テーマトーク：成長しました【4】

前から畑仕事に興味があり、自宅の一角で野菜作りをしています。ただもともと、畑仕事の経験がなかったため、最初はうまくいきませんでした。

そこで、書店で家庭菜園の本を探して読んでみると、「おいしい野菜を育てるには、土作りから」と書いてありました。土を掘り起こす、土粒は細かくふかふかに……など、本に書いてあることを実践してみることに。鍬（くわ）で深く耕すこと、堆肥を入れることの2点に重点をおいて、やり続けてみました。

その結果、サラサラの土に生まれ変わり、ミミズが住みつくほどいい畑に。畑の土と私の野菜作りの技術の両方が成長したことで、収穫量も格段に増えました。夏・秋・冬の野菜は、ほぼ自宅の畑でまかなえるほどに。

畑のない方は、プランターでの家庭菜園がおすすめです。自分で作った野菜の味は本当に格別ですし、自分で無農薬の野菜を作ることもできます。そして、なんといっても、収穫してすぐに料理できるのが魅力。新鮮でおいしい野菜が食べられます。

夫は定年退職後、朝から晩まで家でゴロゴロ、一日中座ったきり何もしませんでした。私はといえば、その横で忙しく家事をする毎日。確かに何十年と毎日仕事に出ていた人にとっては、退職後は毎日が休日だと思ってしまうのかもしれません。その点、専業主婦には定年がないので、私にとっては退職後の夫の行動がイライラの元になってしまうことも。

そこである作戦を思いつきました。座り続ける夫に「お願いできます？」、終わると「まあ上手」とおだてつつ感謝する。この「頼んで感謝する作戦」を根気よく続けてみました。

あれから数年後の今では、ゴミ出し、洗濯干し、洗濯物の取り込み、玄関そうじ、週1回の掃除機かけの他にも、細々とした私の頼み事まで手伝ってくれるように。根は優しくて、力持ちの我が夫。思いやりを持って感謝しながら、ゆっくりと2人で日々を過ごしていきたいと思っています。

私には、大学生の娘がいます。娘が幼かった頃は、家族揃って車でさまざまな場所に出かけていました。遠方の行楽地へ行き、帰りが夜遅くなってしまったとき、決まって娘は遊び疲れて後部座席で熟睡していました。

そんな娘が、3年前に免許を取得。取得当初は娘が初心者ということもあり、車をどこかにぶつけないか、事故を起こさないかと、私は心配でしかたがありませんでした。

今では車の運転が大好きで、私が休日に買い物に行くときなど、率先して車を出してくれます。昨年、高速道路を走った際、私は正直な話、心配で助手席でヒヤヒヤしてしまいましたが、娘は緊張することなく堂々としたものでした。

娘が成長して、楽しそうに車を運転している姿を見ると、昔を思い出し、「子供の成長は早いな」と感慨に浸ることもあります。この先娘が結婚するまで、どれぐらい娘の運転する車に乗れるのだろうかと、思いを馳（は）せつつ、親子で過ごす時間を大切にしていこうと思います。

私は、40年近く前の結婚当初はまったく料理ができませんでした。乾麺をゆでるとき、袋に「びっくり水をさす」と書いてあったので、お店に「びっくり水」を買いに行って笑われたりするなど、驚くようなエピソードは数え切れません。

それが今では何でも手作りをするように。味噌、梅干し、うどんのつゆも出汁（だし）を取って、作っています。時には麺も自分で手打ちするほど。料理の腕もレベルアップしました。

何でも数をこなし、同じことを長く続けていると、知らず知らず上達するものなんだと、この年になり、しみじみと実感しています。ただ我が家の息子たちは、私の思いとは裏腹に、あの頃のインパクトのある料理を「おふくろの味」として懐かしんでいるようで、最近の「おふくろの味」で記憶の上書きをしてもらいたいと思っています。

大学生の頃に読んだあるマンガの中の主人公に憧れて、二輪車教習に通い始めました。

私は、もともと運転に苦手意識があったので、まずは小型二輪免許の取得から始めました。社会人になり、引っ越しや転職などで教習所に通えない時期がありましたが、そのうち普通二輪免許も取得することができました。

ところが、普通二輪では満足できなくなってしまい、大型二輪免許も取得したくなってしまったのです。忙しい日々を送っていましたが、なんとか気合いで教習所に通い続けました。さすが、すべてのバイクに乗れる最高峰免許と言われる大型二輪。私にはかなり厳しく難しく、受けては落ちての繰り返し。それでも諦めずに受け続け、15回目の検定で、とうとう夢の大型二輪免許を取得！

今では、オートバイを初めて購入してから20年以上たつベテランライダーに成長しました。バイクに乗るきっかけをくれた、漫画家の方には今でも感謝の気持ちを持っています。ありがとうございます！