力を高めた仕様で、DC車載クーラーが取り付けられるクーラーパッケージも用意。旅のスタイルに合わせて選択できるようになっています。

軽キャンパーのラゲッジ部。棚とシンクが内蔵

スタイル2。キャンプ場などではアウトドアテーブルやシンクなども備わっており、気軽に調理などが楽しめる

■標準装備
電子レンジ、42Ahサブバッテリー、走行充電システム、10L給水・排水タンク、外部電源入力プラグなど
■価格:380万6000円〜
ホワイトハウスキャンパーウェブサイト

フィールドライフ ココン

フィールドライフ社の軽キャンパー・ココンの外観

FIELD LIFE COCON / 全長3395×全幅1475×全高1940mm /就寝定員4人

車載クーラーも標準装備し、さらに快適

1991年創業のフィールドライフは、マイクロバスを架装した豪華&高級キャンピングカーのジャンルであるセミフルコンバージョンをはじめ、日本初の軽キャンピングカーを世に送り出したことでも知られる老舗ビルダー。

軽キャンパーのベッド展開とルーフトップテント内の2枚写真

フロアは助手席を前倒しして、マットをセットするだけと数十秒もかからずベッド展開が可能。サイズは長さ1800×幅1200(最大)mm。ルーフベッドは長さ1800×幅1000mm

「ココン」は、これまでの「ココワゴン」や「ココバン」「ココスマート」など、“ココシリーズ”4番目となる集大成のモデル。

ベースは日産NVクリッパーバン(スズキ・エブリイのOEM)で、ポップアップルーフをはじめ、DC車載クーラーや300Ahリチウムイオンサブバッテリーなど、人気装備がほぼすべて標準となっているのが大きな魅力。納車後すぐに旅に出られるほど装備が充実しています。

軽キャンパーの車載クーラー

荷室最後部につり下げ式の車載クーラーを搭載。空気循環がしやすい配置

ベッドは4枚のマットで構成され、片側のみの展開もできるので、ソロ車中泊の人でも使い勝手抜群。ベッドマットも表皮に撥水&防汚素材を採用することで手入れも楽々。

また、左キャビネットは天板が大きいだけでなく引き出し式テーブルも内蔵しており、さらに使いやすくなっています。収納に関してはベッド下のスペースと助手席を利用できる設計。また、右側リアクオーターウインドウにはパンチングボードも備わり、小物などは見せる収納も楽しめます。

軽キャンパーの室内側窓に装着したパンチングボードと電子レンジの写真

パンチングボード上には角度調整ができるLED照明も装備。左キャビネットは天板も広めで、オプションの電子レンジを積載することも可能

ダウンライト以外にも間接照明が各所に配され、夜の雰囲気も抜群。高級モデルを製造しているだけあり、インテリアの作り込みの高さも同社ならではといえるでしょう。

軽キャンパーのベッド下スペースと車内照明

ベッド下には収納スペースをたっぷりと確保。随所に間接照明が備わっているのも好印象

■標準装備 
DC車載クーラー、300Ahリチウムイオンサブバッテリー、強化バッテリーチャージャー、外部電源入力プラグなど
■価格:456万5000円〜
フィールドライフウェブサイト

オートワン ピッコロアルファ 給電くん ポップアップ

赤い軽キャンピングカーの全景

AUTO ONE Piccolo Alpha Kyuden Kun Pop Up / 全長3395×全幅1475×全高1990mm /就寝定員4人

電装装備に加え、収納スペースが充実

今年創業36周年を迎えるオートワンは、軽キャンピングカーの製造を得意としている老舗ビルダー。スズキ・エブリイやダイハツ・アトレー、ホンダ・N-VANといったモデルをベースに、数多くのモデルをラインアップしています。

軽キャンパーのベッド展開とルーフトップテント内の2枚写真

フロアは折りたたみ式のマットと2枚のマットでベッドを構成。ベッドサイズは長さ1980×幅1260mm。ルーフベッドは1850×1100mm

「ピッコロアルファ給電くん」は、エブリイベースで人気のある「給電くん」の機能性や使いやすさをそのまま、アトレーをベースにしたモデル。さらに、ポップアップルーフ搭載モデルはもちろん、ルーフなしのモデルも用意しています。

軽キャンピングカーの車内収納庫写真2枚

天井を囲むように上部収納棚があり、荷物に応じて整頓がしやすい

家具類にはヨット用の木材を使い、軽量でありながらも強度と耐久性を両立。また、断熱にもこだわり、5層断熱構造を採用。

上部には天井を囲むように数多くの収納庫があるため、荷物の整理もしやすい設計。フロアは3枚のマットで構成されており、セットも楽々。脱着式テーブルは屋外でも使える便利な設計で、軽さと大きめのサイズも魅力です。

軽キャンパーの跳ね上げ式シンク

右キャビネット内にはオプションで跳ね上げ式のシンクと引き出し式シャワーの搭載も可能

装備面では55Ahサブバッテリーに40Wソーラーパネル、700Wインバーターや走行充電システムなどが標準。また、取材車両のようにキャビネットにバタフライシンクやFFヒーター、電子レンジ、電装系の強化など、数多くのオプションを用意しており、拡張性が高いのも魅力です。

そして、Cピラーには「給電くん」で人気の外部AC出力も備わり、サブバッテリーの電力を屋外で利用することも可能となっています。

軽キャンピングカー車内をラゲッジから撮影した写真と電装系のアップ

電子レンジやコーヒーメーカーなどがきれいに収まる左キャビネット。テーブルは左右のキャビネットに橋渡しにして使え、足下スペースも広々。電装系は左キャビネット内に収まる

■標準装備 
55Ahサブバッテリー、700Wインバーター、40Wソーラーパネル、走行充電システム、外部電源入力プラグなど
■価格:333万6000円〜
オートワンウェブサイト

ポップアップルーフがあれば軽自動車でも広々感は段違い!

ポップアップルーフを展開した軽キャンパーの真横写真

ポップアップルーフのメリットは居住空間や開放感が増すこと。商用バンやミニバンベースだと、車内で立った状態での着替えや移動がしにくいですが、ポップアップルーフがあると頭上を気にせず行えます。

また、ルーフサイドのテント生地部分には、たいてい開閉式のウインドウが備わっており、採光や通気も高めてくれるだけでなく、ルーフ部分で車上泊が行えるため、就寝人数を増やすことも可能になっています。

逆にデメリットといえば、断熱性の弱いテント部からの冷気が侵入しやすく、冬はインナーテントやFFヒーターなどで対策する必要があります。また、重心がやや高くなるのも忘れてはなりません。

そんな架装には高い技術力を要しており、ポップアップルーフを装備するとなると車両とは別におおよそ100万円前後かかってしまうことが挙げられます。

サイズに限りがある軽自動車ですが、ポップアップルーフを装備していれば軽自動車とは思えない開放感が得られるのは確か。おまけに維持費や高速道路の利用料は軽自動車のままです。

ソロ旅からファミリー旅まで機動性高く楽しめるポップアップルーフ搭載軽キャンピングカーには、日本ならではの工夫がギュッと詰まっているのだなと感じました。

伴 隆之

ばん たかゆき 自動車専門誌の編集者を経て、その後独立。2年ほどカリフォルニアに住んでいたこともあり、アウトドアと旅が趣味。ニュージーランドでのキャンピングカー旅が特に好きで南北計4回ほど走破。旅やキャンピングカーを中心にライフスタイル誌などに執筆している。愛車は1967年式イノチェンティ・ランブレッタに加え、日産エルグランドをベースに自身で製作した車中泊カー。現在はキャンピングカー専門誌にて全国のRVパークを紹介する連載も担当中。

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