卒業式でわかったこと

卒業と聞いて思い出すのは、中学校の卒業式です。私は不良のレッテルを貼られたグループの一員で、何かと私たちだけ怒られることが日常茶飯事の生活を送っていました。

そんな中学時代の卒業式、後ろのほうから泣きじゃくる声が聞こえてくるのです。誰だろうと思って振り返ると、泣きじゃくっていたのは私たちのグループのボス格！ しかも、わんわん声を出して大泣きして、最後には泣き崩れていました。

これには先生たちも驚き、皆が集まって彼を抱きかかえ、そしてもらい泣きをしつつ、みんなで彼を慰めていたのです。大柄でボス格の親父のような彼が大泣きするのも驚きでしたが、それを見て泣き出すたくさんの先生の姿にも驚いたのを今でもよく覚えています。常日頃怒ってばかりの先生たちでしたが、内心は愛情にあふれ、生徒たちを常に温かく見守ってくれていたことがよくわかりました。